絶体絶命でんぢゃらすじーさんとは、曽山一寿の漫画作品である。
「絶対絶命でんぢゃらすじーさん」「絶体絶命でんじゃらすじーさん」と表記されることもあるが、いずれも誤りで、「絶体絶命でんぢゃらすじーさん」が正解である。表記する際は十分に注意されたし。
概要
2001年、月刊コロコロコミックに読みきりとして初掲載。好評を博し、同誌で連載を開始したギャグマンガ作品。
一応のストーリーは「世の中の危険から身を守る方法を教える一人の老人の物語」というもの。毎回、「人の物を壊してしまったときの謝り方」「安全に登校する方法」など、身近な出来事を題材に、主人公のじーさんが、自身の孫に(100%役に立たない)知恵を授けていく。とは言え、そのパターンも連載の中盤までが顕著で、後期からは単にキャラクターが暴れ回っている日常を描くことが多くなっていった。
コロコロのギャグの系譜らしい、型破りな作風が特徴で、理不尽な下ネタ死ネタは日常茶飯事。その勢いのある不条理ギャグが人気を博し、コロコロの看板作品となるまでに成長。アニメ化、ゲーム化も行われ小学館漫画賞児童部門を受賞するなど、子供を中心に支持されている人気作品である。
また、連載途中から年に一度の恒例となった別冊付録の大長編漫画では、普段の不条理ギャグとは異なる、少年漫画らしい熱い展開と重いテーマを扱ったストーリーが描かれている。
20巻でストーリーに区切りがつき一応連載は終了したが、すぐさま何喰わぬ顔でリスタート。
『でんぢゃらすじーさん邪』のタイトルで、飽和していた設定をいったんリセットした上で現在も連載が続けられている。
邪もコロコロコミック2017年3月号で終了したが、4月号から『なんと!でんぢゃらすじーさん』のタイトルで連載することが発表された。
孫「ほとんど変わってねー」
キャラクター
- じーさん(声:中村大樹)
- 年中腹巻きにランニングシャツの格好をしているちみっこい爺さん。
この作品の主人公。読みきり版では年齢は96歳。老人と思えぬ奇想天外な行動とテンションの持ち主で、毎回「世の中の危険から身を守る方法」 を教えると称し、孫を連れ回して大暴れを繰り広げる。ヒモのような手足のデフォルメ調の格好をしているが、ガタイの良いリアル頭身になって怒ったり驚いたりバトったりすることもしばしば。基本的に理不尽な性格で、孫を誰よりも大事にしているという旨の発言をたびたびしては、舌の根も乾かぬうちに見捨てるということも平気でやる。しかし大長編などでは死闘を繰り広げながら、敵の邪な考えを正すべく説得を重ねるなど、実際は熱いハートを持った孫思いのお爺ちゃんである。たぶん。
- 孫(声:恒松あゆみ)
- その名の通り、じーさんの孫。
基本的にジジイか怪奇生物しか登場しないこの漫画の貴重な若者にして一般人。この漫画のツッコミ役で、連載が重ねる事に増加を重ねるボケキャラ達をさばくべく毎回頑張っている苦労人。とは言えただの少年である彼にこの漫画のツッコミは荷が重く、あまりにも理不尽な展開になるとすべてをブン投げてヤケクソにまとめようとしたりボケに乗っかってしまうこともしばしば。
この作品では彼に限ったことではないが本名不明で、作者自身も明かす気はなかったらしいが、無印版最終巻となる20巻で遂に名前が公開された。本名は洋介(あえて見出しに書かない)。ちなみに彼の誕生日は、じーさんにとってもう一つ大きな意味のある日らしく…?
- 校長(声:千葉繁(本作の音響監督も務める))
- 孫の通ってる学校の校長先生。じーさんのライバル。
じーさん以上の理不尽さを持つジジイで「ワガハイが世界で一番えらいのじゃい!」と信じて疑わない、傲岸不遜な性格をしている。初期の頃は怒らせると怖いキャラで、じーさんや孫が恐れおののきながら危険を回避する話が多かったが、いつの間にか最弱キャラとしての役割が確立。じーさんどころか、近所のただのガキにも2秒で負けるミジンコっぷりを見せつけるようになった。そのいじられキャラとしての役回りからか、たびたび読者投票により外見や名前を強制変更されるという誰得企画の矛先にされることも。
- ゲベ(声:太田哲治)
- じーさんの飼っているペット。ゲベ、と鳴く。
捨てられていたのをじーさんが拾った猫っぽい生物だが、普通に人語を解したり突然筋肉ムキムキになったり人を食ったり将来の夢が弁護士だったりと、もう明らかに猫ではない。しかし長編の5弾(普段の様な理不尽ギャグでは無く割と真剣なお話)で、その正体が地上最強の猫『デビルキャット』の子供である事が判明した。
作者曰く、こいつを出すと何でもありになるので、出すだけでネタがもうないんじゃないか?と思われることもあるそうな。無駄に説得力のある言葉を口にすることが多いためか、近所のネコ達からは兄貴分としてそれなりに頼りにされている模様。小さい頃に生き別れになった父親がいる。
- 最強さん
- じーさんの近所に住んでいるおじさん。
10メートルはありそうかという巨大な体躯に目と口だけが見えているシルエットのような姿をしている。その名の通りのこの漫画最強キャラで、この人が登場したら誰も死亡フラグから逃れることはできない。初期の頃は喋らないキャラだったが、後にテレパシーのような覇気のある演出と共に、言葉を発するようになった。よっちゃんいかが好きらしい。校長やじーさんを食べてしまう。
- アニメではエンドロールで校長をたたき潰したり踏み潰したりする。
- ちゃむらい
- 泣き虫の侍。ひょうたんみたいな身体からちょんまげと口が突きだした奇天烈な格好をした生命体。
微妙に可愛い。ちょっとしたことですぐ泣いてしまうため、本当の侍らしく強くなりたいとよくじーさんに相談してくる。努力もむなしく毎回弱いまますぐ泣いてしまうのがお決まりのパターンだが、自分に関係ないことでは絶対泣かないという意外にドライな性格の持ち主でもある。実は空を飛べる。
- りゅぬぁってゃ
- ガラクタだらけの動物園や水族館の館長をしている謎の動物。
自分が人間だと信じ込んでおり、動物と言われると激怒するが、レーザーを吐いたりスライム状の化け物と化すなど、360度どこから見ても人間離れした生態をしている。見た目オスっぽいがなんとはなしに卵を産んでしまったこともあり、孵った子供達を川井と名付け可愛がっている。
- 運動なら何でもおまかせ隊
- 体力自慢のマッスル竹田(声:坂口候一)、運動神経抜群のステップ長谷川(アニメでは鈴木)(声:太田哲治)によって構成される謎のチーム(リーダーはじーさん)。跳び箱やバスケットボールなど、孫がスポーツがうまくいかない回に限って登場し、もろもろの理由で速攻で退場する出落ち要因。
ちなみに、初登場時、じーさんが「次のあいつらの登場は約二年後じゃ」と言ったことを発端に、その後きっちり二年おきに再登場するという彗星のようなキャラクターと化している。超こち亀に登場したときは、4年に1度登場する日暮熟睡男とキャラがダダかぶりなことに気づき落ち込んでいた。
このほか数多くのキャラが登場するが、大半は無名のキャラで、次のページでは消えることが多い。
関連動画
関連静画
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関連項目