鈴風つむぎとは (スズカゼツムギとは) [単語記事]

鈴風つむぎとは、アニメおよびゲーム『ひみつのアイプリ』の登場人物である。誕生日は12月25日。
CV：久保ユリカ

アイプリバースで出会であった不思議な女の子。ひまりのことを以前から知っているようで…？

～公式キャラクター紹介より～

アイプリバースで出会った不思議な女の子。ひまりのことを以前から知っているようで…？
ひまりが幼い頃のムギちゃんとの約束を思い出したとき、つむぎがプリンセスアイプリの姿になったよ。つむぎはみんなに勇気をくれる存在なんだって！

～公式キャラクター紹介（34話以降）より～

ネタバレ注意

ひまりの父が幼いひまりの友達として作ったアイプリバースのAIの少女。ダーク化したアイプリバースを救うために消滅しかけたけど、ひまりやみつき、プリトモの「おともだちエナジー」の力で復活！アイプリバースの外では、ぬいぐるみのムギちゃんの中に入り、ひまりたちと一緒に学校生活を楽しんでいるよ。プリンセスアイプリの姿は、みんなに勇気をくれる存在なんだって。ひまり、みつきと「シークレットフレンズ ∞」というチームで活動しているよ。

～公式キャラクター紹介（2年目）より～

概要

『ひみつのアイプリ』の登場キャラクターで、初報時から謎の少女として名前が伏せられていた存在。

当初は全く情報が開示されておらず、3話にて名前が本人の口から明らかにされた。その後、9話から本格的に青空ひまりたちと絡むようになるも、未だに正体も含めて謎の存在。

アイプリバースの中でしか姿を見せることが無く、アイプリバースのバグを使ってバース内部を自在に移動している。最初に青空ひまりと、続いて自分に無自覚に焼きもちを焼いた星川みつきと仲良くなり、自分のコミュニケーションエラーで対戦相手のこの2人の関係が修復不可能になったと思いこんだ騒動で、友情を確立。そのまま「Secret Friends ∞」としてぬるっと合流したが、まったく自分のことを語る気配がない。

口数が少なく、何を考えているのかいまいちわからない表情の変化に乏しい少女だが、コラボ回でオシャレをめんどくさがったように無感情というわけではなく、ひまりやみつきに好意を持ち、なつきつつある。特にひまりのことは笑顔を個性として認識している。

他のキャラクターとの関係

他の2人とは今のところマイペースな絡みしかしていないが、明らかに徐々になじんでおり、AIS MI RIN'に3人で仲良くサイリウム芸をやっている姿も描かれている。

また、最初自分の世話を焼いた真実夜チィのことも親しく思っており、「Secret Friends ∞」のほか2人を「～ちゃん」と呼びしているにもかかわらず、彼女のことは最初から「チィ」呼びを続けている。チィも、最初彼女のバズリウムチェンジに心を折られつつも、なんやかんやでおせっかいを焼いており、両者は腐れ縁となりつつある。

のだが、物語がパラダイス学園など現実世界中心になったときは、ほぼ出てこない。中盤以降もひまりやみつきにスポットライトが当たってるときは普通にソロやペアでアイプリをする作風ではあるのだが、そうではない日常回は、Secret Friends ∞のライブの時だけ特に説明もなくぬるっと出てきてそのまま特に何も言及されないこともしばしば。

このためか、比較的生徒会との絡みは少ないが、ひまりやみつきと同様に「Qua rtet STAR」への敗北に悔しがっている。

正体

しかし、アイプリの性質としてはコピータイプであり、当初はトレースした動きをそのまま模倣するような存在だった。また、アイプリバース以外の描写が全くなく、1人だけ寂しく中に残っている姿も描かれているところから、正直人間なのかどうかも不明。今のところシリーズ過去作品のボーカルドールなどと似たような扱いも視聴者からされている。

ただし、ひまりの最初の友達である、ムギちゃんかピョコ太郎のどちらかと、何らかの関係性を持ってなくはないと思われる描写も何度かあるが…

勇気のプリンセス

ネタバレ注意

やがて、アイプリバース内にカルテットスターなどが入れなくなる異変が起きつつある一方、つむぎは眠りに落ちた。一方で、ひまりは最初の友達である、ムギちゃんとの約束を思い出す。「プリンセスになる」という、幼い頃の約束である。

その瞬間、つむぎは眠りから覚め、大会決勝に向かう。対戦相手だったみつきも直前にアイプリバースから排除されたことに意気消沈していたひまりに対し、白いプリンセスの姿になったつむぎが圧勝したのである。

プリンセスになっている間は、それまでと違い流ちょうに感情的に話し、まるでおとぎ話から出てきたかのような優雅な彼女に、今一つ違和感をも覚えなくはない一同。しかし、真実が明るみになるわけでもなく、つむぎが述べる「夢」が明確化したことただ一つを除いては、これまで通りの日常が戻っていった。

「みんなに勇気を与える」という、これまでにない新しい夢を除いては。

未来の二つの顔

ネタバレ注意

こうして、Secret Friends ∞としての活動も続けながら、勇気を届けるプリンセスにも時折なって、アイプリバースの内外でつむぎの話題が尽きない状態ともなる。一方で、アイプリバース、特にチィの周りには引き続き何らかの異変が起き続けていた。

やがてチィの形を借りてダークチィが姿を現し、つむぎが拘束され、カルテットスターの抵抗もダークカルテットスターが排除したことで、アイプリバースは闇に包まれていく。この事態を重く見たひまりの父・青空友希、みつきの祖父母・星川星雲、星川彗らが、アイプリたちの前に姿を現し、ついに真実が告げられる。

自分たちがアイプリ関連の開発者であり、つむぎがアイプリバースの管理AIであることを。つむぎは、ひまりたちとの交流で感情などを学習し成長を遂げたが、結果として生じたひずみによってバース内に障害が発生したということを。

こうして、ひまりやみつきたちは、ようやくつむぎが人間でないことを知ったのである。

青空友希は、アイプリバース内の混乱を受けてリセットも検討するが、それはつむぎを消滅させることと同義であった。当然、この事態を打開しようとしたひまりたちによって「おともだちエナジー」という活路が見いだされ、つむぎ復活に向けて一同は動き出す。

かくして、チィとダークチィの決着がついた傍ら、つむぎは復活。ダークカルテットスターも敗北を受け入れたほどの実力によって、アイプリバース内の騒動自体は解決した。ところが、本来想定されなかった、ある結果が生じたのである。

そう、ひまり・みつきへのつむぎの別れの言葉とともに、彼女は消滅してしまったのであった。

世界で一つの彼女

ネタバレ注意

結局つむぎが消えてしまったことに対し、はじめは意気消沈していたひまりたち。青空友希はそんなひまりに対し、「つむぎのAIは、かつて自分がひまりのためにムギちゃんに仕込んだAIが母体である」ことを述べつつも、「アイプリバース自体がそのままである」ことから、あることを示唆する。あくまでも実体化していたつむぎが消えただけでリセットはされておらず、彼女のデータ自体はどこかにばらばらになって残っているのではないかと。

つむぎ復活のためにアイプリバース内を盛り上げようとする一同によって、アイプリバースに光が戻りバース自体は復活した。しかし、それでもつむぎは依然として戻らない。

ここでリンリンが導き出したのが、つむぎはひまりの願いをかなえようとして模倣していたのであり、ひまりの願いが叶えば戻ってくるのではないかという仮説である。よって、「ひまりのおともだち1万人」をアイプリバースで叶えることで、つむぎが戻ってくるのではないかと。

この仮説は直ちに実行され、「つむぎ復活に力を合わせてくれる友達」が1万人を超えた瞬間、つむぎは戻ってきた。ところが、コーデに認められたことで、プリンセスとして久しぶりのSecret Friends ∞のライブをすると、つむぎは再会を誓いつつも、再び姿を消してしまう。

すっかり肩を落として現実に戻ってきたひまり・みつきの前にいたのは、ムギちゃんのAIとしてムギちゃんを操るつむぎの姿であった。かくして、つむぎはみんなとアイプリを続けられることとなったのであった。

なお、動いて話せるぬいぐるみとして定期的に騒動が起きることとなったことは、また別の物語である。

余談

中の人の久保ユリカは、前作『ワッチャプリマジ！』がデビュー作品である青空ひまり役の藤寺美徳、彼女ほどではないにしろ比較的年少で2022年頃に活動開始した星川みつき役の平塚紗依らに比べ（そもそもこの2人は桃山みらいの林鼓子よりも年下）、この作品では比較的キャリアが長い側だったりする
実際、2024年 11月16日の「プリティーシリーズ Crossing Live 2024」に初参戦した際に、「この歳でアイドルをやらせてもらえるとは思わなかった」と言いつつ、内田彩、飯田里穂、徳井青空あたりの、10年くらい前に一緒に某9人組アイドルユニットをやっていた同僚たちに同意を求めさせようとガン見していた彼女の姿があったと言う
ネタバレ注意

「アニメージュ」2025年 6月号によると、あくまでも監督の藤咲淳一の脳内設定ながら、システムの名前としては「Multi Universe Gigas-i 2.0」、略して「MUG-i 2.0」というものらしく、アイプリバースには一条寺サクラがグランプリ優勝するちょっと前くらいに実装されたらしい。

なお、「MUG-i 2.0」、つまり「ムギツー」をひっくり返してつむぎという名前らしい。とはいえ、鈴風に関してはどこから来たのかは明かされていない。