鉄血飯とは (テッケツノオルフェンズデノショクジシーンとは) [単語記事]

鉄血飯とは、鉄華団や火星等の人々の食事事情である。

概要

アニメ「機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ」には、時折様々な食べ物が登場する。
場面に合わせて描かれるその食事や食材は、人々の様々なライフスタイルを想起させる重要な要素である。

環境や大人に恵まれぬ子供たちは、まともな食事にありつく事も出来ず、
富豪の手には様々な高級食材や一流の料理が並び、
そして、自分達で生きる道を掴んだCGS参番組改め鉄華団の食事は、状況により色濃く変化することになる。

無論、ただ食べるだけの描写ではない。
肉の話題から、合成肉の出回る世界であると知ることもでき、トウモロコシの話題から、火星の人々の労働力がどれだけ安く買い叩かれているかも表される。
バーのグラスやボトルだったり、義兄弟となるための儀式として交わされる、盃であったり。
丁寧な食事・食材描写が、作品の世界観を深める。そんな食材事情についての描写に、このタグがつけられるのである。

美味そうに飯が描けるアニメは名作の法則。

というわけで読者も肉を食って帰るぞ！

鉄血Tips

1話～25話

三日月・オーガスの好物は火星ヤシ。いつも持ち歩いては摘まんで食べているが、たまにハズレがあり、クーデリア・藍那・バーンスタインは一度そのハズレを貰ってしまった。以後も三日月はクーデリアに火星ヤシを薦めている。
1話での大人達と参番組の食事の差から、CGS時の少年たちの扱いが容易に推測できる。
鉄華団と成ったあとの食事のクオリティは大半がアトラに依存している。(3・4話でアトラが関わっていない食事もあるので、旧参番組が料理できないわけではない。)
- アトラの料理スキルはアジー・グルミンらタービンズの女性陣に教えられ、地球では魚捌きまで教わり、今なお向上している。ちなみにアトラは魚を美味しく感じた様子。
クーデリアの父、ノーマン・バーンスタインの好物は魚。アトラの作ったアクアパッツァを見てクーデリアが発言している。
直接的な食べ物の話題ではないが・・・ビスケット・グリフォンの家系の人間は全員菓子の名前が含まれている。ドルトコロニーで働いていたサヴァラン・カヌーレの元である「サヴァラン」はフランス銘菓。
ノルバ・シノがドルトコロニー以降で度々口にしている栄養食は「MAXIMUM」という名前の代物。黄色と赤のパッケージが確認できる為、バリエーションがある模様。昌弘・アルトランドらブルワーズのヒューマンデブリが口にしていた物と同じだが、昌弘らは逆にそういった栄養食位しか与えられていない所為か、体は痩せ細っていた。
ラフタ・フランクランドはおそらく海老などの魚介類を食べたことがあり、初見のイサリビを「茹でた海老みたいですっごい美味しそう！」と喩えていた。
先述の通りアジー・グルミンも料理ができ、アトラと一緒に料理を作っているシーンがある。つまみ食いする子供はビルドナックルでぐりぐりされる。彼女も地球行きに同行しているため、鉄華団の食事事情は安泰。
少なくともトウモロコシは火星でも栽培されており、火星の主食はコーンミールの粥「ポレンタ」（後述のガンプラカフェで確定）やコーンミール製のパン。
- 火星のトウモロコシは少なくとも大体がバイオ燃料の原料として、異常に安く買い叩かれている。
- 栽培されている物の影響か、火星の食事は南米文化に近いと思われる。イサリビに積まれている食料から、ジャガイモなどの野菜も栽培されていると推測できる。
イサリビのキッチンには鍋を抑えつけるためのベルトがあり、艦内重力を解除しても鍋が吹き飛ばないようになっている。
テイワズの拠点「歳星」で鉄華団が手を付けた飲み物はカラフルだが、海外の規制に引っ掛かった際これを酒ではなく「エナジードリンク」と言い張ることができる。
地球外の肉は合成肉が一般的で、生物の肉などはおそらく高級品。クーデリアやタービンズ等の上流階級・組織の要人クラスだと手が届く代物。
- シノは初め鉄華団マークを見て「魚か?」と聞くが、本物の魚を見た際たじろいだ為、何かのイラストか口頭での知識と思われる。
- アトラは「本物のお肉は食べた事が無いし、なんだか可哀想」と言う発言がある。
- 火星(クリュセ及びCGS本部周辺、サクラちゃんの畑など)にて川や森の描写がほぼ無かった為、子供たちは身近で野生の生き物に関わる事(狩・釣りなど)が無かったことが推測される。
  - 上記から鉄華団の子達は少なくとも本物の肉や魚を見たことが無く、地球に到着した際初めて目にした魚に少年たちは一斉に驚き、初めての魚料理にみな困惑していた。シノや昭弘、三日月までもそれに例外はない。クーデリアがアトラ特製アクアパッツァを食べる際、三日月は素で心配そうにしており、先述の火星ヤシを薦めていた。
    三日月「・・・これもあるぞ？」　アトラ「もうッ」
ガンダムカフェ秋葉原店にて、2016年 3月24日から5月9日まで「決して散らない鉄の華フェア」が開催される。キャラクターや劇中シーンをモチーフにしたメニューが期間限定で加わる中、作中イサリビで提供された食事を再現した「鉄華団ごはん」が登場する。作中では「ポレンタ」の単語は出ていなかったが、このコラボカフェではポレンタと明記されている。

26話～

25話までの活躍により資金繰りが良くなり、鉄華団も生肉など高級食材を扱えるようなった。
- ただ今までが今までだったため、生き物の食材に抵抗が残る子もいる。
  - 特に三日月。ヤマギ(生き物の肉要らない)曰く「自分はあそこまで酷くない」との事。
関連して、昌弘同様痩せ細っていた元ブルワーズのヒューマンデブリであるアストンとデルマの両名は、食糧事情の改善により健康的な体つきを取り戻している。特にアストン（この時点で昭弘の姓を受け取り、アストン・アルトランドとなっている）は、タカキ・ウノやその妹フウカ・ウノの借家に招かれ、食事を共にするシーンまであり、兄妹との仲が急速に縮まっていた。
ハッシュ・ミディの回想により火星のスラム生活が一部判明した。
- 親のいない子供たちは集まって協力し、資金源は回収してきた廃材から見つけ、いつも食堂関係から残飯(中身の描写から食べ残しというよりは、食材カス)を貰って凌いでいた。
  その為兵士とはいえ、働き口の無い少年を雇ってくれるCGSは良くも悪くも希望であり、絶望でもあった。
「夜明けの地平線団」との戦闘の際、補給に戻ったガンダム・バルバトスのコクピットにダクトを接続、そのダクトを利用し、空気のないピット内でも空気のある場所からバルバトスのコクピットに直接弁当を届けるといったシーンがあった。
地球支部の巻き込まれた紛争において、三日月ら地球からの応援に救われたマクギリス・ファリドは、三日月にチョコレートと思われるものを渡している。元々マクギリスは、危うく交通事故を起こしかけた詫びとしてビスケット・グリフォンの妹であるクッキーとクラッカにチョコレートを渡したことから「チョコレートの人」「チョコレート」と三日月に呼ばれていたが、マクギリスが三日月本人にチョコレートを渡したのはこれが初である。