EXAM(エグザム)とは、セガサターン専用ソフト「機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY」に登場する対ニュータイプ用OS。
本ゲームの根幹となる重要なシステムである。
ジオンのフラナガン機関(ニュータイプ研究所)所属のクルスト・モーゼス博士が開発したシステム。
敵の脳波を捕捉して回避・迎撃するという、ニュータイプならではの反応を機械が処理して行うというもの。
ここまでならただの「すごいOS」なのだが、ニュータイプの脳波を捕捉すると操縦を無視して暴走するという困った特徴(後述の理由からこれは「仕組まれた暴走」であった)を持つ。
また、その他に被験体となったニュータイプの“繊細さ”もコピーしてしまったため、戦場で多数の死や殺意を感じる欠陥もあり、事実その負荷から(暴走の影響もあるが)1作目において主人公に渡る前に搭乗していたテストパイロットは死亡している。
更に同システムを搭載した機体同士が接触すると暴走する(互いをニュータイプとして認識してしまう為)事態も発生した(これは開発者にも想定外であったと思われる)。
博士は研究の中で新人類(ニュータイプ)が自分たち旧人類(オールドタイプ)を駆逐してしまうという強迫観念に取り憑かれており、旧人類を駆逐しようとするニュータイプを裁くためにEXAMを開発したとされる(EXAMは「試験」という意味ではなく、ニュータイプを「裁く(EXAMination)」という意味が込められている)。
試験中の事故でマリオン・ウェルチというニュータイプの戦闘データを反映することにより完成したが、その経緯故かEXAM搭載機に搭乗するパイロットはしばしばマリオンの幻影や声を聞くことがあったという。
起動時には「EXAMシステム、スタンバイ」という音声が流れる。セガサターン版ではこの音声の声優は「ゆきのさつき(当時の芸名は雪乃五月)」が担当しており、設定上はマリオン・ウェルチの声である(ちなみにゲーム内にはマリオン・ウェルチ本人の台詞が流れる事は無い)。
その後、他のゲームでマリオン・ウェルチが登場する際、声優が林原めぐみに変更された。そのためにそれ以後「EXAMシステム、スタンバイ」の声は林原めぐみが担当していることが多い。
「多大な熱量を放出するため冷却システムが必要、機体にも負荷をかけるので長時間作動させるとオーバーヒートしてしまう」という設定。だが、ゲームシステムとしては逆に、機体がブーストしたときのTEMP(温度)ゲージが上がりにくくなり、オーバーヒートしにくくなる。これによってニュータイプの異次元的な性能を表現しているものと思われる。
このためEXAMシステムが起動している間は、数あるガンダムゲームでも稀な、殆ど常にブーストダッシュしているようなハイスピードアクションバトルゲームとなる(個人的感想で恐縮だが、他のガンダムゲームよりも「アーマード・コア4」や「アーマード・コア フォーアンサー」の操作感が近かったように感じる)。
最初に搭載されたのは当時最新鋭機だったMS-08"イフリート"であり、MS-08TX[EXAM]"イフリート改"として世に生まれる。
初期のシステムであったこと、当時のジオンは電装関連において連邦に遅れをとっていたこと、冷却装置を増設したことなどの理由から、頭部はかなり肥大化している。
EXAM搭載機としてロールアウトしたイフリート改だが、システムが要求する能力を発揮するには機体性能が追いつかず、更なる高性能機に搭載させるために博士は連邦軍に亡命。
陸戦型ジムに組み込んだが尚も性能が足りず、急遽陸戦型ガンダムを素体とすることで「ブルーディスティニー」1号機が完成した(急な変更で頭部搭載OSの積み替えが出来ず、頭は陸戦型ジムのままであった)。
その後3号機までの計3機が製造されたが、1号機はイフリート改と相討ちになり、2号機はイフリート改を駆っていたニムバス・シュターゼンに奪取され(この際に博士は殺害された)、3号機と激突の末に爆散。3号機も半壊して機能停止し、システムの再現は不可能となった。
全てのEXAM搭載機が消えた後、マリオンは意識を取り戻したとされている。
このシステムを参考にしたのかは不明だが「赤くなって飛躍的に性能が向上する」という設定は後の作品に幾つか登場しており、「機動戦士ガンダム00」では多くのガンダムタイプに「トランザム」、「機動戦士ガンダムUC」では「ユニコーンガンダム」に「NT-D」、「機動戦士ガンダム サイドストーリーズ」では「ペイルライダー」に「HADES(ハデス)」が搭載されている。
中でも「NT-D」は「ニュータイプや強化人間が乗らないと真価を発揮できない」という違いはあれど、「ニュータイプを駆逐するためのシステム」という意味では共通しており、同じ宇宙世紀が舞台の外伝ということもあって関係は意外に深そうである。
ペイルライダーに搭載された「HADES」はEXAMのデータを参考に作られた模造品であるという設定が存在する。
だが、 EXAMのニュータイプ殲滅のためのシステムとしての本質からは外れており、単なるオーバーブーストのようなシステムとなっている。
が、その異常な反応性は並のパイロットでは追従出来ず、専属のパイロットには「ある処置」が施されているのだが…
詳細はペイルライダー(MS)の記事まで。
後の「ガンダムEXA」で大破した機体を回収・修復したという設定で「ブルーディスティニー3号機改」が登場するが、過去色々やらかした作者の作品であるということやその話の結末があまりにも酷い事から、実質的に黒歴史、または非公式設定であるという認識が大多数である。
「ガンダムビルドファイターズ」では第3話にモブ同士のバトルでBD1号機と3号機が登場。
この時は1号機がEXAM発動中だったものの、1カットで3号機に撃破されるだけだった。
その後の第18話、メイジン・カワグチ対レナート兄弟戦。
メイジン駆るケンプファー・アメイジングをトラップを多用した搦め手で追い詰めるレナート兄弟のジムスナイパーK9だったが、メイジンが事前策を取っていた為に戦況が一変、接近戦に持ち込まれる。
展開的にもそのまま終了かと思われたが、ここでジムは斬撃を回避し、そのまま殴り返す。
モニターが緑から赤へと変わり、奥の手としてまさかのEXAMが登場したのだ。
結果的には油断が原因で試合には敗れたものの、「ガンプラバトル」というコンセプトにふさわしい、既存の設定にとらわれないEXAM搭載というアイデアの意外性と演出は18話終盤を最高潮に盛り上げたと言えるだろう。
掲示板
90 ななしのよっしん
2023/12/08(金) 04:42:18 ID: bwRxDsOnME
>>88
いやむしろブラウブロ、エルメス、ジオング等の操縦性重視のサイコミュが先行している
感知の方をニュータイプ個人の能力に依存している
91 ななしのよっしん
2023/12/08(金) 05:25:02 ID: 8ANiy10zbx
ジオングなどのMA用のサイコミュはMSに搭載できた小型なバイオセンサーよりもサイズはデカいのでは?
92 ななしのよっしん
2023/12/08(金) 05:27:55 ID: 8ANiy10zbx
ちなみにキュベレイはバイオセンサーを開発したアナハイムよりも技術が進んでいたのかMSサイズのボディにフルスペックのサイコミュを搭載することに成功していたが
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最終更新:2025/01/08(水) 20:00
最終更新:2025/01/08(水) 20:00
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