FIFAコンフェデレーションズカップとは (フィファコンフェデレーションズカップとは) [単語記事]

FIFAコンフェデレーションズカップとは、国際サッカー連盟（FIFA）が2017年まで主催していたサッカーの国際大会である。

「コンフェデレーションズ」は「（複数の）連盟」を意味しているが、これはFIFA 傘下の6つの大陸単位のサッカー連盟（ヨーロッパ・アフリカ・北中米カリブ海・南米・アジア・オセアニア）の王者が会して対戦を行うためである。

例えばアジアサッカー連盟なら、連盟単位の王者を決める大会はアジアカップであり、FIFAコンフェデレーションズカップ2013にはアジアカップ2011王者（日本）が参戦、という具合である。

ニコニコ動画でのタグは「コンフェデレーションズカップ」や「コンフェデ」。年数を付したタグが使われることもある。

概要

サッカー世界選手権大会
FIFAコンフェデレーションズカップ
基本情報
創設	1992年
終了	2017年
地域	世界
主催	FIFA
参加チーム数	8チーム
最多優勝	ブラジル（4回）
賞金	410万ドル
サッカー国際大会テンプレート

1992年に「キング・ファハド・カップ」としてサウジアラビアで開始され、1997年の第3回大会から2017年大会までは国際サッカー連盟（FIFA）によって開催された。各大陸の代表は、それぞれの大陸連盟が主催する大陸選手権大会で決まっていた。日本においては「コンフェデ」や「コンフェデ杯」などと略された。

1大陸連盟につき1～2チームずつしか出場しないため、出場チーム数はFIFAワールドカップの4分の1（8チーム）である。また対戦方式についてはFIFAワールドカップを小型化した形式となっている（4チームずつ2組に分かれてグループリーグ(総当たり戦。上位2チームが勝ち抜け)→勝ち抜けた4チームで決勝トーナメント）。

8チームの内訳は、上記6連盟の直近の各大陸大会王者と、開催国、招待国である。招待国は多くの場合、前回のFIFAワールドカップ王者であるが、例外もある。また、大陸大会王者と開催国ないし招待国が重なった場合の扱いもまちまちである。詳細はFIFAコンフェデレーションズカップ - Wikipediaあたりを参照。

2001年大会および、2005年大会以降は、翌年のFIFAワールドカップの開催国で行われており（2013年大会も、2014 FIFAワールドカップの開催国であるブラジルで開催予定）、競技面、運営面ともにFIFAワールドカップの前哨戦としての位置づけも与えられるようになった（後述）。

例えば2013年大会については、以下のチームが参加する。

開催国：ブラジル（2014 FIFAワールドカップ開催国）
招待国：スペイン（2010 FIFAワールドカップ優勝）
ヨーロッパ：イタリア（EURO2012準優勝 ※スペインがEURO2012で優勝したため繰り上げ）
アフリカ：ナイジェリア（アフリカネイションズカップ 2013 優勝）
北中米カリブ海：メキシコ（2011 CONCACAF ゴールドカップ優勝）
南米：ウルグアイ（コパ・アメリカ 2011 優勝）
アジア：日本（AFCアジアカップ 2011 優勝）
オセアニア：タヒチ（OFCネイションズカップ 2012 優勝）

歴史

当初、サウジアラビアが「自分たちアジアカップで優勝したけど、他の地域の王者とも対戦したいな」ってことで1992年に始められた。そういうこともあって最初2回はサウジアラビアが主催の大会として行われた（キング・ファハド・カップ）。その後1997年大会からFIFAの管轄に変更された。

その後2003年まで2年に1回開催されていた。しかし、出場各国の間で同大会に対する温度差が大きかった（特にヨーロッパからは出場辞退も相次いでおり、1997年・2003年はドイツが、1999年はフランスが辞退した）ことに加え、2003年にはカメルーン代表のフォエが試合中に急死するという出来事もあった（これには、各試合が中1日で開催されるという過密日程もあったのでは、とされている）。

こういった事情から、2005年以降は4年に一度、次の年のFIFAワールドカップの開催国で開催することとされた。また中1日という過密日程もこれを機に改められ、2005年以降は最低でも中2日確保されるようになった。

その後2017年までは4年に一度のペースで開催されていたが、FIFAはファンやスポンサーの支持が得られていないという理由からコンフェデレーションズカップを廃止する方針を表明。
2018年に2017年大会を最後に廃止することが決定。

大会結果

開催年	開催国	優勝	最優秀選手	備考
キング・ファハド・カップ
1992	サウジアラビア	アルゼンチン		4チーム。欧州・オセアニア以外の各王者のみ。
1995	サウジアラビア	デンマーク		6チーム。オセアニア除く5大陸王者＋開催国
FIFAコンフェデレーションズカップ
1997	サウジアラビア	ブラジル	デニウソン	この大会から6大陸王者が参戦。チーム数も8に。
1999	メキシコ	メキシコ	ロナウジーニョ
2001	日本韓国	フランス	ロベール・ピレス	2002 FIFAワールドカップのプレ大会
2003	フランス	フランス	ティエリ・アンリ
2005	ドイツ	ブラジル	アドリアーノ	2006 FIFAワールドカップのプレ大会
2009	南アフリカ	ブラジル	カカ	2010 FIFAワールドカップのプレ大会
2013	ブラジル	ブラジル	ネイマール	2014 FIFAワールドカップのプレ大会
2017	ロシア	ドイツ	ユリアン・ドラクスラー	2018 FIFAワールドカップのプレ大会

日本代表の戦績

1995年大会で初出場するも、グループリーグ（3チーム）でナイジェリアとアルゼンチンに敗れ敗退。
2001年大会では、強化が実ったことに加え地元開催ということもあり、グループリーグ（4チーム）でカナダとカメルーンを撃破、ブラジルと引き分けてグループリーグ突破。準決勝でもオーストラリアを破って決勝に進出するものの、決勝でフランスに敗れ準優勝となった。中田英寿がブロンズボール賞を受賞。
なお共催国の韓国は、グループリーグでフランスとオーストラリアと2勝1敗で並んだものの、フランスにフルボッコにされた（0-5）のが響いて得失点差により敗退。
2003年大会では、グループリーグ（4チーム）でニュージーランドを破るものの、フランスとコロンビアに敗れ敗退。
2005年大会では、グループリーグ（4チーム）でメキシコに敗れたのちギリシャに勝利。グループリーグ第3戦では強豪ブラジルと引き分けて1勝1分1敗で並ぶものの、得失点差で及ばす3位となり敗退。
2013年大会では、グループリーグ（4チーム）でブラジル・イタリア・メキシコに3連敗し敗退。

「コンフェデの呪い」

コンフェデレーションズカップの優勝国が、その次のFIFAワールドカップで優勝したことはない。

コンフェデ	優勝国	次のワールドカップ	コンフェデ優勝国の成績	そのワールドカップの優勝国
1992年	アルゼンチン	1994年	ベスト16	ブラジル
1995年	デンマーク	1998年	ベスト8	フランス
1997年	ブラジル	1998年	準優勝	フランス
1999年	メキシコ	2002年	ベスト16	ブラジル
2001年	フランス	2002年	グループリーグ敗退	ブラジル
2003年	フランス	2006年	準優勝	イタリア
2005年	ブラジル	2006年	ベスト8	イタリア
2009年	ブラジル	2010年	ベスト8	スペイン
2013年	ブラジル	2014年	4位	ドイツ
2017年	ドイツ	2018年	グループリーグ敗退	フランス