ゾイドジェネシスとは、2005年4月~2006年3月にテレビ東京系で放映されたアニメ作品。全50話。
『ゾイド』『/ZERO』『フューザーズ』に続く、「ゾイド」シリーズのTVアニメ第4作であり、現時点で最新作である。
【ストーリー】
地軸変動により高度文明が崩壊した惑星Zi。ルージ・ファミロン(CV:平田宏美)の暮らす海沿いの小さな村、ミロード村は、突如謎の銀色のゾイドに襲撃され、ジェネレーターが破壊されてしまう。ルージは発掘された青いゾイド・ムラサメライガーに乗り、ジェネレーターを修理できる職人を捜す旅に出るが、その旅はやがて、惑星Ziを支配せんとするディガルド武国との全面戦争へと発展していく――。
放映時は、『ふたりはプリキュア』の裏番組だったこともあって、視聴率でも玩具販売の面でも苦戦した。また、固定の製作スタジオを持たず国外の下請け会社を点々とする製作体制だったため、作画のクオリティのばらつきが顕著であった。シリーズ後半ではヒロインのレ・ミィ(CV:こやまきみこ)とコトナ・エレガンス(CV:伊藤静)をEDに起用し、いわゆる萌えソングで大きなお友だち層にアピールする方針を打ち出したのが一部で話題を呼んだ。
そんな調子で子供向けアニメとしては不遇かつ迷走した印象があるが、単体のアニメ作品としては決して低評価ではない。特にストーリー面では、『デジモンアドベンチャー』の西園悟がシリーズ構成を担当。スポンサーの口出しがほとんどなかったらしいこともあってか、張りめぐらせた伏線を1年かけて回収し、ひとりの少年が英雄へと成長していく戦記物としてきっちりとまとめあげた脚本はアニメファンから高い評価を得た。
主人公ルージの宿敵ザイリンを筆頭に各キャラクターたちの人気も高く、また、放映開始当初は手探りの様相を見せていたCGによるゾイドバトルも、回を重ねるごとに洗練されていった。
OPテーマは全話を通じてDo As Infinity「夜鷹の夢」。本来この曲は反戦ソングなのだが、編集によってOPでは行軍歌に聞こえるようになっている。そのためOPで知ってからフルを聞いた際のギャップは激しい。また、後半からEDテーマを担当したレ・ミィ×コトナのユニットは、放映終了後もキャラクターソングの発売などを介してプロモーションに携わっている。
2009年、『スーパーロボット大戦K』にゾイドシリーズから初めて参戦。しかし扱いは今ひとつよろしくなく、ゾイドから初のスパロボ参戦と期待していた一部ファンからは落胆の声が上がった。
ルージ・ファミロン (CV:平田宏美)
主人公。ミロード村に暮らす13歳の少年。ゾイド乗りの一家の中、ひとりだけその適正が無かったが、村がバイオゾイドに襲撃された際に、発掘されたばかりのムラサメライガーを起動、バイオゾイドを撃退。以後、ムラサメライガーを愛機として、ラ・カン、レ・ミィとともにジェネレーター修理のための旅を続ける中、ゾイド乗りとして、そして乱世の英雄として成長していく。乗機ムラサメライガーは「エヴォルト」と呼ばれる変形機構により、後にハヤテライガー・ムゲンライガーへと進化する。
レ・ミィ (CV:こやまきみこ)
ヒロイン。ラ・カンの姪で12歳。川で全裸で魚を捕まえる、という初登場シーンで俄然一部視聴者層の注目を呼んだ。ルージに対して好意を抱きつつも素直になれない典型的ツンデレ。料理は苦手で丸焼きしか作れないことを作中で散々ネタにされている。愛機は父の形見であるランスタッグ(後にトゥインクルブレイカーを装備したランスタッグブレイク)。
ラ・カン (CV:松山鷹志)
レ・ミィの叔父。50歳。元々はディガルドに征服されたキダ藩の藩主。レ・ミィと流浪の旅を続けていた中でルージと出会い、彼の旅に同行。のちにディガルド討伐軍の中心人物として決起することになる。愛機はソードウルフ(後にバイオクラッシャーを装備したソードウルフクラッシャー)。
コトナ・エレガンス (CV:伊藤静)
ルージたちが旅の中で出会った女性。17歳。名前は本名ではなく、本名が本編中で明かされることはなかった。旅の中で徐々にルージに惹かれていき、ミィとともにダブルヒロインのポジションに収まる。お姉さんとしてルージをからかっていることが多い。愛機はレインボージャーク(後にウィンドダンサーを装備したレインボージャークウィンド)。
ガラガ (CV:三宅健太)
反ディガルドのゲリラ組織を率いていた男。組織がディガルドに壊滅させられ、ロンとともにルージたちの旅に同行することになる。豪放磊落な性格で、ルージを弟分として可愛がっている。コトナには猛烈なアタックを続けているが、適当にあしらわれ続けている。愛機はデッドリーコング。他のメンバーの機体が強化改造を受けた際、デッドリーコングにも大きな鎌が追加されたが、機体名には変化がなかった。
ロン・マンガン (CV:谷山紀章)
ガラガのゲリラ組織で参謀を務めていた男。肩書きは交易商。飄々とした性格で他人に真意を掴ませない。その正体は物語終盤で明かされる。中盤から番組の最後に「ロン先生のゾイド講座」というコーナーを担当していた。愛機はバンブリアン(後にグランドスターを装備したバンブリアングランド)。諸般の事情で機体が失われてしまったため、主要メンバーの中では劇中で唯一機体の乗り換えを行なっている。
セイジュウロウ (CV:津田健次郎)
最強のゾイド乗りと言われる青年。寡黙。剣士としても卓越した技量を持つ。弟子を誤って死なせてしまった過去から隠遁していたが、ルージの師としてその旅に同行することになる。重病を患っており、「存在自体が死亡フラグの塊」とまで言われていたが、終盤で見事にフラグをへし折り生き残った。愛機はソウルタイガー(後にソウルブースターを装備したソウルタイガーブースト)。
ザイリン・ド・ザルツ (CV:松本保典)
ディガルドの軍人で、総司令官ジーンの直属である四天王のひとり。強さを求め、高いプライドを持つゾイド乗り。ルージと刃を交えた際にその力に惹かれ、ライバルと認め幾度と無く戦うことになる。シャワーシーンを披露、足元に伏せているルージに気付かずスルーなど序盤はネタキャラとして愛されていたが、ストーリーが進むにつれてライバルキャラとして覚醒。自らの為していた侵略戦争の真実を知る第47話の決別の場面は作中屈指の名場面である。愛機はバイオラプター(隊長機)→バイオメガラプトル→バイオヴォルケーノ。
ゲオルグ (CV:石井康嗣)
ディガルド四天王のひとり。目的の為には手段を問わない。決起したラ・カンをあと一歩まで追いつめるがルージに敗北。戦死したものと思われたがまさかのメカ化での復活を果たし視聴者を驚かせた。愛機はバイオトリケラ。
フェルミ (CV:兵藤まこ)
ディガルド四天王のひとり。自らの愉しみを最優先する女ゾイド乗り。入浴シーンがやたらと多く、ザイリンやジーンとの会談中ですら入浴していた。EDでも入浴した姿で登場する。ネタキャラのようだが、物語の根幹に関わる重要キャラでもあった。愛機はバイオプテラ。
ソウタ (CV:深水由美)
ディガルド四天王のひとり。好戦的でわがままな少年。ルージに敗れ、記憶を失っていたところを反乱軍に保護され、以後反乱軍の一員となる。レ・ミィに頭が銀髪なのでギンちゃんと言う愛称でよばれていた。愛機はバイオケントロ→ケントロのビーストスレイヤーを装備したランスタッグ。
ジーン (CV:中村秀利)
ディガルド軍総司令にして国王の養子。のちに王位を継ぎ武帝ジーン一世となる。神として人間を支配するという野心のもと、ディガルド軍を率い侵略戦争を繰り返していた本作のラスボス。物語の終盤で圧倒的な破壊の力をもってルージたちの前に立ちはだかった。愛機はバイオティラノ。
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最終更新:2024/05/04(土) 12:00
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