戦国武将姫MURAMASAとは、シリコンスタジオの提供する、mobage、dゲーム、コロプラ、ヤマダゲームズをプラットフォームとしたソーシャルゲームである。2012年3月22日よりサービスを開始した。プレイヤー間の愛称は「シコマサ」。
概要
1.ゲームの流れ
基本的には「神撃のバハムート」「アイドルマスターシンデレラガールズ」等と同様の、カードバトル形式のソーシャルゲームである。つまり、好みのカードを集めて強化、進化させ、イベントで強力なカードを手に入れ、時にはプレイヤー同士でその強さを競わせる、といったことが中心となる。
2.カードの特徴
本作はタイトルが示す通り、戦国武将をモチーフ(女体化)したカードがほとんどとなっている。そのため、男性キャラクタは一切登場しない(「男」「夫」「兄」「弟」等の男性を意味する単語は全て、「女」「妻」「姉」「妹」に読み替えられている)。史実をモチーフにしたストーリーやカードごとのフレーバーテキストにおいてこれらが確認できる(「姉上の妻」という文章が登場したこともある)。
イラストは公式サイトが一部示す通り、さまざまな構図を駆使した艶めかしいイラストが多い。また、ケモノ、人外などといったカードも多く登場し、多様なニーズに応えている。サービス開始時より「めっちゃシコれる」と言う意味をこめてユーザーからシコマサと呼ばれるようになった所以である。
だが、2012年11月頃に200枚以上に及ぶカード絵柄の修正を受けることになった。他のゲームでも同様の動きがあったことから、モバゲー全体の自主規制を受けたものと言われる。もっとも、その直後に温泉ガチャなどの艶っぽさを打ち出したリリースを続け、この規制後もたまに修正されるカードがあることから、本作のカード絵柄における方針は変わりを見せていない。
3.本作の魅力
(1)イベントの多様さ
本作には様々な種類のイベントが用意され、概ね1週間程度で切り替わる。概要は下記の通り(名前は公式のものではなく、便宜的にプレイヤーが使う同じシリーズのものに対する呼称)。
武将姫大乱
ギルドバトルのことである。プレイヤー同士で結成されたギルド同士でプレイヤーバトルを行い、勝利数で優劣を決める。この大きな特徴は、主に敵ギルドとバトルなどで直接対峙する「前衛」と、前衛を支える「後衛」に分かれていることである。これにより、強力なカードを持たない初心者プレイヤーでも後衛としてバトルに参加でき、また前衛の攻撃力・防御力を上げる「支援」コマンドを使うことで大きく貢献することも可能である。バトルなどの各コマンドは戦術ポイントを消費(回復は時間経過か、後衛の「エール」コマンド以外ない)するが、後衛に居るほうが回復が早い。そのため、前衛の戦術ポイントを回復させ、継続して戦闘できるようにすることも後衛の役目であり、重要度は高い。 このように、強さだけで勝敗が決するわけではないことが特徴的であるといえよう。
武将姫大乱を進化させたもので、10個の拠点をバトルで奪い合い、奪った拠点に配分されたポイントを集めて勝敗を決めるギルド戦である。拠点は 平地(特徴なし) 高台(弓矢による攻撃を半減) 祠(知力アップ) 泥沼(防御力減少) があり、バライティに富んでいる。この奪い方が勝敗を大きく分けることになる。
「高台」は、相手ギルドの攻撃力・防御力を一方的に減らせる「弓矢」コマンドの影響を半減させる。このため有利と思われがちだが、実際は獲得できるポイントが少なく、よほど余裕のある時以外は放棄することが望ましい。一方「泥沼」は不利だが獲得ポイントが高く、また占拠している時間経過によって入るポイントが最も高いことから、ここを奪い合うことが主眼となる。 このイベントでは前衛・後衛の別はないが、他プレイヤーの攻撃力・防御力を回復させる支援コマンドなどの補助コマンドはやはり重要であり、バトルでは戦力差のあるプレイヤーも十分な働きをすることができる。
討伐系
専用クエストが用意され、道中現れるボスキャラを倒して獲得できるポイントの多寡でギルド・プレイヤーの優劣を決める。ボスは最後になるほど強力になるが、ギルドメンバーとの協力があれば倒すことは難しくない。逆にギルドメンバーがログインしている時間帯に集中的にプレイすることが重要となる。
実在した「姉川の戦い」を模した「アネガワの戦い」イベントが行われたことがあるが、登場する専用の雑魚キャラがすべて「姉」である(カードを獲得してテキストを読むと判明する)というネタ仕込みがあるなど、随所に本作特有のストーリーが散りばめられている。
本作を最も特徴づけるイベントである。開始直後主人公は概ね2人のヒロイン(武将)の元へ送り込まれ、問題を解決してストーリーを追う。進行にあたっては選択肢を選び好感度を上げるという、エロゲのような展開が待ち受けている。すべてのシナリオを読むことでクリアとなり、終了後にエピソードを読むこともできる。
シチュエーションは多岐に富み、幼女、学園もの、親子といったあらゆる場面設定がなされてプレイヤーを飽きさせない。しかもこのイベントをクリアすることで得られる限定装具を、同時期に行われるガチャで獲得できるイベントヒロインに装備させると、麗らかな姿に変わることを楽しむこともできる。一方「永禄の変」といった、足利義輝暗殺に纏わる話など、暗さやシリアスさの漂う話もあり、ストーリーについても緩急のついたものとなっている。デッキの強さはほとんど関係しないため、プレイしやすいイベントである。
無職録
概ね「戦国合戦録第◯陣」といった形式で表記される。プレイヤーは1部隊5枚、最高11部隊(=55枚)のデッキを組んで、およそ30分毎に自動で行われるプレイヤー間のバトルを行う。部隊の編成と、対戦相手の選択のほかはプレイヤーが何もしなくても自動的に進行する、お手軽なイベントと言える。
このデッキ編成には5枚という上限以外の制限はない。しかし、攻撃の順番は1部隊ごとの合計コストで決定されるため、強いカード=強い部隊というわけでは決してないことが特徴である。 つまり、強いカードを加えつつ、いかにコストの低いカードを加えて相手より先に(自動ではあるが)攻撃するかということが最大のポイントとなってくる。実際、最高レアリティで構成された部隊は攻撃力こそ高いものの、順番が遅いためしばしば先に行動した、レアリティの低い敵部隊に撃破されることが見られる。そのため、慣れたプレイヤーたちはSR~Rなどの決して最強ではないがコストの低いカードで部隊を構成することが多い。
また、カード1枚あたりにボーナスでHPや攻撃力などが加算されるため、部隊の頭数を減らすことも有利ではない。すなわち、プレイヤーがカードの強さや課金アイテムの多寡ではなく、頭を使うことが勝利には必然的に結びつく。高レア度のカードだけでは勝てないというMURAMASAの特徴を端的に示すイベントでもある。なお通称の由来は「30分毎に携帯を確認し続けられるのは無職くらいだから」という理由による。
他にも多くの種類があるが割愛。
(2)アイテム課金の少なさ
他のゲーム同様にアイテムをモバコイン(多くは100コイン=100円)購入することでイベントを有利に進めることができる。しかし、他プレイヤーとの協力や、多くのイベントでバトル時に消費コストが1/5などに減少するといったシステムがあるため、上位を目指す場合以外はアイテムに頼らなくても楽しむことが可能である。それよりも頻繁にログインすることが最も重要なイベントもあるので、プレイする際はこの点に留意されたい。
どんなソーシャルゲームにもプレイヤーへアドバイスを与えるナビゲータが居るが、本作におけるその一人が「みの吉」である。外見はおよそ艶っぽさや壮麗さからは遠いが、独特の口調と常にイベントの進行でひどい目にあう、あたかもコントのボケ役になっていることからプレイ中の清涼剤ともいうべき存在になっている。
みの吉の大きな特徴は、公式宣伝キャラクターとしてTwitterアカウントを持っていることである。この事自体は珍しいものではないが、本作のみの吉はプレイヤーからの質問や、瑣末な一言にも(アニメやネット上のネタにも応じることがある)反応しリプライを返してくれる。また、休日には名所旧跡をルポして写真とともに解説をリアルタイムで流したり、TVで歴史番組が始まるとその内容を実況してくれるといった、ゲームを離れた楽しみを与えてくれる大きな存在である。 秘蔵画像の公開と称してボツイラストをTwitter上で掲載したり、アイコン画像や壁紙の配布も行うなど、公式キャラクターとしての仕事にも余念がない。
なお、電撃オンラインの行ったソーシャルゲームヒロイン人気投票では唯一ナビキャラとして6位に入賞した。
多くのイラストレーターが参加しているが、その中でプレイヤーとして活躍するイラストレーターも少なくない。ランキングで自身の手がけたカードを手に入れるためにイベントで上位入賞したり、レア度の高いカードを引いたプレイヤーを表示する「ガチャ速報」に本作イラストレーターの名前が出るケースも有るなど、本腰で遊んでいる風景も垣間見られる。これは、制作側も認めたゲーム自体の優秀さの端緒であると同時に、仕事を請け負っている側からも好感を得ていることから、運営としての能力も窺わせる一端でもあろう。
カイ国の若き頭領。精強の家臣団を従え、神がかり的な采配で、近隣諸国を次々と攻略していった。(公式より)
史実では甲斐の国(山梨県あたり)を収め、数々の逸話を残した大武将であるが、本作ではノリの軽いお姉さんとして登場する。前述のアドベンチャーゲームイベントの一つ「戦国バレンタイン」では二大ヒロインの一人を勤め、プレイヤーにさらなる魅力を振りまいた。
上杉謙信
戦国最強と称された闘将。「敵に塩を送る」など、強気をくじき弱気を助ける義侠心のある武将。(公式より)
武田信玄と並び称される越後の国(新潟県のあたり)を代表する武将である。武田信玄と並び、イベント「戦国バレンタイン」ではヒロインを努め、プレイヤーの心を射抜いた。本作では武田信玄とは対照的なクールで生真面目な性格となっている。
真田幸村
鬼謀真田昌幸の子供で、その知略を存分に受け継いだ武将。乱世に華を咲かせるべく、今飛び立つ(公式より)
大阪夏の陣で徳川家康を徹底的に追い詰めるなど、無類の強さを誇った武将。本作ではクールさ漂う凛とした雰囲気の少女の姿で描かれる。アドベンチャーゲームイベント「真田助学園」では真田十勇士の一人、筧十蔵と二大ヒロインを務めた。このイベントで用意されたバージョンのカードでは、タッチするとイベントのセリフや、史実に基づいた台詞を喋ってくれる(スマートフォンのみ)。中には艶っぽいものもあり、キャラクタの魅力を引き出すことに一役買っている。(装具装着後の画像)
本作ナビゲーターの一人。イベントだけではなく随所で顔を出し、プレイヤーを導いてくれる。イベントの多くは「戦を見に行く」「問題が起きているので頼れるあやつ(プレイヤー)を派遣する」といったことでプレイヤーにイベント参加を導く役割も果たしている。
「東海道五十三次」などのクエストイベントでは愛らしいSDキャラクタがGIFアニメで街道を歩く姿も見られ、道中様々な話をするなどプレイヤーを飽きさせない。たまにおもらしをすることがあるようで、カードでもネタとして生かされている。特技は火縄銃。
みの吉
咲姫とともに本作ナビゲーターの双翼の一端を担うキャラクター。「~だと思いますよ、この私は!」「フン、やってやるです!」と言った独特の語り口でプレイヤーを和ませる。イベント「みの吉立志伝」では彼女にアイテムなどを与えて成長させ、成長しきったところで「ボツラク」させ最初からイベントをもう一度やり直し、新たに達成報酬を得る事ができた。そのため「ボツラク」は彼女のキーワードとなっている。
咲姫の臣下であり親友のような立場であるが、待遇は非常に貧乏で、いつも野草を食べている。「みの吉」の名前も、衣類の代わりに蓑をまとっていることから付いていると思われる。イベントでは咲姫に振り回されて戦地に赴き、戦っている武将に敵と間違われてとらわれる、食べ物にされそうになる、といった憂き目に遭うことが多い。
一方Twitterでは公式宣伝キャラクタとして、前述のような様々な情報を提供したり、プレイヤーと屈託なく交流する姿も見られる。そのため戦国武将姫MURAMASAを語る上では欠かせない、代表的なキャラクタとなっている。
6.派生
「戦国武将姫MURAMASA 乱」のタイトルでYahoo!モバゲーとにじよめに派生作品がリリースされている。基本は本作を踏襲したものだが、武将がアニメーションする、イベントがクエスト討伐系に変更されているといった違いがある。
また2015年10月27日、「戦国姫譚MURAMASA-雅-」の名前で関連作がリリースされた。ユーザー間の俗称は「ミヤマサ」。
まずAndroid版が、同30日にiOS版が公開されている。こちらはシミュレーションタイプのゲームで、戦国武将姫MURAMASAと同デザインのキャラクター達(ただし絵柄は一新されている)を操り、武将に関連するストーリーを追うもの。事前登録数3万が発表され、11月3日には130万ユーザー数が発表された。その後もユーザー数は増加を続け、383万ユーザーを数えるに至ったものの、2016年11月30日をもってサービス終了となった。
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関連項目
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