アニメキャラクターと結婚するための研究計画局とは、シェアード・ワールド『SCP Foundation』に登場する要注意団体(GoI)である。
英名は『research Projects Agency for the Marriage With Anime Characters』。ここから略称は「PAMWAC」とされている。本記事でも、断りなくこの略記を使用する。
概要
PAMWACは超常社会のヲタク (パラヲタク)が構成しているインターネット掲示板を中心としたコミュニティ。基本的に略称を通常は用いており、正式名称である『アニメキャラクターと結婚するための研究計画局』を構成員が使用することはほとんどない。むしろ、正常性維持機関 (財団や世界オカルト連合等) のほうが正式名称で呼称する際に使用する事例のほうが多い。個々の構成者は「パムワカー」や「パム民」などと呼ばれている。
もともとは90年代に存在していた個人サイト『理想の嫁と結婚するためのアプローチ (通称『リョメア』)』がルーツである。管理人は当初一般人であったが、嫁と結ばれるためにあらゆる超常理論や奇跡論 (俗に言う『魔法』)に手を染め、ディープなヲタクたちに支持されるようになる。その中には超常社会の構成員等もまじり、管理人に真面目な考察や改善案を上げる者が増えつつあった。そうしたある日、管理人は「私はついに到達した」という記事を投稿し、リョメアの更新を停止。その後リョメアはアクセス不可能になってしまう。この騒動に「管理人はきっと、記事に出たいずれかの手法を使い、理想を達成したに違いない。俺たちもヤツの後に続こう」という発信元不明のメールが届き、やがて超常ユーザーたちがダークウェブ上にコミュニティを作成する。リョメアのログを発掘し、嫁と結婚するためのアプローチを試みる集団、PAMWACが誕生したのであった。やがてそれは日本中のパラヲタクが集う掲示板に発展・肥大化するが、同時にさまざまな秘密結社や超常企業群がPAMWAC構成員を自陣営に引き込もうとステルス・マーケティングを行い、また財団や世界オカルト連合等がPAMWACを調査し始めるようになる。ただし正常性維持機関の中にもPAMWACに寝返る者も現れているという。
ノリは5ちゃんねる (旧2ちゃんねる) 等に近いが、同じ5ちゃんねるユーザーでもニュース速報(VIP)板ユーザー (俗に言う『VIPPER』)、独身男性板ユーザー (俗に言う『毒男』)、なんでも実況J (ジュピター) 板ユーザー (俗に言う『なんJ民』) などさまざまなネットスラングを用いるものが混在しており、ある者がアスキーアートを貼れば、別の者はそれを批判するといった形ができあがる。他にもニコニコユーザー (俗に言う『ニコ厨』) やTwitterユーザー (俗に言う『ツイッタラー』) もいる。これはメタ的に言えば、執筆者がどこのネットスラングを知っているかによらずPAMWAC記事を書けるようにするためとされている。
ありていに言えば掲示板住民の総称であるため、PAMWACは高度に組織化されてはいない。構成員に共通する事柄は「何らかのサブカルチャーを好んでいること」「財団や世界オカルト連合などの正常性維持機関を好意的には見ていないこと」「2次元からキャラクターを3次元に拉致する (=エルマる) ことに否定的であること」が挙げられる。構成員には人外や異能者も多い他、普通の人間であってもアノマリーやパラテックについての知識・技術に長ける者も多くいる。このことから財団や世界オカルト連合から身を隠すために恋昏崎に居を構える者も。ただし、恋昏崎はアニメ不毛の地静岡であるため、当該地域の治安が悪いこと以上にパムワカーにとっては苦行と形容する他のない暮らしぶりであったようだ。
とりわけ正常性維持機関については自分たちの夢をあの手この手で阻止しようとするために親の仇のように忌み嫌っており、かつ見下し蔑んでいる。他にも、彼らの『嫁』である二次元キャラクターを自分たちの欲望のまま拉致し、結果的に衰弱死に至らしめてしまうエルマ外教や、食べ物で遊ぶ罰当たり集団とみなしている闇寿司にも否定的 (一方で闇寿司サイドはヲタクも多いのでPAMWACの掲示板利用者も多い) 。
なお、PAMWACハブのページはアニヲタWiki(仮)のページのパロディとなっている。これは、アニヲタWiki(仮)がSCP解説において知名度が高いことがJPメンバーにも周知であるため。同サイトの構成、文体、更には頻出フレーズ『財団の明日はどっちだ。』も含めて模倣されている。
関連人物
嫁子 (嫁子っさん)
PAMWACのマスコットキャラクターの青髪の女の子――を自称するおっさん――のフリをしたクラゲ。PAMWACの創設者であり、サーバー保守を担当している。
隠秘学に自信ニキ
隠秘学 (オカルティズム)に詳しいオタク。その知識は主に嫁と結婚するために使われる。もともとは財団フロントのプリチャード学院に通っていたが、財団への就職が決まる前に脱走し、恋昏崎に住んでいる。なぜか雑用をいろいろやらされる後輩の女の子がいる。
関連アノマリー
SCP-CN-1463 - Project Nekopara (ニャン娘育成計画)
PAMWACが日本生類創研 (JOICLE)とともに生みだしてしまった猫耳のヒト型生物実体群。全員ヒト女性の姿であり、10歳の状態でカプセルから誕生し、18歳で成長・発育が止まる。この実体群とヒト男性が24時間を共にすると、ヒト男性は実体に対して極度の愛情と保護欲求を懐き、直系親族やパートナーに抱くような同様の感情を超えるような感情を抱くようになる。
報告書本文ではJOICLEの技術力の凄さ (そしてその非道) がクローズアップされているが、この実体群の広まりにはPAMWACの情報共有力が強くあったことも否定できない。なおPAMWACハブでは正確には本オブジェクトはPAMWACの派生団体である『与二次元角色結婚的研究計画局』が企業体として、JOICLE中国法人と共同開発したものとされている。
SCP-2955-JP - 亡きCN兄貴の為のセプテット
基底世界から下位創作世界に転移してしまった人間が、その世界の登場人物と一致すると評価される外見的特徴及び身体構造・服装・思考に変容する現象。下位創作世界において本来存在していたキャラクターが基底世界に連れ去られるとき、その代替として基底世界から誰かが異世界転移するというわけである。ただし、下位創作世界から引っ張られたキャラクターサイドは、基底世界の物理法則において自己を維持できなくなるため、やがて衰弱し崩壊する (変容した人物が元の世界に戻った場合も同様) 。
PAMWACのメンバーのひとり◆dnn87qIは、PAMWACにおいて禁忌とされるエルマ外教の技術で、自身が好きであった『東方紅魔郷』のキャラクター、レミリア・スカーレットを三次元に召喚した (このとき代替として異世界に関する実験を行っていた財団のDクラス職員が偶発的に新たな『レミリア・スカーレット』になった。) 。しかしレミリアはやがて衰弱し、◆dnn87qIは自身を追っていたPAMWACのメンバーに彼女を救ってくれと懇願する。はたして、レミリアの運命やいかに――
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