PAMWACの理念に反するのは百も承知
でも俺は今そうしないと気が済まない
これも運命を操る程度の能力の影響なのかもしれないな
SCP-2955-JPとは、オカルト創作サイト「SCP Foundation」に投稿されているSCPオブジェクトの一つである。
メタタイトルは「亡きCN兄貴の為のセプテット」。
概要
| SCP-2955-JP | |
| 基本情報 | |
|---|---|
| OC | Euclid |
| 著者 | indonootoko |
| 作成日 | 2021年6月6日 |
| タグ | 変身 異次元 PAMWAC エルマ外教 三題噺言霊競演21 |
| リンク | SCP-2955-JP![]() |
| SCPテンプレート | |
SCP-2955-JPは財団が存在する基底宇宙の人物が下位創作世界へ転移した際にその創作物に改変が加わると、その創作物の登場人物に転移者の存在が書き換えられてしまう現象のことである。
SCP-2955-JPが驚異になりやすいのは異世界への転移方法を確立している要注意団体「エルマ外教」に関連するオブジェクトの調査中である。
SCP-2955-JPの典型的な例として、報告書内ではSCP-2650-JP(不規則なタイミングで周囲2mの物質を巻き込んで異世界転移する旅行鞄)の実験の最中にSCP-2955-JPが発生し、レミリア・スカーレットに変化してしまった59歳男性Dクラス職員が紹介されている。
財団は当初この現象の原因をはかりかねていたが、要注意団体「アニメキャラクターと結婚するための研究計画局」(以下PAMWAC)の関わる別件を解決した際に入手したBBSのログから有力な情報を入手した。
二次元世界のキャラは基底宇宙の作者の手によってその存在と性質が定められている。これを"下位創作次元の絶対性"と言う。エルマ外教的な手法を用いることで二次元世界のキャラを基底宇宙に連れてくることが可能だが、下位創作次元の絶対性のために二次元世界にそのキャラが存在しない状況は長く続かない。そのため、そのキャラと他の存在を置換することで辻褄合わせを行うのである。キャラとの置換対象に選ばれやすいのは下位創作次元の絶対性が適用されない存在、すなわち作者と同次元以上から転移してきた存在が最優先に対象になるわけである。
ぶっちゃけ、SCP-2955-JPという現象の説明はここまでで終わりである。
ここから先ではDクラス職員がレミリア・スカーレットに変化した事案が掘り下げられていく。
PAMWACのBBSの書き込みには続きがある。
先の説明だけではそのキャラと存在が入れ替わる生贄を用意すれば二次元世界のキャラを基底宇宙に連れてくることができるように思えるが、問題はそれだけではない。
SCP-2955-JPが発生した後、対象のキャラは二次元世界と基底宇宙にそれぞれ一体ずつ、二体が同時に存在することになる。そうなった場合、基底宇宙に連れてこられたほうのキャラは下位創作次元の絶対性から解放されるがこれは基本的にキャラに対して害しか及ぼさない。キャラは作者がそういう設定に設定したから存在が許されているのである。極端な例だが、小型核融合炉を動力とするロボットを基底宇宙に連れてきたら大惨事が発生するのは想像に難くないだろう。一見して致命的な要素がないキャラでもなんやかんやの影響を受けて死に至ることになる。
PAMWACは団体名の通り推しを愛するオタクの集団であるため、推しを苦しませた上で死なせることを許容しない。
コミュニティのルールとして禁止されているとはいえ、推しに直接会えるという誘惑に勝てない人間も稀に存在する。
財団が遭遇した事例も、あるPAMWACのメンバー(◆dnn87qI)がエルマ外教的な手法で東方紅魔郷からレミリア・スカーレットを誘拐したことに端を発する。◆dnn87qIは運営ルールで禁止されているのを知ってか知らずか、BBSにスレ立てを行って自宅の住所を晒しながらレミリア・スカーレットとのエルマ外教の本拠地への新婚旅行の計画を報告した。ネットリテラシーが無さ過ぎる。
その結果、即座に運営スレッドに報告されて指名手配が開始。その住所が人の出入りに厳しい恋昏崎ということもあり、恋昏崎に住んでいる◆SHo67Kc0Yの手によって即座に身元が特定されて◆dnn87qIはレミリア・スカーレットを連れて異世界へ逃亡。
数日間に渡って逃避行を続けたが、下位創作次元の絶対性から解放されたことによってレミリア・スカーレットが衰弱したことにより一転してPAMWACメンバーの助けを乞うこととなった。
◆SHo67Kc0Yが◆dnn87qIの家を訪ねると、もはや声にならない声を発することしかできなくなったレミリア・スカーレットがそこに居た。
◆SHo67Kc0Yはこういった手法に詳しい人間だったが、そんな彼すら彼女を救う方法は知らなかった。
厳密に言えば、目の前のレミリア・スカーレットを救う方法は知っていた。目の前のレミリア・スカーレットを東方紅魔郷に戻して元Dクラスのレミリア・スカーレットを基底宇宙に連れ返せば目の前のレミリア・スカーレットは助かる。Dクラスは死ぬ。どちらにせよ、レミリア・スカーレットが一人死ぬことに変わりはない。それならあえて二人の立場を入れ替える必要はない。それがPAMWACのスタンスだった。
全てを諦めた◆dnn87qIは今際の際のレミリア・スカーレットに語りかける。不登校だった中学時代、ニコニコ動画と東方が人生だったこと、レミリア・スカーレットが居なかったらとっくの昔に自殺してたこと、運命を操る程度の能力によってこうなる運命は見えていただろうにどうしてレミリア・スカーレットは◆dnn87qIについてきてくれたのだろうかという疑問……
◆SHo67Kc0Yは最終的に目の前のレミリア・スカーレットを東方紅魔郷に送り返すことに決めた。
元Dクラスのレミリア・スカーレットは結果的に財団へと送り返されたが、肉体の崩壊が進行しており数日以内に終了される予定となっている。東方紅魔郷に送り返す試みもなされたが不明な人物により阻止され失敗した。
なお、その後の◆dnn87qIについてはPAMWACの活動を止めて恋昏崎から転居したことのみがわかっている。
◆SHo67Kc0YはPAMWACの活動を続けていたが最終的に後輩と結婚したらしい
。
メタ的な話
この記事は15個の言霊(キーワード)から3個選んで記事を書く、令和三年度三題噺言霊競演で優勝を獲得した。
用いられたキーワードは「チームコンテスト2020で作られたタグ(エルマ外教)」「#(トリップの作成に#を用いる)」「マイ・バイブル(東方紅魔郷)」の3つ。
メタタイトルの意味は記事を読んだだけでは分からないが、これはSCP-CNにかつて存在したが即座にDV削除された、Dクラスがレミリア・スカーレットにTSFする記事の存在を踏まえてのものである。
この記事の作者であるindonootoko氏はエルマ外教を生み出したチームの一員であり、エルマ外教の存在によりPAMWACのカノンがゴールを迎えることを危惧していた
。SCP-2955-JPの記事はそれを深く掘り下げたものと言える。
実はチームコンテストの時点で「闇寿司の人間がエルマ聖印奇跡論を応用してパチュリー・ノーレッジを召喚したことに対してPAMWACが抗議している
」という記述がさりげなく紛れ込んでいたりする。なお、このパチュリー・ノーレッジの事案についてはSCP-2955記事内でもしばしば引き合いに出されている。
関連リンク
- SCP-2955-JP - 亡きCN兄貴の為のセプテット
by indonootoko -
エルマ外教 ハブ
by indonootoko
- SCP-2650-JP - 異葬
by indonootoko - 入店お断りリストNo.008 "マドンナリリー"
by indonootoko
- SCP-2650-JP - 異葬
-
SCP財団wiki2周年企画「要注意団体コンテスト」
- 令和三年度三題噺言霊競演

- チームコンテスト2020

関連項目
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