『ヤムチャ』とは、漫画及びそのアニメ化作品『DRAGON BALL』に登場する架空の人物である。
足元のお留守な格闘家で、得意技は「狼牙風風拳(ろうがふうふうけん)」。
テーマソングは「ウルフハリケーン」である。
CV:古谷徹(1986年~2023年)、鈴木崚汰(2024年~)
概要
「強くて悪い砂漠のヤムチャ」として登場したが、天下一武道会でのジャッキー・チュン(亀仙人)戦からサイバイマンとの相討ちに至るまで、常に前座の引き立て役に甘んじ続け、最終的にはほぼモブキャラと化した。
初登場シーンはラーメンを食べているところで、当時は悪党としての登場。その話のタイトルが上記の「強くて悪い砂漠のヤムチャ」だったが、後述のとおり、「強く」なくなった上に「悪い」人でもなくなり、「砂漠」にも住まなくなってしまい、初期からまったくの別人に変わったキャラクターでもある。
当初は女性が苦手でとても奥手であるという設定だったが、ブルマと行動を共にしたおかげで克服し、逆に浮気性になってしまった。長いことブルマと付き合っていたが、浮気が原因で結ばれることはなく、作者の都合でブルマはベジータとくっつくことになる。とはいえ、作中では寧ろブルマの方が浮気性で、事あるごとにいい男に色目を使っていた。一方ヤムチャは台詞で語られるのみで、それらしい描写は実は全然無い。
最早ヘタレキャラの定番、ある種の「マダオ」なのかもしれない。
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おい!きたないからかたづけておけよ
そのボロクズを!
特にサイバイマンにやられた時の姿がほぼデフォルトAA(アスキーアート)として定着している。(右図)
だからと言って、ヤムチャは別に悪いキャラクターでも弱いキャラクターでもない。
サッパリとした性格なのか、敵対した相手(悟空、天津飯、ベジータ)等とも割とあっさり打ち解けてしまう。一時期ブルマの家でベジータと一緒に暮らしていたり、一緒に食事をしていたことすらある。(ベジータは間接的に自分を殺した相手であり、同じ境遇の天津飯にさええ「一緒に暮らしてるヤムチャの気が知れない」と言われてる)
特に、長く付き合いのある悟空への仲間意識は、クリリンに負けず劣らず強いものがあるようで、悟空が死んだ際、死んだと思われた際には強くショックを受けている。孫悟空が心臓病に倒れた際、「一番戦力にならないだろうから」という自己申告もあるが、悟空に付き添ったのもヤムチャであった。
ドラゴンボールとの付き合いも長いからか、ドラゴンボールによる復活についても考慮に入れた行動をしており、サイバイマン戦で矢面に立ったのも、一度死んでいるクリリンが万が一にも死亡することのないように(当時のドラゴンボールでは、一度死んだ人間は復活が出来ない)という配慮からだった。
また、トランクスが殺されてベジータが激昂していた事をトランクスに伝え、トランクスとベジータが和解するきっかけを作っている。
クリリンの娘であるマーロンが父親クリリンを心配してたのを見て、クリリンが(地球人では)世界一強いと安心させたりするなど、年長者としての立ち振る舞いも忘れない。
また、アニメにおいて、フリーザ編での界王星では北の界王が修業のために連れてきたリクームを倒していたり、ブウ編での大界王星ではほかの戦士をたおしていたりと、ヘタレと呼ばれるようになってしまった頃からでもなかなかの戦闘力を持っている。珍しくヤムチャが他のキャラをかませ犬にして、自分の強さを引き立てたシーンと言える。
また、ベジータがトレーニングで使っていた高重力装置のスイッチをうっかり入れてしまい、以前のヤムチャであれば身動きひとつ取れないレベルの重力の中、必死になってそのスイッチを切る場面もあり、こうした場面でもヤムチャの成長が伺える。これは声優の古谷徹がヤムチャをお気に入りで、アニメスタッフに「ヤムチャをかっこ良くしてね」と度々伝えたからであるとされている。
アニメ版「Z」では野球チームの助っ人稼業で日銭を稼いでいる描写もあり、これがきっかけかは不明だがのちに「超」でヤムチャがメインの野球のエピソードが放送された。中の人の別キャラネタもあったり
地球の神様も一目置いた特殊な技「繰気弾」や、当時亀仙人以外では悟空と孫悟飯のじっちゃんしか使い手がいなかった「かめはめ波」を独自に会得、(よりによってかめはめ波が効かない体質の天津飯に対して)放つなど、クリリンに次ぎ、純血地球人の中では一流の格闘家である。
ジャンプアニメスーパーツアー'08でのアニメ『ドラゴンボール オッス!帰ってきた孫悟空と仲間たち!!』においてはブルマたちを助けている。
ドラゴンボール超では第6宇宙との野球親善試合に出場した回で主役を務めた。ベジータと破壊神シャンパにボコボコにされながらも、サヨナラ勝ちをもぎ取った。
スピンオフ作品として『ドラゴンボール外伝 転生したらヤムチャだった件』が少年ジャンプ+に掲載されている。
ヤムチャから派生した単語
万年一回戦ボーイ、サイバイマン戦、人造人間戦での敗北から、「ヤムチャ」という言葉はいつしか噛ませ犬の代名詞として用いられるようになっていった。
特にバトル漫画の噛ませ犬キャラを語る際には、「ヤムチャ系」、「ヤムチャ化」、「ヤムチャ枠」、「ヤムチャゾーン」など、ほとんど一般名詞のように活用されている。
勿論ニコニコ動画でも「ヤムチャしやがって(無茶しやがって)」などネタにされる事が多い。
ただ、サイヤ人編で死亡して以来前線に立つ事が殆ど無くなってしまったので、「かませ犬」としての役割は主にベジータに引き継ぐ形となり、上述の通りその後の活躍はモブである。
ちなみに対義語は「ポップ」「ポップ系」であるという説がある。
これは、同時期にジャンプで連載されていた「DRAGON QUEST -ダイの大冒険-」の登場人物であるポップが、ヤムチャとは正反対に、「前半は臆病でよわっちい、どうしようもないヘタれだが、物語が進むにつれて成長していき、最終的には主人公と間違われるほど誰より強くかっこいい存在になる」ためである。
関連動画
関連静画
関連項目
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