曖昧さ回避
ここでは2.について説明する。
概要
少女コミックとは、小学館が発行している中高生向けの少女漫画雑誌。毎月5日、20日の月2回発行。
通称「少コミ」、「Sho-Comi」
2000年代後半までは過激な性描写があったため、「性コミ」という蔑称で呼ばれた事もある。
現在は純愛作品が主流である。
姉妹誌にベツコミがある。こちらは少コミより対象年齢がちょっと高めで高校生から大学生向け。元は別冊少女コミックという名前で派生誌であったが今は独自色を強めている。
創刊~90年代前半
創刊は1968年、当時ライバルである講談社が「少女フレンド」、小学館と同じ一ツ橋グループに属する集英社が「マーガレット」と既に中高生向けの少女漫画雑誌を発行していた中で創刊、当時は月刊誌であった。
そのためか創刊から80年代中期まで苦戦を強いられた。70年代には竹宮恵子、萩尾望都ら「花の24年組」の台頭、80年代にはあだち充やいがらしゆみこがヒット作を輩出し徐々に発行部数を伸ばしたものの、劇的に伸びるまでには至らなかった。
変化があったのは80年代後半。北川みゆき、すぎ恵美子らの人気により部数が急激に伸び始めた。
そして皮肉な事に2000年代後半まで続いた過激な描写を多く描く少女コミックの礎を築いた事となった。
90年代前半に入ると篠原千絵、さいとうちほ、渡瀬悠宇などの人気のによりさらに部数を伸ばしていく一方で徐々に過激な性描写問題が浮き彫りとなっていった。
90年代後半
宮坂香帆、高田りえなどの正統派の作品も人気を博す中、新條まゆの「快感♥フレーズ」が連載される。
それまでの少女コミックの作品には多少の性描写があったものの、SEXシーン及びレイプ等の直接的な描写もあり、あまりにも過激すぎたためにPTAや教育委員会などで非難を浴びた。
同作品は発行部数600万部を越す大ヒットとなり、アニメ化され作品中に登場するバンドΛucifer(リュシフェル)も現実の世界でデビューするまでに至った。
そしてこの大ヒットにより編集部が漫画家に対し、さらなる過激な描写を推奨するようになっていく。
少コミのガイドライン
- ボディーガードが5人なら大丈夫だろうと思っていたら超人のようなイケメンの男に襲われた
- 教室の中なら安全だろうと思ったら、教室の男子が全員襲ってきた
- 主人公以外の登場人物のほとんどがSEX経験者
- 「そんな危険なわけがない」といって出て行った主人公が2ページ後に犯されていた
- 「幼なじみならば襲われるわけがない」と手ぶらで出て行った主人公がボロボロの服で戻ってきた
- 各号につきレイプ等の描写がある確率が150%。2作品以上あるが50%の意味
- 少コミ作品における性描写のページは各号平均30ページ、うち約5ページが屋外
2000年代
2000年代に入ると、ますます過激な性描写が増えていった…というよりやりたい放題であった。
新條まゆの「覇王♥愛人」、青木琴美の「僕は妹に恋をする」、水波風南の「レンアイ至上主義」、「蜜×蜜ドロップス」等は特に描写が激しく非難の的にされた。
そして茨城県が少コミを有害図書指定した事を皮切りに、日本PTA全国協議会で子供に読ませたくない雑誌の1位に輝いてしまったために、一時期コンビニや書店から少コミが消えるという事態にまで発展したため、過激な描写は現在ではあまり見かけなくなった。
全盛期の少コミ伝説
- 毎号3作品SEXシーンありは当り前、全作品ありの時も
- 1ページ目でレイプシーンも当たり前
- 少コミヒーローにとってのSEXは青○のできそこない
- 全ページ性的描写も日常茶飯事
- 満員電車の中でも余裕でプレイ
- 一回のキスで主人公が欲情する
- 登場人物は皆、様々な体位が得意
- 好きな男が目の前に立つだけで主人公が服を脱ぎ始めた、脱ぎ終わる前に襲われる事も
- SEXでも納得いかなければSMプレイで続行
- あまりに描写が激しすぎるからディープキスでもセーフ扱い(読者的な意味で)
- そのディープキスも無駄にエロい
- 主人公を一睨みしただけで一目惚れさせてシャワー室に運んで行く
現在
冒頭にも書いた通り、現在は正当な純愛漫画雑誌となり、純愛漫画に完全にシフトした作家や(水波風南、池山田剛、咲坂芽亜など)、姉妹誌であるCheese!及びベツコミに移った作家もいる。(青木琴美、わたなべ志穂、車谷晴子など)
また、2010年2月号をもって休刊となった『ChuChu』の連載作家が少コミに移籍してくるなど、連載陣の生き残りが激しくなってきている。
関連項目
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