概要
2000年にドラえもんの非公式最終回を元にした映画『ジュブナイル』で監督デビュー。その後2005年の『ALWAYS 三丁目の夕日』が大ヒット、第29回日本アカデミー賞最優秀監督賞・最優秀脚本賞を受賞するなど一気に有名監督の仲間入りを果たした。2013年『永遠の0』で第27回日刊スポーツ映画大賞・監督賞、第38回日本アカデミー賞最優秀監督賞・優秀脚本賞を受賞。2023年の『ゴジラ-1.0』では監督・脚本・VFXを務め、第96回アカデミー賞視覚効果賞を受賞した(アジア映画として初の受賞)。
完全なオリジナル作品は2002年の『リターナー』のみで、他の作品は漫画や小説等の何かしらの原作がついている「実写化」「3DCG化」の映画監督として知られる。ただ映像化するだけではなく、アニメ映画『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦』を元に実写化し再構築した『BALLAD 名もなき恋のうた』や、漫画・アニメ『ドラえもん』の有名エピソードを3DCG化し再構築した『STAND BY ME ドラえもん』などの変化球も投げることも。
VFXを用いた画作り、特に昭和の空気感の表現や海の表現に関して『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズや『永遠の0』『アルキメデスの大戦』『ゴジラ-1.0』などで高く評価されており、『ゴジラ-1.0』では前述の通り本家アカデミー賞を受賞するに至っている。自身が白組所属のVFXクリエイターである経験を活かした、ハリウッドの大スタジオにも劣らぬ迫力ある映像を短時間・少人数・低コストで効率的かつ自在に作り上げる能力は、アメリカにおいても驚きをもって称賛された。
一方で、脚本に関しては(特に「泣ける」「感動する」傾向が強い作品は)賛否両論傾向。超映画批評の前田有一は『BALLAD 名もなき恋のうた』『SPACEBATTLESHIPヤマト』『STAND BY ME ドラえもん』『寄生獣』をこき下ろす一方で『ALWAYS 続・三丁目の夕日』『ALWAYS 三丁目の夕日'64』には高評価を、江頭2:50は『ALWAYS 続・三丁目の夕日』を批判している一方で『ALWAYS 三丁目の夕日』は高評価するなど、名のある映画評論家の間でも評価は二分されている。
一般視聴者からも、特にアニメ・漫画が原作の作品の「原作再現」を求めていた層からは強烈に叩かれる傾向があり、他の山崎作品が巻き添えで低評価されたり、行き過ぎた誹謗中傷が行われることもある。
何かと叩かれることも多いが、日本最高峰のVFX技術を持ち、短期間できっちり制作をこなし興行収入などで結果も出し続ける、下火気味な実写邦画界をけん引する映画監督の一人であることは間違いない。
また、数は多くないもののCMやBUMP OF CHICKENのMV、TVアニメ『もやしもん』1期のOPアニメーション等、映画以外の監督作も存在する。
作品
- ジュブナイル(2000年7月)デビュー作品 11億円
- リターナー(2002年8月)12億円
- ALWAYS 三丁目の夕日(2005年11月)200万人32.3億円
- ALWAYS 続・三丁目の夕日(2007年11月)45.6億円
- BALLAD 名もなき恋のうた(2009年9月)18億円
- SPACEBATTLESHIPヤマト(2010年12月)41億円
- friends もののけ島のナキ(2011年12月)※八木竜一との共同監督 103万人14億円
- ALWAYS 三丁目の夕日'64(2012年1月)34.4億円
- 永遠の0(2013年12月)700万人87.6億円
- STAND BY ME ドラえもん(2014年8月)※八木竜一との共同監督 72万人83.8億円
- 寄生獣・寄生獣 完結編(2014年12月、2015年4月)前編155万人20億円、完結編100万人12億円
- 海賊とよばれた男(2016年12月)23.7億円
- DESTINY 鎌倉ものがたり (2017年12月) 32.1億円
- アルキメデスの大戦(2019年7月)19.3億円
- ドラゴンクエスト ユア・ストーリー(2019年8月)14.2億円
- ルパン三世 THE FIRST(2019年12月)11.6億円
- STAND BY ME ドラえもん2(2020年11月)※八木竜一との共同監督 27.3億円
- GHOSTBOOK おばけずかん(2022年7月)
- ゴジラ-1.0(2023年11月)
関連動画
関連項目
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