海賊(かいぞく)とは、海の盗賊。海上に存在する無法者を指す名称である。船を使い他の船から金銭・荷物を略奪する人達。
概要
主に海の上を行く船舶や、沿岸の地域を襲撃しては金品などを強奪する集団・組織を言う。
海賊は洋の東西を問わず航海技術が出来上がる共に登場して航海技術と共に発展し、近代に入り各国が専門の職業軍人を定めて完全に管理するようになったことで駆逐されていったが、現代でも海軍力が弱い国や世紀末状態な地域の近海では海賊が活動しており、主にタンカーなどの貨物船を狙ったりする。
また「海賊」と聞くとなんとなく西洋のイメージをする人が多いかも知れないが、日本にも古来から海賊は存在した。
日本近海などで、物を運ぶ人を襲うのである。元々日本語としての「海賊」はこちらを指す。
また英単語のバイキング(Viking)、パイレーツ(pirates)の和訳としても使われる事が多く海賊と聞いてこちらを思い浮かべる人も多い。
創作作品における海賊はほかの犯罪集団よりカッコよく描かれる傾向があるが、これには事情がある。
海賊はほかの犯罪者集団と異なり船を操る特殊技能者であり、海上を本拠地とし船を狙うため自ずと「金持ちから奪って貧しい人に分け与える」格好になるため港の人からは嫌われず(嫌われると船の維持管理や物資の調達や売却ができない)、国土を荒らさず逆に他国の通商利益を自国内に引きこんでくれる。こうした事情から時の政府から戦略的に利用され、古代には海軍と海賊の境目があったのかも怪しいとすら言われる。
実際、私掠船(プライベーディア)のような政府公認の海賊や、海賊であると同時にイギリスの英雄であるフランシス・ドレークなどの例が存在している。
フィクション作品では、その独特の雰囲気や特異な能力から度々題材になるが、とりわけ実写映画作品では海賊を題材にしたものはなかなかヒットが出ず、『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズが成功するまで「海賊モノは当たらない」というジンクスまで囁かれ、同作の制作時にもそれを危惧する声があったほど。
創作作品における海賊
- 船で海の上を行く海賊のみならず、近未来を舞台とした作品では宇宙船で宇宙を行く所謂「宇宙海賊」も存在。
(または飛行船で空を行く「空賊(空中海賊)」もいたりする) - 活動場所に関係なく、作品中では「海賊」と呼称される。でも山や陸地の場合は「山賊」になるので海賊じゃなくなる。
- 略奪を始めとする「海賊行為」を滅多に行わない。海賊行為を働くのは大半が悪役・敵役。
- 財宝(お宝、とも言われる)を探したり集める事を行動目的とする海賊も存在し、人によっては冒険者やトレジャーハンターと呼んだ方が合っているかもしれない場合もある。
- 海賊旗や船体にはドクロマークが欠かせない。あとは錨もあればベター。
- 船長は広角の帽子(ナポレオンが被ってるようなの)が基本装備。逆に子分達は頭にバンダナを巻いている事が多い。だいたい全員お揃い。
- 使用武器は剣(サーベル、カットラス)が基本だが、稀に銃を隠し持っている事もある。手が義手(大抵はフックになっている)の場合は、その中に銃を仕込んでいるケースも。ヴァイキングの要素を取り入れて斧を用いる者もいる。近未来作品の場合は、ビーム兵器に置き換えても可。
「卑怯者?ハッ!勝ちゃあいいんだよ!どんな手を使ってもな!」 - キャプテン(船長)の場合、強気かつ陽気で豪快な性格。口は悪いが腕っ節は滅法強く、そう簡単には倒れない強靭さを持つ。そのため、先述のような武器を持たずに丸腰で戦う人もいる。また、「迫力」という要素が船長を務める上で欠かせない為か、上記とは全く逆の寡黙・口調が丁寧なキャプテンは滅多に見られない。
- さらに、船長はわけありの人物である場合も多い。子分や乗組員達も素性を殆ど知らず、どこかの王族・貴族の人間が海賊へ身を落したという事もあれば、帰るべき故郷を失った人物などが諸々の事情から海賊として海を渡っている事もあるようだ。
- 子分達は結構多い。キャプテン(ボス)を慕い、「親分」「船長」「オヤビン」と呼ぶ。一人一人の戦闘能力はさほどでもないが、忠義心は厚い。ただし幹部キャラの場合は、船長と信頼関係が無い場合裏切りの相が見える事も・・・
- 犯罪者であるため「賞金首」として世間に追われたりしているが、危機が迫ると官軍などと共に戦ったり、頼られたりする事も少なくない。行動原理が「見返り次第」というケースもあれば、気分次第というか「面白ければいい」というスタンスのもとに行動するケースも。
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関連項目
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