アカデミー賞(Academy Awards)とは、アメリカ映画において、監督、俳優、スタッフを表彰し、その労と成果を讃えるための映画賞である。
概要
基本的にアメリカ映画を対象とした映画祭であり、世界的な知名度に反して「アカデミー賞」自体は国際映画祭ではない。しかし、その知名度と世界三大映画祭(カンヌ国際映画祭、ベルリン国際映画祭、ヴェネツィア国際映画祭)よりも古い歴史を持つ(第1回は1929年)権威ある賞であるため、受賞した作品の世界の興行成績に大きな影響を与える。賞としてオスカー像が与えられる。アカデミー賞を受賞することを「オスカーを獲る」と表現することもある。
日本の映画でも受賞する例があるのは、各国の映画業界が映画芸術科学アカデミーにノミネートすることができることや、世界各地で行われるアカデミー賞公認の映画祭のグランプリ受賞作は自動的にアカデミー賞のノミネート候補作に推挙されるためである。
賞の部門
短編アニメーション部門が1931年創設と非常に長い歴史を持っているのに対して、長編アニメーション部門は2001年創設と最も新しい部門となっている。
特別賞
日本映画・日本人関係の受賞
年 | 回 | 受賞作品 | 受賞部門 | 受賞者 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
1951年 | 第24回 | 羅生門 | 名誉賞 | 黒澤明 | |
1954年 | 第27回 | 地獄門 | 名誉賞 | 衣笠貞之助 | |
1954年 | 第27回 | 地獄門 | 衣装デザイン賞 | 和田三造 | |
1955年 | 第28回 | 宮本武蔵 | 名誉賞 | 稲垣浩 | |
1957年 | 第30回 | サヨナラ | 助演女優賞 | ナンシー梅木 | ハリウッド映画での受賞 |
1972年 | 第45回 | ー | 科学技術賞 | 向井二郎、広瀬隆昌 | 映画用マクロズームレンズの開発 |
1975年 | 第48回 | デルス・ウザーラ | 外国語映画賞 | 黒澤明 | ソ連作品 |
1975年 | 第48回 | ー | 科学技術賞 | 鈴川博 | |
1981年 | 第54回 | ー | 科学技術賞 | 富士写真フイルム | 映画用高感度カラーネガフィルムの開発 |
1985年 | 第58回 | 乱 | 衣装デザイン賞 | ワダ・エミ | |
1987年 | 第60回 | ラストエンペラー | 作曲賞 | 坂本龍一 | |
1989年 | 第62回 | ー | 名誉賞 | 黒澤明 | |
1991年 | 第64回 | ドラキュラ | 衣装デザイン賞 | 石岡瑛子 | |
1998年 | 第71回 | ー | 短編ドキュメンタリー映画賞 | 伊比恵子 | |
2002年 | 第75回 | 千と千尋の神隠し | 長編アニメ賞 | 宮崎駿 | |
2004年 | 第77回 | ー | ゴードン・E・ソーヤー賞 | 宮城島卓夫 | |
2007年 | 第80回 | ー | 科学技術賞 | 坂口亮 | 流体シミュレーション・システムの開発 |
2008年 | 第81回 | おくりびと | 外国語映画賞 | 滝田洋二郎 | |
2008年 | 第81回 | つみきのいえ | 短編アニメーション賞 | 加藤久仁生 | |
2014年 | 第87回 | ー | 名誉賞 | 宮崎駿 |
関連動画
関連商品
関連項目
- 5
- 0pt