横浜ビー・コルセアーズとは、神奈川県横浜市を本拠地とするバスケットボールクラブ、及びBリーグに所属するプロバスケットボールチームである。
概要
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bjリーグ(日本プロバスケットボールリーグ)参入を機に誕生したバスケットボールクラブである。
愛称の「ビー・コルセアーズ(B-Corsairs)」とは、英文字の"B"と「海賊達」「海賊船団」を意味する"Corsairs"(コルセアーズ)を組み合わせた造語である(※ブースターからは更に略して「ビーコル」と呼ばれている)。
また、最後の2つを除いた各文字には・・・
- B:Blue, Black Ships, Blues, Bay, Big, Basketball
- C:Claps, Cradle, Chronos
- O:Ocean, Oleada
- R:Red Shoes, Rainbow, Royal,Roses, Rex
- S:Sea, Sun, Sky, Star, Shark
- A:Anchor, Aqua, Azurs
- I:International, Illusion, Imagine
といった様々な意味合いが込められている。これは一般公募により寄せられた総計455案のチーム名に込められた熱い思いを結集した形である(色々こじつけが過ぎるとか言うな)。
なお、早くから育成組織を設立させたクラブの一つとして知られており、直下の組織に当たるU-15/U-12/U-10/U-8の各チームをも保有し、県内12地区にてバスケットボールスクールを開設している。
歴史とか特徴とか
創設までの経緯
2000年代中期、『バスケットボール競技者人口』日本一たる神奈川県にはプロバスケットボールチームが未だに誕生せずに居た。横浜市にあった有力実業団チームであったいすゞ自動車ギガキャッツは「廃部」によりクラブチーム化を余儀なくされ活動規模は小さくなり、川崎市にあった東芝ブレイブサンダースは元々アマチュア志向でプロ化する気は更々なかった。もちろん、当時日本のプロバスケットボールリーグとして名高かったbjリーグに神奈川県のプロチームは無かった。
そんなある年、「神奈川県にプロバスケットチームを作ろう」という機運が県内のあちこちで高まりだし、多くの人たちが実現に向けて活動を始めた。そんな中で、当時、神奈川県バスケットボール協会の理事であり会社経営者でもあった廣田和生に「県内にプロチームを作るための代表」就任の白羽の矢が立った。その後、県内で活動していた組織を全てまとめて一本化し、運営法人となる横浜スポーツエンタテインメント株式会社が設立。プロチームである『横浜ビー・コルセアーズ』を誕生させ、2011年、bjリーグに殴り込みをかけることとなった。
鮮烈なデビューの陰で・・・
ビー・コルセアーズのデビューは鮮烈だった。初参入である2011-2012年シーズンではイースタン・カンファレンスで2位(10チーム中)、リーグ優勝をかけたプレーオフでは3位という最高の出だしを魅せる。そして翌2012-2013年シーズンではイースタン・カンファレンスで2位(10チーム中)、プレーオフでは遂に優勝を成し遂げ、早々とbjリーグの頂点へと立った。
しかし、一方で・・・
2013年1月の時点で、横浜ビー・コルセアーズがこのままではシーズンをまっとうできないかもしれないという、かなり厳しい状況であることが分かりました。
こう話したのは、bjリーグチーフプロデューサーとはまた別に横浜ビー・コルセアーズのエグゼクティブプロデューサーを2013年7月から兼務することになった岡本尚博である。彼はこの実態を知るためにリーグから調査を依頼された。その結果、外から聞いていた状況よりも、内情は相当厳しいものであり、更には(プレーオフ)ファイナル終了時点で完全に資金はショートし、回らなくなっていたことを明かすのだった。つまり破綻寸前に追い込まれていたのである。当然の如く、岡本はこの事実を突き止めた際に愕然としていた。
こうなった原因は、社員の数が足りなさすぎて仕事のキャパがオーバーがしてしまったこと(※破綻寸前時点で社員が廣田代表を含めてたった4人しかおらず、1人1人が仕事を複数掛け持ちしている状態だった)、そしてチーム情報が外にアウトプットされていなかったことが挙げられる(※チームの方向性や必要としているものが、ブースターはおろか、スポンサーや行政も分からない状態であった)。
マイナス3億円からのスタート
その後、リーグ主導で広告代理店の大手広告通信社(※社名です)にクラブ運営を全面委託され、岡本エグゼクティブプロデューサーが代表取締役に就任(※元々は大手広告通信社から出向してきた)。幸いにも優勝メンバーである日本人選手は全員残留し、再建ならぬ再生の道へと歩くこととなった。
ただし、千葉ジェッツのように残高が数百円あった状態でもなく「未払金や借入金の総額3億円」を抱えた状態で始めることとなった。
そして考えた再生への道が、ブランディングをきっちりして、そこを軸に進んでいくことであった。
その為に、横浜市の住民の動向やマーケット調査、本拠地である横浜国際プールがある都筑区の成り立ちにいたるまで入念に調べたりした。
『東京なんかとは一緒にしないで欲しい』という横浜の人たちが抱えるプライド。大都市でもある横浜の多様性。それらを踏まえて、あえて"正しくない進化"をしてやろうじゃないかと思ったんですよね。
Sport Graphic Number Web
『借金3億円から巻き返した「海賊」。Bリーグ横浜の“正しくない進化”。』より
また、トップチームの強化と同時に、成績に関わらずお客さんを呼べるような仕掛けを作り始めた。この点について岡本は以下のように語った。
開幕前にスタッフに話したのは、『お客さんが入らないことをチームの成績のせいにしたらフロントの負けだ』ということです。
そもそも、お客さまは、試合に来る前にチケット代を払ってくれているんです。チームが負けたときに得るものがなかったら、詐欺みたいなものじゃないですか。入場料は、会場で時間を過ごしただけで、ある程度はペイできるものにしておかないと。その上で、チームが勝ってくれたら、付加価値が付く、と。『得したな』と思えば、また来てくれるものなんです。
Sport Graphic Number Web
『借金3億円から巻き返した「海賊」。Bリーグ横浜の“正しくない進化”。』より
その為にクラブとして、グッズ販売の充実などは勿論のこと、ブースター目線での施策を行う為の「ビーコル研究所」というものをブースターを社員として招き入れて作ったりしている。
クラブマスコット
- マスコットのコルスは「海から生まれた、波の髪を持つ少年」という設定のキャラクターである。年齢は8歳で星座は水瓶座、夢は「プロバスケットボール選手」とのこと。デザインを手掛けたのはハローキティで有名な株式会社サンリオでデザインを手掛けてきた百瀬博之である(「どーりで何か見覚えがあるデザインのはずだ」と思った人も居るだろう)。
- ロゴに描かれているキャラクターはMr.CORSAIRといい、年齢は38歳。だが公式でマスコット扱いされていない(・・・というか公式サイトのマスコット紹介に載せられてないんだが)。職業は海賊船長。世界中に強くてカッコ良いプロバスケットボールチームを誕生させるのが夢で、その為に7つの海を渡っているという(・・・海賊ってなんだよ?(哲学))。・・・その昔、NBAドラフトで1位指名されたことがあるらしいが、真偽の程は定かではない。ちなみにコルスの父親である。あんな可愛い子が将来、こんな渋いオッサンになるかもしれないのか・・・。
関連動画
・・・ニコニコ動画に無い動画は、スポーツナビの動画一覧を観て、どうぞ。
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関連コミュニティ
関連項目
- Bリーグ
- 神奈川県 - 横浜市
- 大手広告通信社(※実質的な親会社)
- 東芝川崎ブレイブサンダース(※2016-2017年シーズンからの神奈川ダービーの相手)
- 横浜ギガスピリッツ(※ビー・コルセアーズ誕生以前から知られている、同じく横浜市のクラブ及びチーム)
クラブ公式サイト
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