漫画「ONE PIECE」における覇気とは、作中に登場する戦闘技能である。
概要
「武装色の覇気」「見聞色の覇気」「覇王色の覇気」の3種からなる。
本作における特殊能力と言えば『悪魔の実』が挙げられるが、それが一部の例外を除いて「1人1能力」「同じ能力は同時期に2人以上存在しえない」のに対し、こちらは「覇王色」を除いて誰もが扱い得る可能性がある。
ただし使いこなすためには厳しい修行を行う必要があり、本人の資質次第では修行しても使いこなせないまま生涯を終えることもあるとされる。また、これらの覇気の知識や技術があっても、何かがやべーセンサー…もとい、慎重さや警戒心がなければ、宝の持ち腐れになり、極端な場合家畜並みと評されつつ身動きを封じられることもある。
作中での本格登場までの経緯
本作に初めてこの言葉が出てきたのは、ジャヤ編。
マーシャル・D・ティーチがモンキー・D・ルフィに対して用いていたが、この時点では単に『気迫』『威厳』のようなものと受け取れるような言葉の使い方だった。
続く空島編にて、後に「見聞色の覇気」と同一のものだと明らかになる『心網(マントラ)』が登場する。
ウォーターセブン&エニエスロビー編では、打撃が効かないはずのルフィに対してモンキー・D・ガープが鉄拳でダメージを与えている描写がある。ガープ本人は「愛ある拳は防ぐ術なし」などと言っていた。(後々にガープがジンジャオに対し武装色の覇気を使用しているが、この時期にガープがルフィにダメージをあたえたのは愛によるものだと、SBSにてつづられる。)
白ひげとシャンクスの会合では、シャンクスが威圧により白ひげ海賊団の船員たちを圧倒している様子が描かれた。
ここで「覇気」という言葉が再登場。
そしてアマゾンリリー編やマリンフォード編にて多くの覇気使いが登場し、徐々にその全貌が明らかになってくる。
その後、2年間の修行に入る際にシルバーズ・レイリーからルフィ(と読者)に対して、ようやくちゃんとした説明がなされた。
覇気の種類
武装色の覇気
覇気を体や持ち物などにまとわせ、攻撃力・防御力を飛躍的にアップさせる。
悪魔の実の能力による攻撃の無効化(ゴムに対する打撃など)を、相手の実体を捉える形で封殺する技能で、物理攻撃に対してほぼ無敵を誇った自然(ロギア)系の能力者への対抗手段となる。
但し、自然系もこの覇気の使い手への対抗手段がない訳ではなく、本編では一部の気体を奪う・相手の体温を低下させ、覇気だけでなく思考力まで殺ぐといった形で反撃している曲者がいる。
見聞色の覇気
『聞く』力であるとされ、生き物の気配を感じ取ったり、相手の行動を先読みすることができる。
これも他の覇気と同様に厳しい修行の上で習得するものだが、稀に生まれながらに扱えたり、なんらかのきっかけで突如開眼する場合もある。
特殊な例として、エネルは「ゴロゴロの実」の能力と併用することで国一つ覆うほどの効果範囲を実現し、シャーロット・カタクリはこれを鍛え過ぎて先読みを通り越して少し先の未来が見えるようになった。
先述の通り、空島における『心網(マントラ)』と同一のものであるが、持ち主によっては先読みできるものが生物かそうでないものかなど、少し異なるケースもある。
覇王色の覇気
『王の資質』を持つ者が使えるとされ、その資質を持つのは10万人に1人と言われている。
これを発動させると、覇気の持ち主に比べて圧倒的にレベルの低い者は一瞬で意識を失ってしまう。
修練を重ねると、覇気の強さを調整したり特定の相手のみを狙い撃ったりということも可能になる。
もっとも、持ち主の性格によっては、暴発を招いたり、知られたくないものを見られた時に限って使えなかったりといった粗や癖が出てしまうため、乱発を控えるよう勧める者もいる。(作中では、ルフィ・リンリンが前者、カタクリが後者に比較的近い)
作中でも使える者は限られており、使った描写があるor使えることが明言されている人物は以下の通り。
- モンキー・D・ルフィ
- ロロノア・ゾロ
- シャンクス
- ポートガス・D・エース
- ドンキホーテ・ドフラミンゴ
- エドワード・ニューゲート
- ゴール・D・ロジャー
- シルバーズ・レイリー
- ボア・ハンコック
- チンジャオ
- シャーロット・リンリン
- シャーロット・カタクリ
- カイドウ
- ヤマト
- ユースタス・キッド
- 光月おでん
- ダグラス・バレット
関連項目
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