エッグとは、
- 卵という意味の英単語。
- 海外版「ゲーム&ウオッチ」のタイトルの一つ。こちらを参照。
- 漫画「マテリアル・パズル」の呪文の一つ。属性「食」。
- ゲーム「サガフロンティア2」に登場するキーアイテム及びラスボス。本項で記述。
概要
手にすると強大な力を得られるが、代償として持ち主は精神支配されてしまうという呪われたクヴェル。
先住民族の意思が内包されており、自身らの復活のために持ち主を利用して人々のアニマを喰らい続ける。持ち主は死ぬまで決して手放そうとせず、死んでしまってもエッグにアニマを吸収されてしまうため、一度手にしたら最後、解放されること無くエッグのために延々と利用され続ける。
目的達成のために隠密に行動しているため、基本的に歴史の表舞台にはエッグの存在は知られていない。そのためアニマ感知能力に優れるウィリアム・ナイツは天敵とも言える存在であり、エッグにも持ち主を通して「いつか殺してやる」と言わしめるほど。
ゲーム内での所持者はアレクセイ・ゼルゲン、アニマ教徒、海賊、ミスティ、リッチ・ナイツ、偽ギュスターヴの6人。ただしリッチはエッグを手にすることによって起こる危険を察知して身投げして自ら命を絶ったため、唯一精神支配を受けなかった。
ラスボスとしての実力
力押しだけではなく、状態異常攻撃をも得意としており、十分な対策なしだと勝つのはほぼ無理とも言われ、数多くの詰みプレイヤーを生み出した程である。
エッグは全部で10の形態を持ち、通常形態3種、各アニマを司る将魔形態6種、最終形態の3つで構成されている。この内将魔形態は、最後のメガリスで対応する将魔に勝利することにより出現を防ぐことが出来る。
炎と水との戦闘は任意だが、残りの樹、石、音、獣は4体の中から最大でも2体としか戦うことが出来ない。戦闘開始直後は通常形態が出現し、これを撃破すると通常形態2種、将魔形態6種からランダムで出現する。これら全てを撃破するとさらに最終形態が出現し、これを撃破することでようやく勝利となる。
ちなみに一切将魔を倒していない全形態出現のエッグは、完熟エッグ(完熟卵)と呼ばれている。
通常形態
基本的に固有技を持っておらず、共通技2種を使ってくるのみ。前述の通り通常形態は3種類存在し、低火力高HPの通常形態1、高火力低HPの通常形態2、中火力中HPの通常形態3となっている。
シューティングスター
全ての形態で使ってくるエッグの基本攻撃ともいえる技。技名は同じだが、内部的には2種類存在し、高LP&遠距離のキャラを狙うものと低HPのキャラを狙うものがある。前者は全ての形態が使用するが、後者は水形態と最終形態しか使用しない。最も攻撃力が高いのは炎形態で、最も攻撃力が低いのは通常形態1である。
スタークエイク
全体攻撃でありながら確実にLPブレイクを引き起こすという恐ろしい技。炎形態、獣形態、最終形態以外の7形態が使用する。特に主人公であるジニーのLPが12しかないため、戦闘中のLP管理は非常に重要になる。このLPブレイクを無効化できるデッドストーンのためにハン・ノヴァが歓楽街だらけになるのはサガフロ2では通例行事である。
リ・インカーネイト
通常形態1のみが使用する。なぜかこちらのHPを回復してくれるというエッグの謎の優しさあふれる攻撃。・・・が、戦闘不能状態のキャラが受けると魅了状態で蘇生されるという、はた迷惑な攻撃へと変貌する。とは言え戦闘不能者さえ出さなければ実質ボーナスターンとなる。
メディテーション
自身のPsychoを上昇
通常形態1のみが使用する。ちなみに通常形態1はPsycho依存の攻撃をしないので無意味。それどころか連携のカモにされる哀れな技。
樹形態
攻撃力の高い全体攻撃や凶悪なステータス異常攻撃を多用する非常に厄介な形態。
その恐ろしさは初プレイでは樹の将魔を撃破が推奨されるほど。樹の将魔を撃破することのメリットはこれだけでなく、戦利品のラストリーフが唯一デメリットの一切ない一撃必殺耐性持ち装備であり、スタークエイクの恐怖を和らげる事ができるという点もある。
ちなみに最初の形態変化で樹形態が選択されると何故か撃破扱いとなり、以後出現しないというバグがある。遅刻魔ミカ
世界の合言葉は森
1ターン目に必ず使用し、インパクトのある技名とともに全員に大ダメージを与えてくる、2つの意味で強烈な技。光防御力は他の属性防御と比較してもかなり上げづらく、割合ダメージであるものの元々の攻撃力が非常に高いせいで効果的な対策がほとんど存在しない。
死人ゴケ
攻撃範囲は狭いものの厄介なステータス異常をたっぷり付けてくる。地味だが超凶悪。狂戦士は技のダメージが上がるというメリットがあるものの、連携することができなくなり、術にいたっては使うことができなくなる。凍結も同時にかかるため、自然治癒することもなくなる。毒は言うまでもなく長期戦では非常に厄介であり、毒ダメージは現在のLPに反比例するため、スタークエイクでLPブレイクするとどんどんダメージ量が増えていく。ちなみに毒は元々自然治癒しない。
見えざる波動
攻撃力は低く、音波耐性で無効化出来るため、エッグの全攻撃技の中でも如何せん地味感が拭えない。使用条件もかなり限られている上、樹術は攻撃速度が非常に遅いため、この技の存在自体を知らないプレイヤーも多い。地味どころか空気。まさに見えざる攻撃。
石形態
このゲームは石化の対策がしづらいので、樹の将魔と並んで初プレイでは石の将魔の撃破が推奨…どころかほぼ必須である。1人でも石化するとロールが解除されてしまう点も注意。ちなみに石形態は他の形態と比べると若干HPが低い。
エインシェントカース
敵全体に石化効果。
数多くのプレイヤーを絶望の淵に追いやった悪名高い攻撃。みんなのトラウマ。
全体攻撃だというのに石化確率は126%というおぞましい数値であり、対策なしではまず間違いなく全滅する。1ターン目から使用するが石形態は通常形態と同じグラフィックの使いまわしなので判別ができず、他の攻撃と違ってズームアップの速度が速く、不気味な効果音と共に繰り出してくるというのもトラウマ要素。石化耐性装備は数が少ない上に軒並みレアであり、順当に進めていると黒の石鎧1つのみしか手に入らないという点もこの攻撃の凶悪さを上げている。ちなみに石の将魔を倒すとイターナルロックという石化耐性持ちのクヴェルが手に入るが、どう考えても嫌がらせでしかない。
126%って要するに確実に石化するんじゃないのかと一見思われるが、実際の発生確率の上限は80%である。つまり状防を上げて発生確率を下げようとするのであれば、47以上は確保しないと無意味。逆を言えばどんなに状防がザルであっても20%で回避することが出来る。
デルタ・ペトラ
攻撃力は低いが、追加効果の石化が厄介。とは言えエインシェントカースと比べたら発生確率は可愛いレベルである。
マグマプロージョン
ステータス異常も無く、攻撃力も並程度なので、石形態の攻撃の中では比較的緩い攻撃。ちなみにこの術は本来石術だが、エッグの使うものは何故か火術に分類されている。
炎形態
攻撃力の高い熱属性攻撃を多用する。
が、この属性は対策がかなり取りやすく、スタークエイクも使用しないので、宿形態としばしばネタにされる。むしろバーニングチャージを使ってくる炎の将魔の方が圧倒的に強い。炎の将魔との戦闘は任意だが、上記の点を考えるとむしろ倒さないほうが楽ではないかと思われる。
炎形態のグラフィックはかっこいいとプレイヤーに大人気。HPが3万弱もあり、熱属性攻撃に完全耐性を持つ。ちなみにスタンが有効だが、素早さが高いので先制するのは難しい。
メテオスウォーム
当然ながら熱属性は完封されやすいと制作陣に予測されており、そのせいでマヒ効果が付加されたという経緯がある。
ファイアーボール
特別な効果は無いが、攻撃力が高め。HPが減ってくると2,3連発してくる。一応サークル大攻撃だが、攻撃範囲が広いのでほとんど全体攻撃である。
火炎ブレス
ブレス攻撃は自身の残りHPの割合が高い程ダメージが大きくなるが、何故かHPが減ってきてから使いはじめる。使用条件がかなり限られているので、エッグの攻撃の中では割りとレア。
水形態
賢さが高く、ほぼ全ての攻撃がHPの低いキャラを狙ってくる。ジニーいじめ
HPも高く、固有術の攻撃速度が比較的遅いせいで連携が分断されやすい。ちなみに水の将魔との戦闘を避けるにはループマップを抜ける必要があり、戦闘するかも任意なので、多くのプレイヤーは水の将魔を撃破すると思われる。
アクアバイパー
水耐性があれば何の問題も無いが、攻撃力が高く、1ターン目には3連続で使ってくるので、耐性がないとかなりジリ貧になる。
氷弾
召雷
敵単体に電属性ダメージ。珍しい(ry エッグの使う攻撃の中ではランダムLPブレイク確率が一番高い。
音形態
固有技が少ないせいで毎ターンのようにスタークエイクを使ってくる。防御力が非常に高いので、連携を活用しないとダメージを稼ぎにくい。HPも他の形態と比べて高い。
サイケデリックウィスパー
サガシリーズではお馴染みのターゲット指定変更技。音波耐性でも無効化できるが、音形態は賢さが高く、この攻撃は完全無作為でターゲットを指定するため、絶対の対策にはならない。1,2を争う強力な補助術の魂の歌を無効化してしまうのも難点。
が、先に撃たなければ意味が無いのに、素早さが遅いという致命的な弱点があるため、1stのキャラが素早さの高い槍や弓であれば高い確率で先制が出来る。また、音形態にもスタンが有効なため、攻撃自体を不発にさせる事が出来る。
獣形態
単体攻撃中心だが、賢さが高く、的確にターゲットを指定してくる。
ダメージが蓄積すると極端に攻撃が激しくなる形態。炎形態、音形態と並んでスタンが有効で、攻撃速度も遅いので、スウィングや天地二段も活用したい。
シザーブレイク
斬防御がある程度あれば大きな被害は受けない。一撃必殺の確率もそれほど高くないので、獣形態の攻撃の中では割りと緩い方。
最強打
割合ダメージを除けばエッグの使用する攻撃の中で最も攻撃力が高い。HPが減ると2連続で使ってくることもある。HPが低いキャラを狙ってくる上、打防御はゲーム内で表示されている数値よりも低い場合が多いので、これ単発だけで一撃死もあり得るほど。
ロトンブレス
攻撃力は低いが、広範囲に毒をばらまく面倒な攻撃。加えて毒状態の敵には2倍ダメージを与えるという特性を持つ。高LP&遠距離のキャラを狙ってくるので、ロベルトを最後尾に置くと高確率で全員が被弾する。
最終形態
上記の形態を撃破するとBGMが止まり、眩い光がエッグに集まり遂に勝利!…と思いきや戦いはまだ終わらず、エッグも真の姿を現す。
最終形態という名に恥じず、ほぼ毎ターン強烈な全体攻撃を仕掛けてくる。HPは全形態中最も高いが、防御力は最も低い。このプレイヤーをぬか喜びさせるかのような演出と攻撃の激しさが相まって多くのプレイヤーに絶望を与えた。
ちなみに最終形態の姿はまんま卵であり、下部に触手のようなものが伸びているため、プレイヤーの間では豆もやしとも呼ばれている。
ゼノサイド
前述の通りほぼ毎ターン使ってくる強力な全体攻撃。スタークエイクと違ってLPブレイクは起こさないが、実際には防御力が低いと毎ターンLP消費回復を強要されるので、最終形態までにどれだけLPを残せるかが勝敗の分かれ目とも言える。この攻撃は回避不能であり、HPが減ってくるとシューティングスターと併用してくるので、とにかく攻撃あるのみ。
何故多くの詰みプレイヤーを生み出したのか
大きな要因としては以下の3つである。
LP不足
将魔戦などでLPを消耗してしまい、スタークエイクのLPブレイクで力尽きたというパターンが最も多いと思われる。
そもそも道中の難易度はそれほど高くなく、シナリオ毎にLPが最大値まで回復するため、強力な攻撃に耐え切れる程度の防御力があれば、毎ターンLP消費回復を使えば簡単に攻略出来てしまう。このせいで結界石にLP回復効果が無いことに気づかなかったプレイヤーも多い。
ツール制作でソウルクリスタルを入手するか、寄り道してアニマ結晶体を入手するか、生命の木の種を残しておくかしないとラストダンジョンでLPを回復する手段は無い。デッドストーンも普通に店売りされているわけではなく、入手方法を知っていないと『ウィル対エッグ』の固定敵の戦利品1つのみしかないという事態が起きる。(この戦闘も選択肢次第で回避できるので1つも無いというケースもある。)
石化攻撃への対抗策が無い
そもそも石の将魔にさえ勝利すればエインシェントカースに苦しむことはないのだが、問題なのは将魔の配置順である。先述の通り樹、石、音、獣の4種の将魔とは最大でも2体としか戦えないのだが、最後のメガリスは1本道であり獣→音→石→樹という順番で配置されている。
つまり何も知らずに獣と音の将魔と戦ってしまうと石の将魔と戦うことが出来ず、エッグ戦で地獄絵図を見る羽目になる。また、将魔と一切戦闘をせず、最後のマップまで来ても将魔のいるマップまで引き返すことは出来ない。(例外として炎の将魔とは戦うことが出来る。)
火力不足
通常形態1撃破後は8種の形態がランダムで出現していくが、これら各形態は5ターン毎に形態変化するという仕様がある。(現在の形態も判定に含まれるので形態変化しない時もある。)
違う形態になって逃げられてしまうとHPPはほぼ全快されてしまうため、各形態を5ターン以内に倒せる火力がないと半永久ループに陥ることになる。道中のボスは適当に強い技や術を使っていれば問題なく倒せるが、エッグ戦では連携を活用しないと倒すのは難しい。
対策の一例
デッドストーン
上記で述べた通り、スタークエイクのLPブレイクは一撃必殺耐性があれば無効化することが出来る。
ただしこの装備自体に色々と難があり、術防と状防が大幅に低下してしまう。アニマも宿っておらず、限られた装備欄をマイナスアイテムで埋めてしまうため、装備することによって起きるデメリットは想像以上に大きい。LPの高い男性陣には付けないほうが無難。
ちなみにシューティングスターのように一定確率で起こるLPブレイクは防ぐことが出来ない。
ガードビースト
敵の攻撃を30%で回避することが出来る魔法盾を張る。厄介な攻撃であるスタークエイクやエインシェントカースにも有効。1,2を争う強力な補助術ではあるが、所詮は確率回避なので、どうでもいい攻撃を弾いたり、ここぞという時に仕事しなかったりするので過信は禁物。
ちなみに絶対に回避出来ない攻撃もある。この術に限らず獣アニマは強力な補助術の素材となるため、出来る限り多くのキャラに確保させておきたい。
生命力強化
毎ターン終了時に一定値のHPを回復。LPの消費の激しいエッグ戦では可能な限りLP消費回復の頻度は減らしておきたい。
ロックアーマー
DefenseをUPさせる。具体的な効果は被ダメージを15%軽減。
上記の術と比べると効果が実感しにくいため非常に地味な印象だが、軽減の補正がかかるのは防御力修正が掛かる前なので、実は非常に強力な術。ただし割合ダメージには効果が無い。
マインドスケープ
味方全体のQuickがUPする。目に見える効果がないため、解析される前は存在意義すら問われていた術だったが、後にQuickは連携精度や状態異常耐性を上昇させる効果が判明し、ギュスターヴのように大きく成り上がった術と言える。一見すると行動速度を高める効果がありそうだが、実際にはそのような効果はない。
魂の歌
味方全体のMorale大幅UP&生命力強化の効果。マインドスケープ同様、これ一つで攻めも守りも固められる超強力な補助術。発動コストが非常に高いが、性能を考えればむしろ安いレベル。が、この術の習得は非常に難儀、素材である炎、獣、音のアニマは兼用装備が存在しないためアニマ確保が困難、音波特性を持つため音波耐性で無効化されるという難点もある。
余談だが、サガシリーズのラスボスはどれも一筋縄ではいかない相手ばかりだが、実のところ装備とアーツを吟味し、戦術をしっかり組んでおけば、例え将魔に勝利していなくても初期ステータスでも難なく倒せてしまうというというのがエッグの面白いところである。
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