エリザベス・F・ビューリング(Elizabeth F. Beurling)とは、「ストライクウィッチーズ」シリーズの登場人物である。
『スオムスいらん子中隊』シリーズの主要キャラクター。CV.行成とあ。
モデルはイギリス空軍のエース・パイロット、ジョージ・フレデリック・バーリング(George Frederick Beurling)。
冬戦争の際、フィンランド側に義勇軍として参加しようとしたものの断念。のちに第二次世界大戦が始まると、マルタ島の空を守備して多くの戦果を上げた。戦後、カナダ空軍を経てイスラエル空軍に参加したが事故死。撃墜数31。偏差射撃を得意とする優秀なパイロットだったが、少尉任官を拒否するなど変人ぎみの厄介者でもあったという。
黒のなかに銀色が透き通った長髪、真っ黒のライダージャケットを着込み、蒼氷色の眼からどこか近寄りがたい厭世的でクールな雰囲気を漂わせる少女。
マイペースで偏屈な変人なのに加えて反骨精神までも併せ持ち、無断外泊や門限破りなど入隊以降幾度と無く問題を起こしてきたブリタニア空軍随一の問題児で、「スクリューボール」と呼ばれていた。にもかかわらずウィッチとしての能力は一流で、「たぐいまれなる見越し射撃の名手、戦場をコントロールするソリスト」と評されるほど。ただし、その勇戦敢闘が行き過ぎて日常的に命令違反・連携無視を繰り返してきたきらいがある。スピットファイアへの導入後も旧来のハリケーンを愛機としていたのは、射撃の安定性から爆撃型ネウロイの迎撃に有利だからであり、また履きなれており信頼できるためでもある。
ちなみに、リベリオンからのレンドリースで送られてきた「緑地に赤い丸のマーク」入りのパッケージのタバコを好むヘビースモーカーかつブリタニア系にもかかわらず紅茶嫌いのコーヒー派。ブリタニア本国ではオートバイ、ブラフシューペリアss100を愛車として乗り回していた(パブに向かっているあたり飲酒運転上等である)。その縁で、退役後には一度オートバイメーカーの広告モデルを務めたこともある。
リベリオンの北に接するブリタニアの植民地ファラウェイランド、モントリオールの出身で、ブリタニア空軍に入隊。第二次ネウロイ大戦直前から中欧オストマルクに半年任期で派遣され、同地の国際ネウロイ監視航空団でネウロイの大挙侵攻を迎撃、持ち前の敢闘精神で多くの命令無視と大きな戦果をあげた。しかし、ネウロイの侵攻による戦線の後退、泥沼化した撤退戦の経験は、彼女にその厭世的でどこか投げやりな性格を芽生えさせることになる。
その後、ブリタニア本国へ帰還したが問題児ぶりはまったく変わらず、しかし優秀なウィッチであるため強い処罰を下すことも出来ず(といっても、軍法会議どころか銃殺刑寸前が複数回ある)に本国の基地をたらい回しにされていた。この頃、中尉昇進を命じられ「自分に指揮官は務まらない」と拒否したが、時を同じくして北欧スオムスに義勇独立飛行中隊の設立が浮上。上層部が中尉昇進かスオムス派遣かどちらかを選べという条件を提示したところ、ビューリングはなんの抵抗もなくスオムス行きを選択した。
こうして参加したスオムス義勇独立飛行中隊で、ビューリングは強気でワンマンぎみな“扶桑海の巴御前”穴拭智子をはじめ、弱気なドジっ子エルマ・レイヴォネン、“壊し屋”キャサリン・オヘア、教条主義的なウルスラ・ハルトマン、落ちこぼれの迫水ハルカといった個性的な「いらん子」ウィッチたちに出会う。そして彼女たちとの交友を通して自身の性格を軌道修正した彼女は、リーダーである智子を輔佐して百機を超える“部隊”撃墜数を挙げるようになっていった。
その後、ブリタニアからの帰国要請を蹴ってスオムスで戦い続けたものの、1941年からは飛ぶことも減り、翌1942年には戦線に余裕ができたこともあって本国へ戻った。しかし昔の上官に「私の目の届くところには絶対に入るな」と叫ばれるほど嫌がられ、当時危機にあった地中海マルタ島へ派遣される。この時、便乗していた空母<イーグル>がネウロイに攻撃で撃沈されているが、母艦ウィッチでなく客にすぎないビューリングの乗機は梱包されていたため出撃できずに終わっている。
ともかく辿り着いたマルタ島では、フェデリカ・N・ドッリオ中尉の指揮下に入り、<イーグル>とともに失われた乗機の代わりとして現地で手に入れたスピットファイアでマルタの防衛に従事。各国ウィッチの連携でネウロイの拠点を破壊し、マルタの奪還に貢献したのち、三度本国へ召喚された。その後もしばらく軍籍のまま世界各地を回っていた模様。
オストマルクからの撤退戦中、戦果を競い合っていたライバル的戦友がいたが、敵中に孤立したビューリングを庇って戦死している。これ以降彼女が世を儚んだような性格となり、自身の戦死すら望んでスオムスにやってきたのも、戦友への贖罪の意思によるものだった。ちなみに、スオムス派遣時の愛機ハリケーンはその戦友のもの。
彼女のそういった無気力な性格は、スオムス義勇独立飛行中隊の面々と出会い「いらん子中隊」として活動していくにつれて変化。もとよりビューリング同様連携を無視しがちで、辺境に送られた劣等感も相まってひとりで突っ走る穴拭智子の認識を変えるきっかけを作っている。
マルタ島では、フェデリカと同じロマーニャのエンリーカ・タラントラ、カールスラントののエディタ・ノイマンやヴェンデリーン・シュレーア、そして同じブリタニア空軍のパトリシア・シェイド、ナタリア・F・デュークといったウィッチたちとともに戦っている。ちなみに、このうちデュークが「我が国では実に有名なウィッチ」とビューリングを紹介しており、やはりいろいろと悪名高かったことが窺える。
その他、第501統合戦闘航空団のリネット・ビショップが初期の公式相関図で「同僚の妹」と紹介されており、ウィルマ・ビショップと面識がある可能性がある。
初登場はノベル「スオムスいらん子中隊」シリーズ。死に場所を求めていた心情を変化させ、智子と和解し戦友となる過程が1巻『スオムスいらん子中隊がんばる』にて描かれている。
同作の刊行が止まって以降は長らくストーリー媒体には登場しなかったが、ノベル『アフリカの魔女 ケイズ・リポート』第3巻にて、「いらん子中隊」より数年後にマルタ島の救援に駆けつけたところで久々の登場となった。コミック『オーロラの魔女』でも僅かにゲスト出演したほか、イラストコラム企画「ワールドウィッチーズ」にも、スオムス義勇独立飛行中隊枠で登場している。
「スオムスいらん子中隊」シリーズをフルリメークした『サイレントウィッチーズ スオムスいらん子中隊ReBOOT!』プレミアム特装版同梱ドラマCDでは行成とあが演じる。
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最終更新:2024/12/21(土) 21:00
最終更新:2024/12/21(土) 20:00
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