童貞(どうてい)とは、性交渉を経験していない男子の呼称である。
「童貞」の文字通りの意味は「童(わらわ)の如く操が貞(ただ)しい≒性的に純潔である」ということ。元々はキリスト教カトリック教会の修道女(尼僧)を敬って言う表現であり、つまりが女性専用であった。また聖母マリアの純潔を論じる際も「童貞」という表現が使われ、尼僧や聖母マリアを指して「童貞さま」と呼ぶこともあった。
しかし、20世紀初頭に入るとキリスト教徒でない大部分の日本人にも広まり、単に性経験の無い女性の事を指して「童貞」と言うようになる。宗教性は失われたとはいえ、太古から現在に至るまで連綿と続く処女信仰のなせる業か、そこ(童貞)には一定の社会的価値が認められてようだ。
そして、この頃にはまだ男性に対しても「結婚するまでは純潔を守るべし」といった風潮が認められていたため、同様に性的に純潔な男性に対しても、ポジティヴに「童貞」という形容が使われていたのである。
もっとも、福沢諭吉が「私は妻以外に女性経験が無い」と話した(なお福沢諭吉は27歳で結婚)のを、彼の門下生が「先生の御夫婦ほど純潔な結合が、今の世界に幾人あるだらう」と書き残していることからわかる通り、明治時代にはすでに、男性は性風俗などで複数の女性と関係を持つのはごく当たり前という状況であった。
また、「童」(わらわ)、つまり子供という言葉は、とりわけ男性に対してしばしば「未熟である」「取るに足らない」といった意味合いで使われることも多い。日本中を包む戦乱の闇がだんだんと深まっていき、少年は青年に、青年は大人になることを強請されるようになるにつれて、「産めよ殖やせよ」の精神にも一部抵触する「童貞」は徐々にネガティヴなニュアンスを帯びるようになる。そしてついに、初めて戦争で人を殺すことを「童貞を捨てる」と表現するようになってしまった。つまり、ここに来て「童貞」は捨て去るべきものとして認識されるようになったのである。
「童貞」が性経験のない男性専用の言葉として完全に定着したのは20世紀の半ばのことである。ひょっとしたらこの用法は、戦争から帰ってきた多くの「童貞を捨てた」元兵士たちの土産、なのかもしれない。
現在では性交渉をしていない女性は「処女」、性交渉をしてない男性は「童貞」と完全に分けられ、混同して使われること限りなく無いに等しい。
以下、この記事では「童貞=性体験をしてない男性」の意味でだけ解説する。
しばしば童貞は、男の恥の代名詞として扱われることもある。またそれまで童貞であった男性が性交を経験することを「童貞を捨てる」と表現する。
また、特定の経験を経ていない状態を「○○童貞」と呼ぶことがある。(例:アナル童貞、素人童貞、真性童貞、中年童貞)
『PAY BACK』(著: にったじゅん 単行本「奪!童貞。」(2002年)所収)という成人漫画では女子学生2人組(いわゆるキモーイガールズ)が男子学生の剥き出しの局部を眺めながら「えーマジ童貞!?」「キモーイ」「童貞が許されるのは小学生までだよねー」「キャハハハハハハ」と揶揄う場面があり、AA化された当該コマと共にインターネット中に転載された。ここまで広まった理由としては、インターネットの男性利用者に童貞が多いためかもしれない。あくまでも推測だが。
中には本気で「童貞が許されるのは小学生まで」という主張がなされることがあるが、真偽のほどは不明である。 逆に童貞のまま半世紀を生きると多様な神通力の会得と共に、とある限定された場所では神そのものとして崇め奉られる事もある。が、当然本人とっては強い劣等感に繋がることだろう。あくまでも推論だが。
同じく、2002年頃のインターネットでは「30歳まで童貞だと魔法使いになる」というコピペも飛び交い、こちらも多くの童貞を悩ませたことだろう。あくまでも推察だが。
現在でこそ歳の行った童貞は気持ち悪がられる傾向が強いが、概要で述べたように戦前の日本では「結婚するまでは童貞を守るべき」という風潮が強く、むしろ童貞は美徳と考えられていた時期のほうが長かったのである。
露骨に現在の傾向が強まったのは戦後、特に1960年代以降のようだ。
最近は童貞を捨てられると謳った出会い系サイトやその紹介サイトが目白押しだが、インチキなものばかりなので(業者の宣伝も巧妙になってきている)、童貞であることに焦ってこうしたサイトに引っかからないように。
これは孔子が語ったとされる、童貞と処女に対するありがたい御話しである。(ネタ)
童貞である男を描いた創作作品は多数存在する。
例えば、川端康成の「月」という掌編小説は、童貞を捨てようと思えば捨てられるのだが、つまらない女には童貞を捧げたくないという思いから、誘いを断り続ける男を描いている(なお、この小説は『掌の小説』(新潮文庫)に収録されている)。また、評論家の小谷野敦は『童貞小説集』というアンソロジーを編集したほか、『童貞放浪記』という小説も書いている。
映画だと「40歳の童貞男」「スーパーバッド 童貞ウォーズ」などがある。
上記のように歴史上の偉人(特に多大な功績を納めた者)には童貞が有意に多いことが伺える。
理由については定かではないが、童貞は性エネルギーの全てを創作・知的活動に向けることができるため、集中力を高める脳内化学物質(性交経験により減少する)の分泌量が多いため、宗教的信念が強く活力があるためとの説がある。
また、童貞は現生人類よりも進化した生物であるという学説も存在する。この説によると童貞を現生人類(Homo Sapiens)と区別し”超人”(Homo Superior")としている。
もしかしたらこの記事をみてる童貞のあなたは進化した人類なのかもしれない。
掲示板
2033 ななしのよっしん
2024/11/11(月) 00:48:28 ID: MOp5Gs/0MB
歳相応に恋愛やセックスをしなかったことによる人生のリスクは背負うつもりだが
それと同じくらいに恋愛以外の思想を大事にしなかったことによるリスクもあるよとは言っておきたい
例えばお前の愛する恋人や妻がスピや新興宗教、陰謀論にハマったり、もしくは自分がハマってしまって
生き地獄を見る可能性はゼロじゃないんだぞ? 恋愛とセックスは万能薬ではない
にも拘わらずそれだけを以て勝ち組だと威張ることに何の意味があるのか
2034 ななしのよっしん
2024/11/11(月) 00:55:27 ID: FTVTeue3/4
自分の親をみてその人達が勝ち組に見えるかって話よな
生物として偉いかどうかはともかく、当人達にとって幸せだったか優越だったかは怪しいことの方が多いのではないか?
2035 ななしのよっしん
2024/11/22(金) 10:10:23 ID: SSAHruw+aa
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最終更新:2024/12/02(月) 02:00
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