競馬場とは、競馬を行う施設である。
もちろんながら、競馬が行われるのは専用競技場の「競馬場」である。(草競馬などは除く)
JRA主催の中央競馬、県や市町村主催の地方競馬においては必ず競馬場で開催される。
競馬場の大きさは尋常ではない。人間の陸上競技場は1周400m程度になっているが、東京競馬場では2083.1mと陸上トラックの5倍強である。その分スタンドも大きく、それだけ収容人員も多い。
1990年日本ダービー(東京競馬場)では19万6517人の入場者レコードを記録している。
競馬場の入場する際には入場料が必要だが、中央競馬では東京、中山、京都、阪神、中京は200円、そのほかは100円、地方競馬では盛岡、水沢では200円、門別競馬場では無料、そのほかは100円と、比較的安い。
| 名称 | 競馬場名 | 最大入場人員 | ||
| 札幌競馬場 | 北海道札幌市中央区 | 6万549人 | 1976年7月11日 | 札幌記念 |
| 函館競馬場 | 北海道函館市 | 2万9757人 | 1974年9月1日 | 函館3歳ステークス |
| 福島競馬場 | 福島県福島市 | 4万7391人 | 1993年7月11日 | 七夕賞 |
| 中山競馬場 | 千葉県船橋市 | 17万7779人 | 1990年12月23日 | 有馬記念 |
| 東京競馬場 | 東京都府中市 | 19万6517人 | 1990年5月27日 | 日本ダービー |
| 新潟競馬場 | 新潟県新潟市北区 | 3万5135人 | 1991年4月28日 | 天皇賞(春)(京都) |
| 中京競馬場 | 愛知県豊明市 | 7万4201人 | 1996年5月19日 | 高松宮杯 |
| 京都競馬場 | 京都府京都市伏見区 | 14万3606人 | 1995年11月12日 | エリザベス女王杯 |
| 阪神競馬場 | 兵庫県宝塚市 | 9万2986人 | 1997年7月6日 | 宝塚記念 |
| 小倉競馬場 | 福岡県北九州市小倉南区 | 3万6745人 | 1997年2月16日 | 小倉大賞典 |
| 地方 | 都道府県 | 所在地 | 競馬場名 | 主催者 | 所属 |
| 北海道 | 北海道 | 日高町 | 門別競馬場 | 北海道 | 北海道 |
| 帯広市 | 帯広競馬場 | 帯広市 | ばんえい | ||
| 東北 | 岩手県 | 盛岡市 | 盛岡競馬場 | 岩手県競馬組合 | 岩手 |
| 奥州市 | 水沢競馬場 | ||||
| 南関東 | 埼玉県 | さいたま市 | 浦和競馬場 | 埼玉県浦和競馬組合 | 浦和 |
| 千葉県 | 船橋市 | 船橋競馬場 | 千葉県競馬組合 | 船橋 | |
| 東京都 | 品川区 | 大井競馬場 | 特別区競馬組合 | 大井 | |
| 神奈川県 | 川崎市 | 川崎競馬場 | 神奈川県川崎競馬組合 | 川崎 | |
| 北陸 | 石川県 | 金沢市 | 金沢競馬場 | 石川県競馬組合 | 金沢 |
| 東海 | 岐阜県 | 笠松町 | 笠松競馬場 | 岐阜県地方競馬組合 | 笠松 |
| 愛知県 | 名古屋市 | 名古屋競馬場 | 愛知県競馬組合 | 愛知 | |
| 近畿 | 兵庫県 | 尼崎市 | 園田競馬場 | 兵庫県競馬組合 | 兵庫 |
| 姫路市 | 姫路競馬場 | ||||
| 四国 | 高知県 | 高知市 | 高知競馬場 | 高知県競馬組合 | 高知 |
| 九州 | 佐賀県 | 佐賀市 | 佐賀競馬場 | 佐賀県競馬組合 | 佐賀 |
競馬の競走を行うためのコースのことで、走路とも呼ぶ。材質や形態は様々であり、馬場にも様々な設備がある。
主に、平地競走用のコースが設けられているが、障害競走用や練習用に設けられることもある。
馬場に使われる素材には、芝、ダート、砂、ウッドチップ、オールウェザーなどがあり、中央競馬の芝、ダートのように複数の種類の馬場が設けられている競馬場もある。
日本の中央競馬の芝コースでは、野芝、洋芝、オーバーシード(天然芝の育成システム)を施したコースがある。
各競馬場の造園課により、芝が養生されている。
日本のダートコースは、昔、砂馬場(現在、日本には存在しない)と呼ばれたものを改良したものである。そのため、ダート=砂と完全に結びつけるものではないのだ。
アメリカのダートコースに倣ったものだが、もちろんながら日本とアメリカの気候は異なるため、日本の気候に合わせたものである。
ウッドチップコースは、木の屑などを敷き詰めた馬場で、芝コースに比べて馬の足への負担が軽い。ウッドチップコースは調教用に用いられており、実際の競走では使われない。日本の競馬場では函館競馬場の調教コースで採用されている。その他、トレーニングセンターや育成牧場などでも設けられているところもある。
オールウェザーは、近年海外の競馬場に導入されたもので、人工素材を利用したものである。日本ではトレーニングセンターなどに導入されている。
コースレイアウトはトラック状でもゆがんだ形や多角形のコース、直線を組み合わせたコースなど様々。
日本においては、ばんえい競馬を除きトラック状のコースである。長円形で、2本の直線と4つのカーブで構成されている。
ゴールを過ぎて最初のカーブから、順に第1コーナー、第2コーナー、向こう正面、第3コーナー、第4コーナー、そして(最後の)直線である。第4コーナーは最後に曲がるカーブのため「最終コーナー」とも呼ぶ。
施行距離によってスタート地点が違うので、通過するコーナーも異なる。ちなみに2周以上する場合、4コーナーを2回以上通ることになるため、1周目では「最終コーナー」とは言わない。
また、簡略した表記には1角、2角などがあり、4コーナーは4角であり、最終角とは表記しない。
中央競馬では外周に芝、内周にダートがあり、競馬場によっては(詳細は後述)さらに内側に障害用のコースがある。一方でダートが主流の地方競馬では、盛岡が外周がダート、内周が芝と逆になっており、その他の競馬場にはダートしかない。
ダートが依然としてマイナー路線のヨーロッパやオーストラリアでは芝しかない競馬場も多い。オールウェザーが設置されている競馬場では外周が芝となっている。香港の沙田競馬場も外周が芝である。
一方でダートが主流のアメリカでは外周がダートと盛岡競馬場と同じ形態が基本である。
ドバイでは、2009年までドバイミーティングが開催されていたナド・アルシバ競馬場では外周がダートだったが、2010年からのメイダン競馬場では外周が芝となっている。
中央競馬では北海道以外の競馬場で障害競走が行われるが、中山、阪神、小倉、福島にはトラックを横断する襷コースと呼ばれるものが設置されている。特に中山競馬場は8の字状に襷コースがあるという特徴的な形状になっている。襷コースを通ると左回りから右回り、あるいはその逆とコースを回る方向が変化する。
中京にも襷コースが存在したが、2010年~2012年に実施された改修により撤去された。
東京、中山、京都、阪神、小倉には障害専用コースが設けられており、障害が固定配置されている。
中京、福島、新潟は平地競走とコースが共用なので、固定障害があるのは福島の襷コースのみで、障害競走が行われる際に可動式の障害を設置している。
なお、欧米においては障害専用の競馬場も存在する。
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最終更新:2025/12/06(土) 01:00
最終更新:2025/12/06(土) 01:00
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