2004年クラシック世代 単語


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ニセンヨネンクラシックセダイ

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2004年クラシック世代とは、2001年に生まれ、2004年にクラシック競走を走った(3歳を迎えた)競走馬の世代のことである。

概要

NHKマイルカップと日本ダービーの変則二冠を達成した「最強の大王」キングカメハメハと、国内で唯一ディープインパクトに勝利しドバイGⅠを勝ち、KGで世界の頂点を争ったハーツクライと、ノド鳴りによる不振から復活してGⅠ5勝を挙げたダイワメジャーの3頭を主に代表とする世代。

他にも8歳でGⅠを連勝した究極の大器晩成カンパニー、日本馬として初めて豪州GⅠメルボルンカップを勝った菊花賞馬デルタブルース、マイルCSと香港マイルを連勝したハットトリック、北海道所属のまま中央の王道路線を走り続け海外GⅠを勝ったコスモバルク、39年ぶりに牝馬で宝塚記念を制したわがまま魔女スイープトウショウ、桜花賞勝利後の挫折を経てヴィクトリアマイルを勝ったダンスインザムードなど、なかなかに濃厚なメンバーが揃った世代。

ほか、芝GⅠ馬では牡馬に天皇賞(春)を勝ったスズカマンボ、朝日杯FS馬コスモサンビーム。牝馬には距離不安説を覆したオークス馬ダイワエルシエーロ、阪神JF勝ち馬でカワカミプリンセスのエリザベス女王杯降着事件の被害馬ヤマニンシュクルがいる。
GⅠ馬以外では、ポップロックエアシェイディがGⅠ常連だった。また牝馬の芝平地重賞勝利の最高齢記録(8歳)を持つジョリーダンスと、牝馬の重賞最高齢勝利記録(9歳)を持つ九州産馬の障害馬コウエイトライという高齢まで活躍した牝馬2頭がいる。

ダートではGⅠ級5勝を挙げた南関の王者アジュディミツオーが代表。ほか、芝ダートを問わない活躍を見せたメイショウボーラー、GⅠ級2着9回のシルバーコレクター・シーキングザダイヤがいる。

この世代は日本ダービーが勝ったキングカメハメハを筆頭に故障馬続出の過酷な高速決着となり「死のダービー」と呼ばれたことで有名だが、その一方でダイワメジャーやカンパニーなど長期間第一線で活躍した馬も多く、1歳下のディープインパクトや3歳下のウオッカ・ダイワスカーレットなどのスターホースと鎬を削り、世代の存在感を示した。

種牡馬成績

上記の通り競走馬としても多くの古馬GⅠ、海外GⅠを勝利した優秀な世代であるが、しかしそれ以上にこの世代は種牡馬成績が凄まじい。社台SS組のキングカメハメハ、ハーツクライ、ダイワメジャーの3頭は2022年現在でも種牡馬としての存在感をいまだ放ち続けている。

キングカメハメハ…JRA2000勝・重賞100勝を超える日本競馬史上トップクラスの大種牡馬。種牡馬別 JRA通算勝利数第3位。リーディングは常にディープに次ぐ2位で、体調不良で種付け頭数が減った影響が表れるまではキープし続けていた。芝、ダートどちらでもトップホースを輩出し、距離の幅も広いとにかくオールマイティな種牡馬であった。ダービー馬はドゥラメンテ、レイデオロの2頭を輩出している。

ハーツクライ…こちらもJRA1400勝・重賞80勝を超えるトップクラスの大種牡馬。種牡馬別JRA通算勝利数第9位(2022年現在)。リーディングはディープ、キンカメには及ばないものの3位をキープし、2019年には2位まで登りつめた。芝中距離以上での活躍馬が多く、本馬同様晩成傾向の強い産駒(ジャスタウェイ、リスグラシュー等)の破壊力は凄まじい。馬単体の強さではディープ、キンカメを易々越えていくこともしばしば。実はダートの成績も結構いい。ワンアンドオンリー、ドウデュースの2頭のダービー馬を輩出している。

ダイワメジャー…JRA1200勝・重賞40勝を超える大成功を収めている。種牡馬別JRA通算勝利数第13位(2022年現在)。上記2頭とは違ってマイル・短距離・2歳戦という明確な自分の戦場があり、その範囲で常に安定感を発揮し続けた。2歳リーディングであればディープから首位を奪ったこともある。クラシックはレーヌミノルが桜花賞を勝ったのみだが、NHKマイルCはアドマイヤマーズ、メジャーエンブレム、カレンブラックヒルが勝利している。3頭の中で唯一まだ現役種牡馬である。(キンカメは死亡、ハーツは引退)

その他でもスズカマンボは産駒GⅠ馬3頭で芝・ダート・障害GⅠを制覇するという偉業を達成し、キタサンブラックを送り出したブラックタイドもこの世代と、2010年代の日本競馬は種牡馬としてのこの世代を抜きには語りようがない。果ては海外でもハットトリックが種牡馬として成功を収めた。

繁殖牝馬としても、ヴィルシーナ・シュヴァルグラン・ヴィブロスとGⅠ馬を3頭生んだ、ハマの大魔神の尻尾のない愛馬ハルーワスウィートがいる。

彼らが出た2004年日本ダービーから18年経った2022年となっても、キンカメハーツメジャーは全員の産駒がGⅠを勝利し(スタニングローズ、ドウデュース、セリフォス)、マイルCSでは父ダイワメジャー→父父ハーツクライ→母父キングカメハメハというワンツースリーを成し遂げている。キンカメが死亡し、ハーツが引退し、メジャーも半引退状態、という最晩年も最晩年の2022年においてこの存在感である。さらに言うなら2022年天皇賞(秋)を勝利したイクイノックスはキタサンブラック産駒なのでブラックタイドの孫である。

現役時代にどれほど優れていようが、種牡馬として成功するとは限らないことは歴代名馬でも散々証明されている。そんな中で同世代で同じダービーを走った馬の中から、実に3頭もの馬が大成功と言い切っていい種牡馬成績を収めているこの世代は、競馬史で見ても相当に貴重な世代ではないだろうか。もうこんな世代は出ないのではないか、と言ってもいい太く長い活躍ぶりである。

活躍馬

中央平地GI級

世代別

競走名 2003年(2歳) 2004年(3歳)
朝日杯フューチュリティステークス コスモサンビーム
阪神ジュベナイルフィリーズ ヤマニンシュクル
皐月賞 ダイワメジャー
東京優駿(日本ダービー) キングカメハメハ
菊花賞 デルタブルース
桜花賞 ダンスインザムード
優駿牝馬(オークス) ダイワエルシエーロ
秋華賞 スイープトウショウ
NHKマイルカップ キングカメハメハ

古馬GI

競走名 2004年(3歳) 2005年(4歳) 2006年(5歳) 2007年(6歳) 2008年(7歳) 2009年(8歳)
フェブラリーステークス メイショウボーラー
高松宮記念
天皇賞(春) スズカマンボ
ヴィクトリアマイル(2006年~) ダンスインザムード
安田記念 ダイワメジャー
宝塚記念 スイープトウショウ
スプリンターズステークス
天皇賞(秋) ダイワメジャー カンパニー
エリザベス女王杯 スイープトウショウ
マイルチャンピオンシップ ハットトリック ダイワメジャー ダイワメジャー カンパニー
ジャパンカップ
ジャパンカップダート
有馬記念 ハーツクライ

中央障害J-GI

競走名 2004年
(3歳)
2005年
(4歳)
2006年
(5歳)
2007年
(6歳)
2008年
(7歳)
2009年
(8歳)
2010年
(9歳)
中山グランドジャンプ
中山大障害

地方ダートグレード競走GI級

世代別

競走名 2003年(2歳) 2004年(3歳)
全日本2歳優駿 アドマイヤホープ
ジャパンダートダービー カフェオリンポス
ダービーグランプリ パーソナルラッシュ

古馬GI

競走名 2004年(3歳) 2005年(4歳) 2006年(5歳) 2007年(6歳) 2008年(7歳) 2009年(8歳)
川崎記念 アジュディミツオー
かしわ記念(GⅠ格付は2005年~) アジュディミツオー
帝王賞 アジュディミツオー
マイルチャンピオンシップ南部杯
JBCスプリント
JBCクラシック
東京大賞典 アジュディミツオー アジュディミツオー

海外平地GI

競走名 2004年(3歳) 2005年(4歳) 2006年(5歳) 2007年(6歳) 2008年(7歳)
ドバイシーマクラシック
(Dubai Sheema Classic)
ハーツクライ
シンガポール航空インターナショナルカップ
(Singapore Airlines International Cup)
コスモバルク
メルボルンカップ
(Melbourne Cup)
デルタブルース
香港マイル
(香港一哩錦標)
ハットトリック

大百科に記事のある2004年クラシック世代の競走馬

は牡馬、ピンクは牝馬、は騸馬。

日本調教馬

  • アジュディミツオー
  • アドマイヤモナーク
  • カンパニー
  • キングカメハメハ
  • コウエイトライ
  • コスモバルク
  • シーキングザダイヤ
  • スイープトウショウ
  • スズカマンボ
  • ダイワエルシエーロ
  • ダイワメジャー
  • ダンスインザムード
  • デルタブルース
  • ハーツクライ
  • ハットトリック(競走馬)
  • ハルーワスウィート
  • ブラックタイド
  • メイショウボーラー
  • レゴラス(競走馬)

海外調教馬

  • ウィジャボード(競走馬)(イギリス)
  • エレクトロキューショニスト(イタリア)
  • キトゥンズジョイ(アメリカ)
  • タピット(アメリカ)
  • ドリームアライアンス(イギリス)
  • バゴ(フランス)

関連リンク

関連項目

  • 競馬
  • 競走馬 / 競走馬の一覧
前世代 当世代 後世代
2003年クラシック世代 2004年クラシック世代 2005年クラシック世代
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