1994年クラシック世代とは、競馬において1991年に生まれ1994年にクラシック競走を走った(旧4歳、現3歳を迎えた)競走馬の世代である。
シンボリルドルフ以来10年振りの三冠馬となった「シャドーロールの怪物」ナリタブライアンを代表とする世代。
それに次ぐのが怒濤の重賞6連勝を挙げ有馬記念とジャパンカップで2着など、牡馬と台頭以上に渡り合った「女傑」ヒシアマゾンと、競走能力喪失の故障を乗り越えて1996年の年度代表馬に輝いた不屈の桜サクラローレル。
ほかGⅠ馬には、苦闘を経て安田記念を勝った世界的良血馬タイキブリザード、3度の屈腱炎を乗り越えて8歳(現7歳)で沈黙の天皇賞(秋)を勝ったオフサイドトラップ、最後の「高松宮杯」勝ち馬となったシンコウキング、兄オグリキャップ同様笠松からやって来て兄の叶わなかったクラシックを手にした桜花賞馬オグリローマン、翌年にタヤスツヨシでダービーを勝つ小島貞博騎手と鶴留明雄調教師のコンビでオークスを勝ち、エリ女でヒシアマゾン相手に内国産馬の意地を見せたチョウカイキャロルがいる。
GⅠ馬以外では、クラシックでのナリタブライアンのライバルでステイヤーとして活躍したエアダブリン、京都新聞杯で全盛期のナリタブライアンに勝ったスターマン、あまりの気性難ゆえに大成できなかったが最後に西田雄一郎に初重賞を贈ったサクラエイコウオー、幾度もの故障に苦しめられながら流れ着いた高知競馬の功労馬となったナムラコクオー、小柄な短距離の追い込み馬として活躍したビコーペガサス、スプリンターズSでフラワーパークにハナ差1cmで敗れたことで知られるエイシンワシントン、タマモクロスの代表産駒の1頭で日本の競走馬で初めてチークピーシーズを装着した馬という記録も残るカネツクロス、ナリタブライアン以外に唯一三冠を完走した「逆・準三冠馬」サムソンビッグなど。
ダート方面では、この世代が古馬となった1995年が、中央・地方の交流競走が本格化した「交流元年」にあたる。その交流元年の中央のエースとして帝王賞や南部杯を制したライブリマウント、GⅠ格付け前年の東京大賞典勝ち馬で「GⅠ未勝利馬の最高獲得賞金額」記録保持者と見なすべきか意見が分かれるキョウトシチー、芝ダートを問わず短距離戦線で息の長い活躍をしたフジノマッケンオーなどがこの世代。
ブライアンズタイムの初年度産駒がデビューした世代であり、ナリタブライアンがクラシック三冠、チョウカイキャロルがオークスに勝ち、クラシック5つのうち4つを制した。地方競馬でも「栃木の怪物」ブライアンズロマンや、そのブライアンズロマンをとちぎダービーで破ったカルラネイチャーを出し、一気に一流種牡馬の階段を駆け上がっていった。
海外では、種牡馬としてアドマイヤムーンやスイープトウショウなどを送り出したエンドスウィープ、海外馬として初めて安田記念を勝ったハートレイクなどが日本では馴染み深い。
そして何より、ディープインパクトの母であるウインドインハーヘアと、キングカメハメハの母であるマンファスがこの世代であり、21世紀の日本競馬に計り知れない影響を与えている。
競走名 | 1993年(現2歳/旧3歳) | 1994年(現3歳/旧4歳) |
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朝日杯3歳ステークス | ナリタブライアン | |
阪神3歳牝馬ステークス | ヒシアマゾン | |
皐月賞 | ナリタブライアン | |
東京優駿(日本ダービー) | ナリタブライアン | |
菊花賞 | ナリタブライアン | |
桜花賞 | オグリローマン | |
優駿牝馬(オークス) | チョウカイキャロル | |
エリザベス女王杯 | ヒシアマゾン |
競走名 | 1994年 (現3歳/旧4歳) |
1995年 (現4歳/旧5歳) |
1996年 (現5歳/旧6歳) |
1997年 (現6歳/旧7歳) |
1998年 (現7歳/旧8歳) |
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フェブラリーステークス | 1997年よりGI昇格 | ||||
天皇賞(春) | サクラローレル | ||||
安田記念 | [英]Heart Lake | タイキブリザード | |||
宝塚記念 | |||||
高松宮杯(~1997) 高松宮記念(1998~) |
1996年よりGI昇格 | シンコウキング | |||
天皇賞(秋) | オフサイドトラップ | ||||
エリザベス女王杯 | 1996年より古馬混合 | ||||
マイルチャンピオンシップ | |||||
ジャパンカップ | |||||
スプリンターズステークス | |||||
有馬記念 | ナリタブライアン | サクラローレル |
競走名 | 1994(現3歳/旧4歳) | 1995(現4歳/旧5歳) | 1996(現5歳/旧6歳) | 1997(現6歳/旧7歳) | 1998(現7歳/旧8歳) |
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東京障害特別(春) | ポレール | マイネルトレドール | |||
阪神障害ステークス(春) | |||||
中山大障害(春) | ポレール | ポレール | |||
京都大障害(春) | |||||
阪神障害ステークス(秋) | ポレール | アワパラゴン | |||
東京障害特別(秋) | アワパラゴン | ||||
京都大障害(秋) | ザスクープ | アワパラゴン | |||
中山大障害(秋) | ポレール |
競走名 | 1994年 (現3歳/旧4歳) |
1995年 (現4歳/旧5歳) |
1996年 (現5歳/旧6歳) |
1997年 (現6歳/旧7歳) |
1998年 (現7歳/旧8歳) |
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フェブラリーステークス | ライブリマウント | ||||
高松宮杯 | 1996年よりGI昇格 | ||||
シュンエイ記念 | ボールドフレアー | 4歳馬限定戦 | |||
セイユウ記念 | 1996年より地方開催 | ||||
タマツバキ記念 | シルキーローザ | 1996年より地方開催 | |||
アラブ大賞典 | 1996年廃止 |
競走名 | (現2歳/旧3歳) |
(現3歳/旧4歳) |
(現4歳/旧5歳) |
競走名 | (現3歳/旧4歳) |
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キタノジライ | 3歳馬限定戦 | ||||
羽田盃 | スペクタクル | ||||
東京ダービー | 4歳馬限定戦 | アラブダービー | ナイスフレンド | ||
東京王冠賞 | ドルフィンボーイ | ||||
ダービーグランプリ | ブラッククロス | 4歳馬限定戦 | コノミテイオー | ||
競走名 | (現3歳/旧4歳) |
(現4歳/旧5歳) |
(現5歳/旧6歳) |
(現6歳/旧7歳) |
(現7歳/旧8歳) |
川崎記念 | アマゾンオペラ | ||||
かしわ記念 | |||||
帝王賞 | ライブリマウント | ||||
北日本マイルチャンピオンシップ 南部杯(~1994) マイルチャンピオンシップ南部杯(1995~) |
ライブリマウント | ||||
東京大賞典 | ドルフィンボーイ | ||||
セイユウ記念 | |||||
タマツバキ記念 | 1996年より地方開催 | アカネリンボー | |||
全日本アラブ大賞典 | 1997年廃止 | ||||
全日本アラブクイーンカップ | |||||
農林水産大臣賞典 |
JRA賞 | |||||
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表彰部門 | (現2歳/旧3歳) |
(現3歳/旧4歳) |
(現4歳/旧5歳) |
(現5歳/旧6歳) |
1997年 (現6歳/旧7歳) |
最優秀3歳牡馬 | ナリタブライアン | 3歳限定部門 | |||
最優秀3歳牝馬 | ヒシアマゾン | 3歳限定部門 | |||
最優秀4歳牡馬 | ナリタブライアン | 4歳限定部門 | |||
最優秀4歳牝馬 | ヒシアマゾン | 4歳限定部門 | |||
サクラローレル | |||||
ヒシアマゾン | |||||
最優秀父内国産馬 | |||||
最優秀短距離馬 | |||||
最優秀ダートホース | フジノマッケンオー | ライブリマウント | |||
最優秀障害馬 | ポレール | アワパラゴン | |||
最優秀アラブ | |||||
年度代表馬 | ナリタブライアン |
NARグランプリ | |||||
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表彰部門 | (現2歳/3歳) |
(現3歳/旧4歳) |
(現4歳/旧5歳) |
1996年 (現5歳/旧6歳) |
1997年 (現6歳/旧7歳) |
サラ系3歳最優秀馬 | 1994年新設 | ||||
アラ系3歳最優秀馬 | 1994年新設 | ||||
サラ系4歳最優秀馬 | ブラッククロス | 4歳限定部門 | |||
アラ系4歳最優秀馬 | ヘイセイパウエル | 4歳限定部門 | |||
サラ系5歳以上最優秀馬 | 1994年新設 | ||||
アラ系5歳以上最優秀馬 | 1994年新設 | アカネリンボー | |||
年度代表馬 | 1994年統合 | ||||
サラ系年度代表馬 | 1994年統合 | ||||
アラ系年度代表馬 | 1994年統合 | ||||
ばんえい年度代表馬(~1993) ばんえい最優秀馬(1994~) |
前世代 | 当世代 | 後世代 |
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1993年クラシック世代 | 1994年クラシック世代 | 1995年クラシック世代 |
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掲示板
3 ななしのよっしん
2022/08/28(日) 11:59:53 ID: cLkbcp5o+1
>>2
三冠馬以外で年度代表馬輩出してるんだから、他が活躍しないてのは語弊があると思うけどなー。
セントライトの同期は詳しくないけど、それ以外の三冠馬世代は別路線を含めればそれなりに活躍馬出してるよ。
4 ななしのよっしん
2024/02/11(日) 08:07:13 ID: 3kP9SuYLVy
ナリラブライアンが三冠を達成してから暫くは、この世代は強い!という評価が大勢だった気がするが、
クラシック戦線で活躍した馬が古馬になってからパッとしなくなってからはそういった評価は少数派になった感じ。
5 ななしのよっしん
2024/05/05(日) 19:01:50 ID: EVJXDQ3EnM
1994年は本当に強かったんだよ
例えば94年の12月10日
中山ステイヤーズSエアダブリン
阪神鳴尾記念スターマンと
古馬重賞勝ったりとか
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最終更新:2024/11/30(土) 06:00
最終更新:2024/11/30(土) 05:00
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