1957年クラシック世代

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1957年クラシック世代とは、競馬において1954年に生まれ1957年にクラシック競走を走った(旧4歳、現3歳を迎えた)競走馬の世代である。

概要

日本競馬史上初めて桜花賞、優駿牝馬をデビューから無敗の8連勝で制して無敗の二冠牝馬となったミスオンワードと、皐月賞馬トキツカゼを母に持つダービー馬オートキツの弟で58年の天皇賞(春)、有馬記念を制し年度代表馬となったオンワードゼアの2頭の「オンワード」を代表とする世代。

他には菊花賞、当時ハンデ戦の安田記念を勝利し菊花賞を勝ったのに最優秀スプリンターを受賞したラプソデー、ミスオンワードと一緒にオークス3着から連闘でダービーに挑み翌58年の天皇賞(秋)を優勝した牝馬セルローズ、メイヂヒカリと同じ馬主の所有馬でダービーを勝ち、引退後は名種牡馬として青森の馬産地で活躍したヒカルメイジ、そのヒカルメイジを皐月賞で破った「重の鬼」カズヨシ、朝日盃馬でサラブレッド系種というハンデを跳ね返しオークス馬アイテイオーを輩出、ヒカリデユールの3代母でもあるキタノヒカリ、そして日本競馬史上唯一のサラブレッド重賞を勝利し後にアングロアラブとして唯一顕彰馬にも選出された「アラブの怪物」セイユウがいる。

日本で初めて無敗の二冠牝馬やサラブレッドに勝ったアングロアラブが登場するなどしていた一方、海の向こうの北米でも1957年は凄いことになっていた。

この年のアメリカ三冠路線ではボールドルーラー・ギャラントマン・ラウンドテーブルといった後に大きく名を遺す大種牡馬や殿堂馬たちが覇を競っていた。またこの世代のケンタッキーダービー馬アイアンリージが日本に輸入され有馬記念馬ストロングエイトを残している。

カナダでは国内をメインに走り47戦21勝という優秀な成績を収めたニアークティックが後に世界の勢力図を塗り替えたノーザンダンサーを出している。

また、アメリカ産でイギリスで走ったレッドゴッドは競走成績は突出したものはないが、種牡馬としては成功し競走成績・種牡馬成績ともに優秀となったブラッシンググルームを出している。

この世代を今でも北米の黄金世代に挙げる人も少なくないだろう。

勝利馬

中央八大競走

競走名	1957年(現3歳/旧4歳)	1958年(現4歳/旧5歳)	1959年(現5歳/旧6歳)
皐月賞	カズヨシ	4歳馬限定戦
東京優駿競走   (日本ダービー)	ヒカルメイジ	4歳馬限定戦
菊花賞	ラプソデー	4歳馬限定戦
桜花賞	ミスオンワード	4歳牝馬限定戦
優駿牝馬	ミスオンワード	4歳牝馬限定戦
天皇賞(春)		オンワードゼア
天皇賞(秋)		セルローズ
有馬記念		オンワードゼア

中央障害重賞

競走名	1957年(現3歳/旧4歳)	1958年(現4歳/旧5歳)	1959年(現5歳/旧6歳)	1960年(現6歳/旧7歳)
東京障碍特別(春)				ユーシユン
中山大障碍(春)
中山アラブ障碍特別	1960年新設
京都大障碍(春)
アラブ大障害(春)		イチオー
東京障碍特別(秋)
アラブ大障害(秋)		トシオー
東京アラブ障碍特別	1960年新設
京都大障碍(秋)		ユーシユン
中山大障碍(秋)

その他の主要競走

中央

競走名	1956年 (現2歳/旧3歳)	1957年 (現3歳/旧4歳)	1958年 (現4歳/旧5歳)	1959年 (現5歳/旧6歳)
朝日盃3歳ステークス	キタノヒカリ	3歳馬限定戦
京都3歳ステークス	ミスオンワード	3歳馬限定戦
安田賞(～1957) 安田記念(1958～)			ラプソデー
読売カップ(春)		セイユウ
タマツバキ記念(春)		タカシオ
タマツバキ記念(秋)		タカシオ
読売カップ(秋)		セイユウ

地方

競走名	1956年 (現2歳/旧3歳)	1957年 (現3歳/旧4歳)	1958年 (現4歳/旧5歳)	競走名	1957年 (現3歳/旧4歳)
全日本三才優駿	エイシヨウ	3歳馬限定戦		千鳥賞	オウゴンバラツケ
大井盃		ハツユキ	4歳馬限定戦	春の特別	バラテスタ
春の鞍		ハツユキ	4歳馬限定戦	ホウセント記念	ミナミオー
競走名	1957年 (現3歳/旧4歳)	1958年 (現4歳/旧5歳)	1959年 (現5歳/旧6歳)	1960年 (現6歳/旧7歳)	1961年 (現7歳/旧8歳)
開設記念
秋の鞍			ダンサー
秋の特別	バラテスタ

英クラシック

競走名	1957年(3歳)
1000ギニーステークス	Rose Royale
2000ギニーステークス	Vedette
オークスステークス	Carrozza
ダービーステークス	Crepello
セントレジャーステークス	Ballymoss

米三冠

競走名	1957年(3歳)
ケンタッキーダービー	*Iron Liege
プリークネスステークス	Bold Ruler
ベルモントステークス	Gallant Man

年度表彰

日本

中央競馬

啓衆社賞
表彰部門	1956年(現2歳/旧3歳)	1957年(現3歳/旧4歳)	1958年(現4歳/旧5歳)	1959年(現5歳/旧6歳)
最優秀3歳牡馬	ライジングウイナー	3歳限定部門
最優秀3歳牝馬	ミスオンワード	3歳限定部門
最優秀4歳牡馬		ヒカルメイジ	4歳限定部門
最優秀4歳牝馬		ミスオンワード	4歳限定部門
最優秀5歳以上牡馬			オンワードゼア
最優秀5歳以上牝馬			セルローズ
最優秀スプリンター		ラプソデー
最優秀障害馬
最優秀アラブ	セイユウ	セイユウ
年度代表馬			オンワードゼア

代表馬

• ミスオンワード
  
  • '56:京都3歳ステークス　'57:桜花賞(八大競走)、優駿牝馬(八大競走)、神戸盃　'58:目黒記念(秋)、他天皇賞(秋)(八大競走)2着、スワンステークス2着、日本経済新春杯3着、鳴尾記念3着
  • '56啓衆社賞最優秀3歳牝馬
  • '57最優秀4歳牝馬
  • 史上初の無敗の二冠牝馬^[1]

• オンワードゼア
  
  • '57:中山4歳ステークス、函館記念、他菊花賞(八大競走)2着、有馬記念(八大競走)2着　'58:天皇賞(春)(八大競走)、有馬記念(八大競走)、金杯(東)、日本経済賞、他スプリングハンデキャップ2着
  • '58最優秀5歳以上牡馬、年度代表馬

• ラプソデー
  
  • '57:朝日盃3歳ステークス2着　'57:菊花賞(八大競走)、他NHK杯2着、セントライト記念2着、有馬記念(八大競走)3着、スプリングステークス3着　'58:安田記念、他日本経済賞2着、天皇賞(春)(八大競走)3着、金杯(東)3着、スワンステークス3着
  • '57最優秀スプリンター

• ヒカルメイジ
  
  • '57:東京優駿競走(八大競走)、スプリングステークス、NHK杯、他皐月賞(八大競走)2着
  • '57最優秀4歳牡馬

• セルローズ
  
  • '56:朝日盃3歳ステークス3着　'57:スプリングステークス2着、クイーンステークス2着、カブトヤマ記念2着、優駿牝馬(八大競走)3着、中山4歳ステークス3着　'58:天皇賞(秋)(八大競走)、他目黒記念(春)2着、ダイヤモンドステークス2着、安田記念3着、毎日王冠3着

• ミスセイハ
  
  • '57:4歳牝馬特別、クイーンステークス、他セントライト記念3着　'58:中山改築記念、東京牝馬特別2着
  • 獲得賞金世代最多

• セイユウ
  
  • '57:読売カップ(春)、七夕賞、福島記念、セントライト記念、読売カップ(秋)、他オータムハンデキャップ4着、産経賞オールカマー4着　'58:オータムハンデキャップ2着、七夕賞3着、ジュライステークス4着、目黒記念(春)5着、天皇賞(秋)(八大競走)7着
  • '56啓衆社賞最優秀アラブ
  • '57啓衆社賞最優秀アラブ
  • JRA顕彰馬
  • アングロアラブ唯一の顕彰馬
  • 中央競馬唯一のサラブレッド重賞を勝利したアングロアラブ^[2]
  • 後の菊花賞馬、天皇賞馬に勝利したアングロアラブ^[3]
  • 史上唯一の有馬記念出走資格を得たアングロアラブ^[4]
  • 年間種付け数世界記録樹立^[5]

• そのほかの活躍馬
  • マサタカラ　産経賞オールカマー
  • カズヨシ　皐月賞(八大競走)
  • ハタリユウ　京都4歳特別
  • キタノヒカリ　朝日盃3歳ステークス
  • ライジングウイナー　京都記念(春)　'56最優秀3歳牡馬
  • ハタフオード　東京牝馬特別
  • トツプラン　阪神大賞典
  • カツラホマレ　大阪盃競走
  • シンセカイイチ　毎日杯

 ※当時の格付けは全てオープン重賞。太字は現在のG1級競走。

海外調教馬

• アイアンリージ(米)
• アドミラルバード(英)
• アラネシアン(米)
• ギャラントマン(米)
• クレペロ(英)
• ジェネラルデューク(米)
• タラック
• ニアークティック(加)
• バリーモス(英)
• プリンスタジ(仏)
• ボールドルーラー(米)
• ライトボーイ
• ラウンドテーブル(米)
• レッドゴッド(米)

関連リンク

• 1957年の日本競馬 - Wikipedia
• Category:1954年生 (競走馬) - Wikipedia

関連項目

• 競馬
• 競走馬
• 競走馬の一覧

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競走馬の世代一覧

クラシック世代別
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関連項目
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脚注

1. *次に無敗で牝馬二冠を達成する牝馬は63年後の2020年にデアリングタクトが達成するまで現れなかった
2. *1957年セントライト記念を勝利
3. *同年菊花賞、翌年安田記念を優勝するラプソデー、翌年天皇賞(秋)優勝馬セルローズ、他に同年ダービー3着のギンヨクなど
4. *57年有馬記念人気投票3位で出走権を獲得したが、読売カップ同一年春秋連覇のために出走は見送っている
5. *1966年に年間238頭で達成。1972年にタガミホマレが270頭で更新