ハットトリック(競走馬) 単語


ニコニコ動画でハットトリック(競走…の動画を見に行く

ハットトリック

4.5千文字の記事

ゴールを決めろ!

どこに潜んでいたのか。
それまで何をしていたのか。
だが抜けなく大胆に
の躍動から
鋭くシュートを放つ。

そう、彼はストライカー
決して勝機を逃さぬ男。
いならぶ才を交わし
世界の精鋭たちに競り勝って
ゴールネットをまた揺らす。

―名馬の肖像 ハットトリックexit

ハットトリック(Hat Trick三連冠)とは、2001年生まれの日本競走馬で、後にアメリカアルゼンチンブラジルで供用された種牡馬

あまりにしく短く燃え尽きた現役生活を終えた後、サンデーサイレンスの威を伝える種牡馬として世界舞台に活躍した。
の由来はもちろんサッカーのットトリックから。 

な勝ち
2005年:マイルチャンピオンシップ(GI)、香港マイル(HNKG1)、京都金杯(GIII)、東京新聞杯(GIII)

現役時代

言わずもがなの大種牡馬*サンデーサイレンストリッキーコードLost Codeという血統。
生産は追分ファーム、馬主一口馬主会のキャロットファームなのだが、彼の年代はキャロットに社台の資本が入って強化(?)された後の2世に当たる。
まりある程度はクラブ発展に寄与するだろうと期待されつつ送り出されたのだが、そんなに一口の売れ行きも芳しくなく、デビュー直前の2歳の5月に左後脚にボルトを埋め込むほどの重篤な骨折をするなど先行き不安ばかりが募る情勢であった。

イングランディーレを管理した清水美波(女性じゃないよ)厩舎に預けられ、骨折から一年が経った2004年5月デビュー同期の連中がNHKマイルダービーだとはしゃぐ中ひっそりと未勝利戦へ臨んだが、ここを上がり最速でぶったり快勝。続く条件戦上がり3ハロン32.9というな末脚でぶったった。
2連勝で気を良くしてラジオたんぱ賞(当時)に乗り込み2番人気に推されるが、府中で上がり勝負してきただけの福島競馬場重賞で通じるわけもなく9着大敗。休養に入る。

その後、になると東の居厩舎に転厩。関西としてリスタートを切る。ここから破の連勝街道を歩み、出るレース出るレース上がり最速でぶったった上、京都金杯東京新聞杯も上がり最速で駆け抜け4連勝。マイルの新誕生! と思われたがマイラーズカップで惨敗すると歯車が狂い、安田記念も見せ場なく15着惨敗。失意のまま休養に入る。 

毎日王冠9着・天皇賞(秋)7着と2戦してイマイチ振るわなかったが、天皇賞では32.6という恐ろしい上がりを記録していた。勝ち負けからはるかに遠い所で繰り出しただけだったが、惨敗中は上がり最速を記録出来なかったため、これが復調の兆しだったのかもしれない。
続いて出走したマイルチャンピオンシップでは上がり最速こそデュランダルに譲ったが、上がり3ハロン33.3を叩きだす極上の発力でねじせ快勝。GⅠ勝利を飾る。

その勢いのまま香港に遠征。香港名「三連冠」として香港マイルに出走するが、ここでも外から強襲して前を撫でり快勝。なんとGⅠ連勝を海外で決めてみせたのである。
2001年の三連勝はあまりに有名だが、香港マイルでの日本調教勝利はその2001年エイシンプレストン以来である。すごい
この活躍で、JRA賞の最優秀短距離に選ばれた。最優秀父内国産馬に入れた記者はちゃんと血統表見ましょうね~
余談だが、彼と1歳下のシーザリオの活躍でキャロットファーム人気のある一口クラブとなった。やったぜ。 

このあとは……色んな意味で蛇足である。詳しくは述べないが惨敗惨敗また惨敗。6歳のに復調の気配を見せつつあったが、アメリカなど海外から種牡馬入りオファーが届き、それをキャロットが受け入れたため引退となった。
通算成績21戦8勝。上がり3ハロン最速級の末脚で勝つか、掲示板すら外す惨敗かの2択というある意味快なであった。 

種牡馬時代

サンデーサイレンス産駒の有力は、大体日本に留まって種牡馬入りすることが通例である。海外に行った

など、「一線級」とはちょっと言いがたい感じのばかりで、現地で与えられた環境もそうでもなかったため、うまくいかないが多かった。

しかし、ハットトリック引退した2007年ディヴァインライト産駒Natagoraが1000ギニーを快勝。日本ファンが「ダンスインザダークとかフジキセキあたりが向こう行ったらいい線行くかもなあ」 などと思い始めたころに、晩年は惨敗続きだったとはいえ、強かった時期はサンデーサイレンス産駒中屈の末脚を見せていたハットトリック海外に渡って種牡馬入りというニュースが入ったわけで、期待されないわけがなかった。
そして彼も、圧倒的な発力を伝えその期待に応えていく。

2008年からケンタッキー州とオーストラリア2010年にはアルゼンチンに渡るなど精力的に活動。2011年に初年度産駒デビュー。この中からフランスで持ち込みとしてデビューしたDabirsimが2歳GⅠを2勝し、敗のままカルティエ賞最優秀2歳を獲得、さらにはフランス年度代表馬にまで上り詰めた。
そして、たった1頭でフランスの2歳リーディングとファーストクロップ(初年度産駒)サイアーのタイトルプレゼントしたのである。

この孝行息子の活躍で、2012年からLyphardなど大種牡馬を繋養してきたゲインズウェイファームに栄転した。
初年度産駒からはDabirsimの他にもアメリカで芝のGⅠを勝したKing Davidが出るなど好調で、2010年産駒からはアルゼンチンで2歳GⅠを勝利したZapata輩出し、他にも2400mの重賞を勝つような産駒もいるなどスタミナも十分と、世界各国に散らばったハットックの産駒たちは水準以上の績を収めてた。

こうして、サンデーサイレンスの血を世界に広げる旗頭として活躍しつつあったハットトリックだったが、2020年8月3日2017年から拠点を移していたブラジルで種付け後に急死した。19歳だった。
8月30日(現地8月29日)残された産駒ウィンウィンウィン(Win Win Win)がアメリカフォアゴーステークス勝利した。
1頭だけカメラにも映らないほどの後方にいたものの4コーナーで追いつき直線で差し切った。
レース後の記念撮ではが出ていたことが伝えられている。

その後、2022/23年シーズンには前年度まで3期連続でリーディングサイアーとなっていたアグネスゴールドより、ブラジルリーディングサイアーの座を勝ち取っている。

主な産駒

2009年産

2010年産

2013年産

2016年産

2018年産

2019年産

2020年産

血統表

*サンデーサイレンス
Sunday Silence
1986 青鹿毛
Halo
1969 黒鹿毛
Hail to Reason Turn-to
Nothirdchance
Cosmah Cosmic Bomb
Almahmoud
Wishing Well
1975 鹿毛
Understanding Promised Land
Pretty Ways
Mountain Flower Montparnasse
Edelweiss
*トリッキーコード
Tricky Code
1991 青鹿毛
FNo.1-o
Lost Code
1984 鹿毛
Codex Arts and Letters
Roundup Rose
Loss or Gain Ack Ack
Gain or Loss
Dam Clever
1985 黒鹿毛
Damascus Sword Dancer
Kerala
Clever Bird Swoon's Son
Sally Catbird

クロス:5代前までアウトブリード

関連動画

産駒の活躍

関連項目

この記事を編集する
関連記事

親記事

子記事

  • なし

兄弟記事

掲示板

おすすめトレンド

ニコニ広告で宣伝された記事

記事と一緒に動画もおすすめ!
CCD-0001[単語]

提供: 石野 蒼

もっと見る

急上昇ワード改

最終更新:2025/12/06(土) 00:00

ほめられた記事

最終更新:2025/12/06(土) 00:00

ウォッチリストに追加しました!

すでにウォッチリストに
入っています。

OK

追加に失敗しました。

OK

追加にはログインが必要です。

           

ほめた!

すでにほめています。

すでにほめています。

ほめるを取消しました。

OK

ほめるに失敗しました。

OK

ほめるの取消しに失敗しました。

OK

ほめるにはログインが必要です。

タグ編集にはログインが必要です。

タグ編集には利用規約の同意が必要です。

TOP