大宮レイプ軍団[おおみや―ぐんだん]とは、関東のいわゆる「撮り鉄」集団を指す俗称。以下で詳解する。
概要
埼玉県さいたま市のJR大宮駅に出没する悪質な撮り鉄(当該記事参照)集団。おしなべてキチ…もとい、少々おかしな方々が多いと評判の撮り鉄の中でも、ひときわ頭のおかしい存在として定評のある逆エリート集団である。2ちゃんねるの鉄道系各掲示板をはじめ、至る所で悪名が高く、鉄オタ界でも忌み嫌われている。
その所行は、乗客・他のファン・駅社員・警備員への罵声はもちろん、ホームの白線(黄色い点字ブロック)を乗り越えての撮影、ホームに腹ばいになっての撮影、撮影機材用の三脚の持込、庭木の手入れや背高自動車洗車用の脚立の持込、挙句の果てにはホームに座り込んでの酒盛り、など、もはや迷惑行為の見本市の様相を呈している。
JR大宮駅は関東でも有数の大規模なターミナル駅であるが、至近にJR東日本の「大宮総合車両センター(旧:大宮工場)」がある他、北関東や新潟(JR東日本の鉄道車両を製造する基幹工場である新津車両製作所がある)方面などと首都圏を結ぶ鉄道幹線が集合・離散しているため、イベント臨時列車・「甲種輸送」・「配給列車」・「廃車回送」(端的に記せば、製造工場からの新車導入、点検のための入場・廃車、あるいは当座の置き場として首都圏外へ車両を一時疎開する、などといった目的の回送列車)など物珍しい車両や、普段はあり得ない組成の列車が、不定期ではあるが数多く経由・通過する駅として、「撮り鉄」のみならず鉄道ファンの間で広く知られている。
つまり、珍しい車両を撮影したい撮り鉄にとっては日本有数の名所であるため、必然的に彼らのようなキチ○イも多く引き寄せてしまうわけである。
もちろん、そういった列車のダイヤは基本的には公表されないものであるが、どこからともなく漏れることもあるし、近隣の「撮り鉄」が観察していれば容易に列車の存在を知ることが出来るため、特にwebを介した情報共有が盛んになった現在では、一昔前よりも彼らのような悪質な撮り鉄集団の活動はいっそう盛んになってしまっている(珍しい車両の情報がネットを介して広まった途端、凄まじい数の撮り鉄がいっせいに駅に群がる)。
構成員は学生が多数を占め、最年長でも20代前半、若い少年では11歳程度であると言われた(「大宮ハッスルバトル」勃発当時)。その構成は、一説には「私立岩倉高校」と「昭和鉄道高校」の鉄オタに、関東でも特にマナーの悪い鉄オタが合流したものであると推測されている。
現在では、中心メンバーの多くが学校を卒業し進学または就職などするに従い、その活動を全国に広げ、様々な地方に「出征」「遠征」するに至っているとか。
ちなみに、この不名誉な名称は自称ではない(ようだ)。
彼らが集まる場所で「レーイプ」という掛け声が飛んでいたことから、どうも彼らは、「レーイプ」の掛け声を合図にして集まっているらしい、という推測が立ち、このような名前を付けられるに至った。
一部では、鉄道にハマるあまり定職につかないダメ鉄を「永久プータロー」と称していたのを、精神的な自己防衛の点から集団で自称するに至り、これを「永プー」→「エイプ」→「レイプ」と変化させていったのではないかと言われる。
彼らを嫌う他の鉄道ファンの間では、「本当に集団婦女暴行ぐらいやりかねない」「というか既にやったことありそう」などという声すら飛び交っている始末であるが、現在のところ、鉄道会社への迷惑行為以外に、そういった重大な犯罪行為に及んだという情報はない。
大宮ハッスルバトル
彼らが中心となって繰り広げられる、大宮駅での罵声浴びせ合い大会のことで、2000年代半ばには、珍しい鉄道車両が出入りするごとに度々繰り広げられた。
先述したとおり、それまでは、珍しい車両の運行情報が明らかになってもそれが広まるのに時間がかかったため、易にかけつけるファンの数は決して多くなかった。しかしこの頃、2chなどをはじめとした大規模な掲示板が隆盛し、携帯電話などからも容易にアクセス出来るようになったことで、撮り鉄のフットワークが著しく向上してしまった。
結果、ネット上での他の鉄道ファンから批判を受けるのはもちろん、JRをはじめとする各鉄道会社すらも問題視し対策を練らざるを得なくなるほどに、撮り鉄の集団迷惑行為が大規模化してしまった。
これが2chや鉄道ファンサイトで大きな批判を浴びるようになり、いつしかこのような蔑称にて、嘲笑と共に呼ばれるようになった。
現在では多くの鉄道事業者が「撮り鉄」に対して厳正な対応をとるようになった(迷惑行為の厳罰化、警備員の配置および増員、鉄道警察隊の出動、禁止事項のピクトグラムでの明示など。一方、撮影スペースやイベントのセッティングなど、撮影行為自体に関しては配慮もするようになった)ため、駅構内でのいわゆる「罵声大会」は、路線の廃線や特定の列車・型式の運転最終日間際などを除き、あまり見られなくなっている。→葬式鉄
2006年4月26日
JR東海道線東京口で最後まで残った113系電車と、JR鶴見線で最後まで残った103系電車(JR東日本に在籍した、最後の黄色塗装の103系)の老朽化にともなう置き換え・引退が決定し、長野市にあるJRの事業所で解体される運びになった。このため、国府津駅から北長野駅まで、新潟県経由で回送することになった。これは上述したとおり、廃車回送・配給輸送などと言われ、鉄道車両にとっては人間でいうところの葬送の行進、いわば霊柩車のようなものである。
それらに対して別れを惜しむべく、運転事務上で停車する大宮駅に撮り鉄軍団が殺到した。
しかし、あまりの人数が押し寄せたために、当時このような大規模な迷惑行為の経験がなかった駅員や客が混乱した。
一方、撮り鉄軍団は数に任せて増長し、注意してきた駅員や(彼らにとって)無神経な行動をとる客に罵声を浴びせ、ホームを散らかし、ついにはフラッシュを用いる別の撮り鉄集団と激しい罵りあいとなった(遠方の信号機を視認して運転する鉄道の運転士にとって、フラッシュを用いた撮影はもっとも迷惑な行為のひとつである)。
こうして駅構内は大混乱となり、「大宮レイプ軍団」の存在が世に知れ渡り、「2ちゃんねる」各板などにおいて猛烈な批判が飛び交った。
JR各社が経験してきた「撮り鉄絡みの混乱」の中では、発足以来最悪クラスのものとされ、JR東日本の各種対外窓口へ利用客などから苦情が殺到したといわれる。過去、国鉄時代の「SLブーム」などにおいても、類似事案は起きているのであるが、これ以後、JRならびに全国の鉄道事業者は「撮り鉄」への対策・警戒に、本腰を入れて取り組み始めることとなる。
2006年5月17日
JR東日本に所属していた最後の103系電車が、引き続き鶴見線より引退することになり、上に同じく廃車回送が行われた際に起きた。
基本的に大宮レイプ軍団は前回に引き続き通常運転で暴れていたが、2ちゃんねる鉄道系掲示板のコテハン兼鉄道画像ブロガーである「ミネル。」を自称する撮り鉄のひとりが、この撮り鉄軍団に向かってフラッシュを使用するという挑発行為に及び、瞬く間に激しい衝突が起こった。
罵声に留まらず、プロレスばりの煽りが沸き起こり、大宮レイプ軍団の中心人物をはじめとする数人が「ミネル。」を名乗る撮り鉄と乱闘に突入し、三脚を破壊するなどした上で警備員に押し付けるという暴挙に及んだ。JR大宮駅はまさにハッスルさながらの事態となったと言える。
もちろんこの一連の出来事の間も、点字ブロックの外側を巡回する駅社員に対する罵声の嵐が巻き起こっている。
2007年10月5日
201系電車・113系電車・209系電車を連結した「配給輸送列車」(上述のとおり廃車回送の別の言い回し)が、大宮駅に停車した時に起きた。
この組成は、鉄道模型でもなければなかなか再現できない珍しいものであったが、その貴重さに比例してか、前にいる駅社員に殴りかからんばかりに罵声を浴びせるなど、大宮レイプ軍団の勢いはそれまで以上だった。
ちょうど動画共有サイトも発達してきた時期であり、この様子を収めたこの動画は、Youtubeを中心に数多く再生され大宮レイプ軍団の知名度をさらに上げたばかりか、悪質である彼らの立ちふるまい・常識の欠如を象徴する動画として認知された。
のみならず、後に「撮り鉄」に関してテレビ番組が取り上げた際にも、撮り鉄の代表的な迷惑行為として何回か放送された(2010年3月7日・日本テレビ系列『真相報道バンキシャ』、3月12日『NEWS ZERO』、3月15日『情報ライブミヤネ屋』)。
近年はこれらの出来事、および一般の旅客に与える混乱・迷惑などを勘案してか、廃車回送列車やイベント列車の送り込み・返戻回送列車について、特に大都市圏を経由して運転する必要のある列車は対策として、事業者側が概ね最終の通勤電車到着後から始発列車発車までの間に人口密集地の通過を済ませる(物理的にターミナル駅頭において撮影をさせない)ダイヤ編成にしている場合が多いようである。
関連動画
関連項目
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