東方資本主義とは、ボディ・マハッタヤ・銀河氏による東方二次創作作品である。続編である『新・東方資本主義』についてもあわせて解説する。
概要
初出は、2008年8月27日にpixivにて投稿された単発漫画『東方資本主義 あの頃が一番幸せだった』。ニコニコ動画においても2009年8月5日に他単発漫画とまとめて動画としてうpされている。
短いながらも切ない後味の作品であり、東方三ボス同盟の人として著名な氏の隠れた名作として知られていたが、2010年5月15日の生放送でのやりとりをきっかけに、当作のリメイクが決定。翌日5月16日8時29分に、『新・東方資本主義 case1』が投稿された。まさにジェバンニである。
ニコニコにおいては、三ボス同盟に続くシリーズ作品となるだけに、どのような展開が巻き起こっていくのか、注目したいところだ。
あらすじ
登場人物
- 「八雲」橙
- 幻想郷トップクラスの企業グループ「オレンジコーポレーション」を率いる妖怪。またの名をドン・オレンジ。金儲けのためなら見境なく企業や土地を買収していくその経営姿勢から、資本主義の猫と揶揄されている。 その性格は冷酷かつ外道で、かつての天真爛漫さは欠片もない。口調にはブレがあり、かつての主人であった、藍と紫を彷彿とさせるものになっている。財力=妖力の世界と化した現在の幻想郷においてはトップクラスの妖怪であり、強力な弾幕を兼ね備える。
- 因幡てゐ
- 橙の相棒。ボディガードよろしくスーツを身に纏っており、金の亡者と化した橙と共に、幻想郷の全ての富を手に入れるべく行動を続けている。
- 霧雨魔理沙
- ご存じ普通の魔法使い。幻想郷の住人の中では財力の少ない人間らしく、財力=妖力がルールの現在の幻想郷ではかつてほどの実力を持っていない。 橙に普通の貧乏人と見下された直後、父親の店の話を聞かされ動揺する。
- レミリア・スカーレット
- 悪魔の住む館・紅魔館の主。しかしそのかつての栄光はどこにもなく、公園に設置した紅いダンボールハウスの中で細々と暮らしている。従者のいなくなった現在の状況につらさを隠さない。
- フランドール・スカーレット
- レミリアと共に生活中。狭くなった我が家にも嘆かず、姉と近い距離で暮らせるようになったことを喜んでいる。
- 十六夜咲夜
- 完璧で瀟洒な従者。主人達の生活を守るべく、弁当に梅干しを乗せるバイトで生活費を稼いでいる。case3では美鈴と共に革命組織を作り上げるべく行動している模様。
- 紅美鈴
- 紅魔館の門番。生活費を稼ぐために、しあわせ島へ出稼ぎに出ている。しかし実はすでに島から帰還しており、現在は八雲橙を討つべく金と組織を集めるために暗躍中。
- パチュリー・ノーレッジ
- 動かない大図書館。劣悪な環境に曝された結果、悪化した持病の喘息に命を奪われた。
- 小悪魔
- パチュリーの従者。しかしパチュリーが死亡したことで契約が切れ、すでに魔界に帰還している。と思われたがcase3の描写を見るに、どうやら未だに幻想郷で生活しているらしく、BAR歌姫のホステスとして生計を立てている様子。
- 射命丸文
- 文々。新聞を発行している天狗の記者。一代で自らの新聞を大企業にまで成長させるが…。出世のためならどんな汚いことをも厭わない、典型的なパパラッチ。
- 犬走椛
- 椛はいつも通り。
- 姫海棠はたて
- 花果子念報を発行している天狗の記者。文とは真逆の真っ当な記事書き続けている。文に新聞の弱小具合をからかわれ歯がみをしているが、実は…。
- 八意永琳
- 月の頭脳。表では医者を開業している傍ら、裏では危険な薬物を一般人に流している模様。橙と行動を共にしているてゐに、師匠である彼女が関わっているのかは今のところ不明。
- 東風谷早苗
- 現人神。変わり果てた守矢神社で永い眠りから目覚め、幻想郷に資本主義が流れ込んできていることを知る。諏訪子に指示され八雲橙を殺すべく奔走するが…。
- 洩矢諏訪子、八坂神奈子
- 山の二神。巫女である早苗を幼少の頃から見守ってきた。とある目的を達成するべく、早苗を使って画策している模様。
企業・勢力
- オレンジコーポレーション
- 「八雲」橙が社長をつとめる幻想郷トップクラスの企業。無理矢理土地を買収し弱小企業を潰したり、優秀な企業を力づくで吸収合併するなど、資本を広げるためならどんな手段も辞さない、あくどいやり口で知られる。現在のところ、八目鰻の蒲焼きの販売店、文々。新聞社が傘下に入っていることが明らかになっているが、その他のビジネスについては不明である。
- 文々。新聞社
- 射命丸文が社長をつとめる会社。かつては文が個人で作成している新聞だったが、資本主義が到来した幻想郷の住人達のスキャンダルを次々とスッパ抜き、幻想郷における一大新聞社に成長を遂げた。しかし、椛がオレンジコーポに寝返り、株を大量に保有した結果、文は社長から転落。現在はオレンジコーポの傘下会社の一つとして経営されている模様。椛が社長となっているが、本人が経営に関してやる気が何もないため、オレンジコーポの体の良い傀儡となるのも時間の問題と推測される。
- 香霖堂
- 森近霖之助が店長をつとめる骨董店。本編開始直後にオレンジコーポに土地を買収され取り壊される。
- 紅魔館
- レミリア・スカーレットが住む悪魔の館。しかし橙によって株の大部分を所有されたことで、かつての豪奢な屋敷は見る影もなくなり、現在は公園に設置された赤いダンボールハウスにその名が付けられている。住んでいるのはレミリアとフランだけであり、他の従者達は出稼ぎに出向いていたり、死亡していたりといずれも悲惨な状況になっている。
- 鬼
- 力強き者達。しかし駆け引きが必要とされる資本主義社会において、何事にも正直を貫く彼らは真っ先に落ちぶれてしまっているらしく、萃香を始めとしてホームレス同然の生活環境に追いやられているようだ。
- 守矢神社
- 外の世界からやってきた神社。資本主義の到来すると信仰は立ち消え、紅魔館と共に潰され(てゐ曰く「出る杭は打たれる」)現在は廃ビルのとある一室が神社の代わりとなっている。室内は廃ビルの名に違わず荒れ果てており、神奈子と諏訪子がいるにも関わらず、人気のない不気味な雰囲気を醸し出している。
- 八雲家
- 八雲紫、八雲藍、橙の三人家族。紫、藍はすでに死亡しており、生き残っているのは八雲姓をついだ橙のみ。詳細は不明だが、幻想郷の賢者たる彼女達の失墜には、何やら陰謀が絡んでいたらしい。
関連動画
公開マイリスト
関連項目
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