友情とは、週刊少年ジャンプの三大原則「友情・努力・勝利」の一つである。
概要
友人(友達)同士の間の情愛のこと。但し、恋愛感情は含まれない。
気のあった者同士、あるいはともに困難を乗り越えた者同士の間に生まれるものであり、損得勘定は含まれない。時に友情を守るために自らの身を危険にさらしたり、あるいは他の感情を差し置いて友情が優先されることもあり、古代から現代まで話のタネとなる。
その一方で、恋愛のもつれや当人たち以外の関係性の悪化に伴い友情が引き裂かれることもある。これらの悲劇もまた多く物語の題材とされる。
古代の友情の物語
古代ギリシアの友情
古代ギリシアのアリストテレスは友情を「利益による友情」「快楽による友情」「善性による友情」の三つに分類した。このうち「善性による友情」のことを友愛(フィリア)と呼び、最も尊いものとした。
古代中国の友情
『史記』には友情の物語として「管鮑の交わり」「刎頸の交わり」のエピソードが記されている。その一方で、時に友情はもろくも崩れ去るものだとして張耳と陳余のエピソードもまた記されている。
時代が下って『三国志』では孫策と周瑜の間の友情を示すものとして「断金の交わり」という言葉が登場する。
近世の友情の物語
日本では、武士が力を持つようになると主従関係が重要視されるようになり、上下関係で成立する忠義の物語が語られることが多くなる。それに伴い、横並びの関係で成立する友情の物語は相対的に減るが、豊臣秀吉と前田利家、石田三成と大谷吉継、などの戦国武将同士の友情の物語も伝わっている。
近代の友情の物語
近代に生まれ、日本人がよく親しんでいるであろう友情の物語として太宰治の『走れメロス』が挙げられる。中学校の国語の教科書にも掲載されているこの物語は友情の美しさをよく伝えてくれる。[1]
逆に友情と恋愛をはかりにかけ、恋愛を取ってしまった物語として夏目漱石の『こころ』が挙げられる。こちらも高校の国語の教科書で読んだことがある人は多いだろう。この作品では、登場人物の「先生」は過去に親友を裏切って妻を得たが、それをきっかけとして親友は自殺してしまい、それを長年悔やんでいるというエピソードが語られている。
男女間の友情
友情に関する代表的命題として「男女の友情は成立するか?」が挙げられる[2]。例えば、『ポケットモンスター(アニメ)』の主人公サトシ(男)と歴代現地妻ヒロイン(女)との関係等、少なくとも創作物の中では普通に成立する場合が多い。
異種族間の友情
これもまた創作物の中でよく見られるテーマであるが、人間と人間以外の存在の間に友情は存在するのか、と言うものがある。
人と動物、人と宇宙人、人とロボット、など人以外の様々な存在との間に結ばれた絆の物語もまた、人々の心をとらえる物語である。日本人であるなら幼少期に見るであろうアニメ『ドラえもん』においても、人間であるのび太とロボットであるドラえもんとの間の友情が語られている。宇宙人との友情を描いた物語としては映画『E.T.』などが有名。
関連動画
関連静画
関連項目
脚注
- *なお、この物語の創作に関わったと言われている太宰とその友人とのエピソードは友情物語としてはひどいものである。詳細は走れメロスの記事で触れられている。
- *徳永えり、“男女の友情は成立するか?”というテーマに即答!「すると思います」: ニコニコニュース
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