『コクリコ坂から』とは講談社から出版された少女漫画、及びそれを原作としてスタジオジブリが制作、2011年7月16日に全国東宝系にて公開されたアニメーション映画である。監督は宮崎吾朗。
間違っても『ココリコ坂』と読んではいけない。
あらすじ
生徒のクラブハウスとなっている明治時代の建物の取り壊し反対運動をめぐって、主人公の男子、女子高生が出会い(以下略)の初恋物語。
概要
佐山哲郎(原作)、高橋千鶴(作画)によって手掛けられた『コクリコ坂から』という講談社の少女マンガ誌『なかよし』で連載されていた漫画が基となっている。
宮崎駿曰く、不発に終った作品を復活させる企画であり、そういった意味では『耳をすませば』に似ている。
宮崎駿と鈴木敏夫プロデューサーは、平成20年に3年間で新人監督に2本作らせるという方針を決めており、本作はその第二弾にあたり、監督は『ゲド戦記』で監督デビューをした宮崎駿の長男宮崎吾朗が担当した。
鈴木プロデューサー曰く、宮崎吾朗自らこの作品に関わることを望んだらしい。
公開前までは前作『ゲド戦記』が不評だったこともあり、話題性も今ひとつだった。しかしいざ公開してみれば、王道の青春ラブストーリーと古き良き昭和の懐古的作風が好評を呼び、映画評論家からネットまで比較的好意的な評価が多く、宮崎吾朗は前作の汚名返上を果たすことができたと言っても過言ではないだろう。
原作とは様々な点で大きな変更点がある。ヒロインの血縁関係を巡るドロドロとした展開はなくなっており、ジブリの歴代カップリング同様爽やかなものとなっている(と言うより、原作の話はかなりやばい)。また、男子学生が部活で使っている、ホコリとゴミだらけの校内の古い建物「カルチェラタン」とその大掃除シーンはこの映画の見所である。
また、1963年当時の横浜の様子が生き生きと描かれている。挿入歌には、キャッチコピーの「上を向いて歩こう」にもある通り、坂本九の楽曲が使われている。また主題曲「さよならの夏」は元々森山良子が歌ったドラマの主題歌を、『ゲド戦記』で一躍脚光を浴びた手嶌葵がカバーして歌っている。
ちなみにタイトルの「コクリコ」とはフランス語でCoquelicot、「ヒナゲシ(雛芥子)」「グビジンソウ(虞美人草)」を意味する。
声の出演
- 松崎海(メル):長澤まさみ
- 風間俊:岡田准一
- 水沼史郎:風間俊介
- 松崎花:竹下景子
- 松崎良子:風吹ジュン
- 松崎空:白石晴香
- 松崎陸:小林翼
- 北斗美樹:石田ゆり子
- 広小路幸子:柊瑠美
- 風間明雄:大森南朋
- 小野寺善雄:内藤剛志
- 徳丸理事長:香川照之
関連動画
関連商品
関連生放送
関連項目
- 15
- 0pt