ジョージ・ラッセルとは…
当頁では1.について説明する。
ジョージ・ラッセル(George William Russell, 1998年2月15日 - )とは、イギリス(イングランド)出身のレーシングドライバーのことである。
経歴
F1以前
イギリス(イングランド)・ノーフォーク州で生まれ、8歳の頃からレーシングカートを始める。
2014年からフォーミュラレースに転向。フォーミュラ・ルノー2.0とイギリス・フォーミュラ4選手権(F4)に参戦し、2014年度のイギリスF4シリーズチャンピオンを獲得。
2015年にヨーロピアンF3選手権にステップアップし、2016年にシリーズ3位。2017年にGP3に転向しシリーズチャンピオン獲得。
2018年にはF2選手権でシリーズチャンピオンを獲得。シーズン後、2016年より開発ドライバーとして契約し活動していたウィリアムズF1チームの正ドライバーとして複数年契約をしたことが正式に発表された。
ウィリアムズ時代(2019~2021)
2019年、戦闘力の無いマシンで苦しむものの、予選ではチームメイトのロバート・クビサに全勝。開幕戦からミスの少ない走りで連続完走していたものの、第15戦にロマン・グロージャンとの接触で初のリタイア。この年は全レギュラードライバーで唯一ポイント獲得なしに終わった。
2020年は新型コロナウイルスの影響で開幕が遅れ、その間に開催されていたF1バーチャルGPに参戦すると、全8戦の中、5~8戦を4連勝し王者に輝く。
その後迎えたF1シーズン開幕、相変わらずのマシン戦闘力の低さで第15戦までノーポイントと苦戦。
ここで彼に転機が訪れる。メルセデスのルイス・ハミルトンが新型コロナウイルスの陽性反応が確認され第16戦サヒールGPの欠場が確定。そこで彼に白羽の矢が立った。メルセデスAMGからハミルトンの代役としてラッセルを起用することが発表された。
迎えたサヒールGP、これまでF1キャリア36戦で獲得ポイント0の男がチャンピオンチームのマシンを駆りフリー走行から好タイムを連発、予選ではチームメイトのバルテリ・ボッタスにわずか0.026秒差の2位で初のフロントロウを獲得。
決勝ではスタートを完璧に決めトップに立つとそのままファステストラップを連発。だが63周目、ピットインした際にタイヤクルーが誤ってボッタスのタイヤを装着しコース復帰、結果再びピットインすることを強いられ大幅なタイムロス。その後順位を挽回し2位まで順位を戻すも今度はタイヤがパンク。再度ピットインするハメとなり14位で復帰、再度順位を挽回しなんとか9位入賞。初のポイント獲得(3P)となり、更にレース全体でのファステストラップを記録した。
最終戦はウィリアムズに復帰するも15位で終わりシーズン終了、獲得ポイントは代役として獲得した3Pでドライバーズランキング18位に終わった。
サヒールGPで見せたテスト走行からの速さ、決勝でトラブル連発ながらもボッタスや他のドライバーを凌駕するパフォーマンスは関係者やファンに衝撃を与え、翌年のシートが注目されたが、2021年もウィリアムズから参戦することになった。
創業者ウィリアムズ一家の手を離れて再建の道を歩むチームは、昨年よりは戦えるマシンを用意。相変わらずチームメイトのニコラス・ラティフィに対しては予選結果では圧倒。最大のピークはベルギーGPであり、スパ・フランコルシャンの雨を突いて予選2位。決勝は雨が激しくなったためレース続行が困難となり、セーフティカーランのままわずか1周分の結果が反映され、初めての2位表彰台を獲得した。
このベルギーGPをはじめ4回の入賞を果たし、獲得ポイントは16。ドライバーズランキング15位であった。
2021年のオランダGP終了後、翌2022年のメルセデス移籍を発表した。アルファロメオに移籍するボッタスに代わり、ハミルトンの同僚を務める。
メルセデス時代(2022~)
2022年のメルセデスの新型マシンはシーズン開幕当初、数多くの空力的問題を抱えており、レッドブルやフェラーリに大きく遅れを取る事態となった。
だが、ラッセルは確実にできる範囲の最善を尽くし、表彰台フィニッシュや上位入賞を重ねていく。そしてシーズン末期に至ると着実にマシンは改善されつつあった。
第21戦ブラジルのインテルラゴスでのサンパウロGPで、スプリントレースでトップフィニッシュしたラッセルは決勝レースでもそのまま先頭を走り続け、キャリア初優勝を果たした。チームにとっても2022年シーズンの初勝利である。
エピソード
- カーナンバーは「63」。「George Russell」のGとRを数字6と3に見立ててのものである。
- 身長・体重が185cm・85kgとF1ドライバーとしてはかなり大柄である。
- 好きなF1ドライバーの一人にファン・パブロ・モントーヤを挙げており、F1GP通算1000回目の記念開催の際には彼のヘルメットデザインを真似たものを使用した。
- ロマン・グロージャンがF1でシートを失った際には、ラッセルだけがメッセージを送り、グロージャンが「(ラッセルは)素晴らしい人だ」と語っている。
- デビューから対チームメイト予選成績36連勝という驚異的な成績を残していた。この成績は歴代3位タイでネルソン・ピケに並ぶ記録であり、この記録を上回るドライバーは2位のアイルトン・セナと1位のミハエル・シューマッハのみである。
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関連項目
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