ツクヨミとは、漫画『【推しの子】』に登場するキャラクターである。
概要
原作:赤坂アカと作画:横槍メンゴによる漫画作品『【推しの子】』内に登場するキャラクター。
色素の薄そうな髪・瞳をした幼い少女の姿をしており、白い襟のついた黒い服を着ている。一人称は「あたし」。
薄い笑みを浮かべつつ、年齢不相応な底の知れない言葉を投げかけてくるが、「いけないんだよ そういう事しちゃ」などと「わざと子供ぶるような」言葉遣いをすることも。
神様はきっと優しいよね
真の意味で母を得られなかった2人と
魂の無い子を産んだ母親を
導いてあげたもしかしたら
それ以上の意味があるのかもだけど
第七十五話のラストシーンで、上記の独白を語りつつカラスたちとともに初登場した。「真の意味で母を得られなかった2人」とは「星野アクアの前世である雨宮吾郎」と、「星野ルビーの前世である天童寺さりな」の事であると思われ、また「魂の無い子を産んだ母親」とは、アクアとルビーの双子の母となった星野アイのことであると思われる。
第七十九話では、雨宮吾郎が亡くなっていたことを知って絶望している星野ルビーの前に現れ、雨宮吾郎と星野アイの双方の死を仕組んだ黒幕が居ることを示唆し、ルビーが復讐を決意するきっかけを作った。ちなみに、この少し前の第七十七話で星野ルビーが雨宮吾郎の遺体を見つけてしまった場所は「カラスがルビーの持ち物を奪って逃げたため、それを追いかけていった先の洞窟」である。この少女がカラスを使役できるとすれば、「ルビーによる雨宮吾郎の遺体発見」をお膳立てしたのも彼女だったのかもしれない。
第百十八話ではアクアの元を訪れて、「アイの魂は崩れてしまっており生まれ変わったりはしていない」ことを語った。この話をアクアにするのは初めてではないらしく、アクアは彼女に対して「消えろ疫病神 お前の言葉は何一つ聞きたくない」と嫌悪感を滲ませた返事をしている。
さらに第百二十一話では、天童寺さりなとその母の過去について物語調に独白し、ルビーが母の現在の幸せそうな姿を目にして絶望する光景を背景に「めでたしめでたし」と結ぶ。
どん底にあったルビーの精神は、第百二十三話にてアクアがルビーに対して自分の前世の事を初めて告白することで立ち直るのだが、その様子をカラスの目を通して観察しつつ「でもそれは悪手だよ」とアクアの行動を批評するような不穏な言葉を呟いた。
複数のカラスとともに現れるが、カラスの視界や聴覚を共有しているかのような描写がなされている。また、「当事者二名以外は知らないはずの、星野アクアや星野ルビーが転生者であることを知っている」「星野アイの魂がどうなったのかについて把握している」など、不可解な知識も持っている。「アクアとルビーの転生」以外にオカルト要素が乏しく基本的には現実社会を舞台としている『【推しの子】』において、明確に超自然的な存在であることが示唆されている珍しいキャラクター。
正体は不明だが、『【推しの子】』のファンの間では、「芸能を司る女神「天鈿女命」(アメノウズメノミコト)、またはその眷族や使いではないか?」といった憶測も語られている。第七十四話において、「宮崎県高千穂の荒立神社に祀られている、日本神話に出てくる女神」として天鈿女命に関する話題が出た時に星野アクアが(よく… 知っている)と意味深な言葉を胸中でつぶやいており、その次話である第七十五話でこの少女が初登場したため。しかし第百二十七話にて登場した際「芸能は私の司るところじゃない あくまで私は月の光と共に人を導き運命を司る」と何かしら言いかけていたため、天鈿女命であるという可能性は少なくなったか。
第百二十八話で「ツクヨミ」という名前が登場しており、上記の台詞と合わせて考えると日本神話の月の神である月読命(ツクヨミノミコト)、もしくはその眷族・使いといった可能性も?
だが、この「ツクヨミ」はあくまで「芸名」であるようで、本名は作中で登場していない。「ツクヨミ」という芸名すらも登場したのが遅かったので、それまでファンは様々な仮称で呼んでいた。上記のように星野アクアが「疫病神」と呼んでいたため、それに倣って「疫病神」や「疫病神ちゃん」と呼ぶむきもある。他に「謎の少女」なども。『【推しの子】』は海外のファンも多い作品だが、英語圏では「Crow Girl」(カラス少女)などと呼ばれているようだ。
作中の台詞などではないが、雑誌連載時、第七十五話のラストページのハシラに記されたアオリ文では「◆〝神話の街〟…謎の子供――。」と、「謎の子供」と呼称されていた。また第百十八話の冒頭部のアオリ文では「◆不思議子供が、アクアの元にも――。」と、また第百二十七話のラストページのハシラに記されたアオリ文では「◆〝不思議子供〟は実在する者!?」と、「不思議子供」と記載されていた。
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ちなみに、『【推しの子】』のアニメ版第1期エンディング主題歌である『メフィスト』の楽曲終盤にある「さあ星の子たちよ よく狙いなさい」という歌詞(※テレビアニメ版では歌われない箇所)について、「歌詞執筆時点で明確に意図していた訳ではなく後から気づいたことだが、この少女の視点からの歌詞になっている」と制作者側から表明されている[1]。
関連リンク
- 謎の少女(推しの子) (なぞのしょうじょ)とは【ピクシブ百科事典】 「ピクシブ百科事典」における当該キャラの記事。こちらでは記事タイトルに「謎の少女」表記を採用している。
- Crow Girl | Oshi no Ko Wiki | Fandom 英語の『【推しの子】』ファンWikiのページ。こちらではページタイトルに「Crow Girl」表記を採用している。
関連項目
脚注
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- ページ番号: 5685510
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