概要(一般的な意味で)
我々のいる現実世界の側が此岸、いわゆる『あの世』の側が彼岸である(別名:三つ瀬川)。
名前は、三通りの渡り方がある事に由来する。
十王信仰によると、死者の魂は最長49日間に渡って裁判を受けながら旅をする。いわゆる冥途の旅(死出の旅)である。死出の山を越え、初七日に最初の裁判を受けた故人は次に三途の川を渡る事になる。故人が生前に重ねた罪業により渡り方が三通りに分かれる。
まず善行を積んだ人間の鑑は、中流に架かる宝の橋を渡って悠々と向こう岸へ行く事が出来る。また六銭文を持っていれば、それを渡し賃にする事で船による出迎えも受けられる。
悪業を重ねた者は橋や船を使う事が出来ず、自力での渡河を強いられる。罪が軽い者は、上流の浅瀬を渡って向こう岸へ行く。水位は膝よりも下なので容易に渡れる。
しかし罪が重い者は最も過酷な下流を渡る事になる。下流の流れは矢のように速く、上流から大岩が流れてくる上、水中には毒蛇が待ち構えているという。耐えられず引き返そうとすると岸にいる鬼や夜叉から矢を射られる。大岩に体を砕かれようと、矢に貫かれようと死者は既に死んでいるので、何度でも復活する。こわい。
故人は死後14日目には渡河を終え、2回目の裁判を受ける。
ここは死者が最初に訪れる場所と考えられており、霊は全てこの川を渡り極楽または地獄へ向かうとされる。 渡るための舟に乗るために渡し賃が必要であり、その金額は六文である、とされている。あまり知られていないが、2007年3月のダイヤ改正より支払いはSuicaに対応している。2014年4月の消費税増税で渡し賃の値上げも噂されていたが,現在も据え置きの六文で営業が行われている.これは航行システムの最適化や自動化,舟の大型化等により,人件費の大幅削減を行ったことで,今までどおりの六文で営業を続けられる目処がついたためと言われている.
彼岸の側には賽の河原があり、子供の霊はここで石を積んで塔を完成させることで成仏できるといわれている。しかし、塔が出来上がる前に鬼がやってきて積んだ石を全て崩してしまうともいわれる。これは、子が親より先に死ぬことが最大の親不孝と看做されることによる罰である。永久ループって怖くね?
しかし存命中の両親が亡き子を想い、追善供養をすると鬼に石塔を破壊されなくなると言われる。また地蔵菩薩は無限ループに陥った子供たちを救う存在とされる。
三途の川を渡った先には衣領樹(えりょうじゅ)という木があり、そこにいる鬼の夫婦に身ぐるみを剥がされ、生前の罪を量られる。
概要(東方Project的な意味で)
妖怪の山の裏側にある中有の道を通るとたどり着くことができる。
三途の川を渡るには渡し賃が必要になる。渡し賃とは生前に他者が己れに対して使った金額の合計である。
この合計金額が少なければ少ないほど川幅が伸び、向こう岸に到着する時間も長くなる。
また、渡し舟を漕ぐ小野塚小町はとても話好きで、舟に乗っている間は小町の口から繰り出される話を聞かなければならない。しかもこちらは幽霊となっているので喋ることも出来ず、会話はもちろん一方通行である。
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