概要
18世紀のイギリス(スコットランド)の経済学者、アダムスミスの「国富論」に始まった最初の近代経済学思想。どうすれば生産力が増進するか、また富の分配はどう変化するかを論じ、それを測る価値を労働におく「労働価値説」を基礎とした。
スミスは"レッセフェール(なすがままに任せよ)"という言葉に象徴される自由放任主義を唱え、政府は介入せず社会の経済活動の自由にさせておけば”神の見えざる手”によって社会的調和が生み出されるとした。これはそれまでヨーロッパに広がっていた重商主義(貨幣重視)を逆転させるものであった。
アダムスミスに続く古典派の経済学者には「最大多数の最大幸福」という功利主義を唱えたジェレミー・ベンサム、「人口論」を著したトーマス・マルサス、資本家と地主と労働者の間の分配の理論を生み出したデイビッド・リカード、そして「作ったものは全て売れる」というセイの法則を生み出したジャン・バティスト・セイらがいる。古典派経済学という表現はマルクスが「経済学批判」の中で用いたことに始まる。
その後歴史の中で、社会主義的経済学と勢力の奪い合いを繰り広げ、19世紀後半には「新古典派(Neo classical)」、20世紀後半には「新しい古典派(New classical)」という分かりにく過ぎる名前で何度も復権し国際経済に影響を与えていった。
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