日産・エクストレイル(X-TRAIL)とは、2000年より日産自動車が生産・販売するクロスオーバーSUVである。通称は「ペケトレ」、「エクス」、「エクトレ」と呼ばれる場合がある。
概要
車名の由来は、「X」はスノーボード、スケートボード等、若者に人気のスポーツ競技であるExtreme Sportsに由来する。「TRAIL」は、足跡、オフロード、荒れた道などを表わしている。「X-TRAIL」は、その2つの言葉をかけ合わせた、4x4のイメージとしての造語。日本国内でのSUV型乗用車では売り上げは2001年~2009年まで連続No.1となる。世界167ヶ国でも販売されている程の日産の世界戦略車でもある。またこまめにお買い得仕様車も出している。
初代(T30型)は「4人が快適で楽しい、200万円の使える四駆」というコンセプトが受けヒット作となった。同じシャーシを使うデュアリスはオンロード寄りのキャラクターであるが、エクストレイルはオフロード寄りのキャラクターとなる。このため、スノーボードやサーフィン等の協賛大会に日産がスポンサーになっている。歴代共通なのが、撥水シート表皮である。雨や雪に濡れてもふきんなどの柔らかい布でふき取るだけでOKというものである。二代目(T31)もキープコンセプトであった。三代目(T32)はデュアリスの性格も引き継いでコンセプトおよびスタイリングがシティ派寄りに変更となったが、撥水シートは初代および二代目と共通している。三代目は販売期間の長さもあって歴代でもっとも売れているモデルとなった。
駆動方式は基本はFFとなるが、4WDがメインとなる。廉価版にはFF駆動のグレードもある。排気量は2000ccで、普通のガソリンエンジン車だが、2000ccのガソリンターボ(初代・T30型のみ)や2500cc[1]、2000cc直噴エンジン+モーターのハイブリッド仕様(三代目・T32型)もある。二代目・T31型のみ2000cc直噴ディーゼルターボエンジン仕様もあった。
変速機は、初代は4速ATが主力となるが、二代目はCVTやディーゼルエンジンには6速ATを設定する。初代と二代目に共通なのが、このクラスでは珍しいMT仕様を設定していたところ。初代が5速MTで二代目が6速MTとなる。三代目モデルからはCVTのみとなる。
ただし、TVCMみたいな走り方はとてつもなく無茶なので絶対にマネをしないでください。
初代・T30型(2000年~2007年)
2000年にデビュー。エンジンは2000ccのNA仕様とターボエンジン仕様の二種類で、駆動方式はFFと4WDの二種類となる。ターボは4WDのみとなる。
2002年にエクストレイルをベースにした燃料電池車が、国土交通大臣認定を受け日本国内での走行が可能となった。
2003年にマイナーチェンジ。日産CIが現行のものとなると同時にフロントやリアデザインも変更となる。メーカーOPとしてステアリング部分がレバーを動かすだけで持ち上がるようになる”ポップアップステアリング”も設定される。
2005年に一部改良。世界で初めて塗装表面の擦り傷を自然修復させる”スクラッチガード”塗装が二代目・T31型にも設定される。
二代目・T31型(ガソリン車は2007年~2013年、ディーゼル仕様は2008年~2015年)
2007年に初のモデルチェンジ。エンジンはガソリンターボエンジンは廃止をされ、海外仕様で存在していた2500cc車が設定される。大ヒットした先代のスタイリングを踏襲したデザインとなった。また内装の質感も上げられた。MTも5速から6速になる。ATもCVT化がされる。
2008年にはクリーンディーゼルエンジンが搭載される。当初は6速MTのみとなる。海外仕様では6速ATは設定されている。これは排ガス規制のためにMTのみとなった。
2010年マイナーチェンジ。フロントデザインを押し出しの強い物となり、グレード体系を見直しと同時に、クリーンディーゼルエンジンに6速AT車も登場した。ミッションもガソリン仕様の6速MT仕様が廃止され、クリーンディーゼルエンジン仕様のみに6速MTが用意される。
2012年に特別仕様車を追加。クリーンディーゼル仕様に装備を省いた廉価バージョンも登場する。
2013年12月にガソリン仕様は三代目モデルに移行。クリーンディーゼル仕様はグレードとメーカーオプション装備の整理縮小を行い、三代目のハイブリッドモデルが登場されるまで継続生産される。
三代目・T32型(ガソリン車は2013年~、ハイブリッド車は2015年〜)
2013年12月にモデルチェンジ。日本市場で2013年まで販売されていたデュアリスの後継車でもあり、スタイリングはデュアリスを受け継いだ曲線を多用したデザインとなった。なお、歴代エクストレイルと同様の「タフギア」の性格も併せ持っていて、すべてのグレードには歴代モデル共通の撥水シートが標準装備となる。2列シートの5人乗り仕様に加え、新たに3列シートの7人乗り仕様も加わった。
エンジンはアイドリングストップ機能付きの直4気筒2000ccの直噴式となり燃費性能を向上させ、ミッションもCVTのみとなった。また駆動方式は4WDとFFが用意される。またエンジンとブレーキを制御することにより、凹凸のある路面での走行時における乗り心地や安定性を高める「アクティブライドコントロール」とコーナーやブレーキ時にエンジンブレーキを付加することによりドライバーへの操作負担を減らす「アクティブエンジンブレーキ」が世界初採用となった。
また、2015年4月7日に三代目から二代目に設定されていたクリーンディーゼルモデルに代わって、フーガ ハイブリッドやシーマなどに採用されているFFベースの1モーター2クラッチ式ハイブリッドモデルが設定された。ハイブリッド車の全グレードに衝突被害軽減ブレーキが標準装備されているが、ラゲッジスペースにリチウムイオンバッテリーが搭載されたことにより、ガソリン車に設定されている3列シートの7人乗り仕様の設定はされておらず、5人乗り仕様のみとなる。
関連動画
関連リンク
関連項目
- 日産自動車
- 日産自動車の車種一覧
- クロスオーバーSUV
- 日産・デュアリス - シャーシを共用
脚注
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