未来融合-フューチャー・フュージョンとは、アニメ「遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX」に登場するカードである。
概要
融合召喚を行う魔法カードの1つ。
初登場時は装備魔法で、以下のようなテキストを持っていた。
装備魔法
デッキから融合素材モンスターを墓地に送り、
融合デッキより融合モンスター1体を特殊召喚する。
(この特殊召喚は融合召喚扱いとする)
この効果によって特殊召喚された融合モンスターはこのターン、戦闘に参加できない。
また、ゲーム中、生け贄にする事はできない。
このカードが破壊されたとき、装備モンスターを破壊する。
装備魔法でありながら装備する効果が書かれていないが、融合召喚されたモンスターに装備されるのだろう。
初登場は十代VSカイザー亮戦(2回目)。
前のターンに、破壊された「サイバー・ドラゴン」3体を「リターン・ソウル」でデッキに戻した上で発動、デッキから「サイバー・ドラゴン」3体を墓地へ送り「サイバー・エンド・ドラゴン」を融合召喚した。その後、カイザーが「融合解除」したことでこのカードは墓地へ送られた。
その後、十代が「潜入!スパイ・ヒーロー」でカイザーの墓地のこのカードの効果を発動、デッキから「E・HERO バーストレディ」と「E・HERO クレイマン」を墓地へ送り、「E・HERO ランパートガンナー」を特殊召喚した。その後、十代も「融合解除」したのでこのカードは再びカイザーの墓地に戻った。
同デュエルでは「時間融合-タイム・フュージョン」、「決闘融合-バトル・フュージョン」、「決戦融合-ファイナル・フュージョン」というカードも登場しており、恐らくこのカードも「○○融合-××・フュージョン」という名前のシリーズの一部、といった位置づけだったと思われる。長らくこのカード以外はOCG化されてこなかったが、「コレクターズパック-伝説の決闘者編-」で後ろの2枚がOCG化された。2枚の登場は残念ながらこのカードの禁止指定以後であるため、3枚を一緒に使うことはできなかった。
ちなみに、後に「化石融合-フォッシル・フュージョン」というカードも登場した(未OCG)。
「オーバーロード・フュージョン」の登場回、VSマッドドッグ犬飼戦でも発動されたが、「ジャマー・スライム」で無効化された。
VSマスター鮫島戦でもアニメ版効果のまま登場。「サイバー・エンド・ドラゴン」を融合召喚した。
鮫島が「サイバー・シャドー・ガードナー」で対抗してきたため、直後に「融合解除」された。
VSヨハン戦ではOCGの効果に修正されて登場。やはり「サイバー・ドラゴン」3体を墓地に送り、2ターン後に「サイバー・エンド・ドラゴン」を特殊召喚した。
このときは既にOCG仕様(永続魔法)になっており、カード画像もOCGのものが用いられているのだが、カイザーは「装備魔法」と発言していた。
十代VSミスターT戦ではOCG仕様のものをミスターTが使用。
先攻1ターン目に発動し、「F・G・D」を指定して「デス・ヴォルストガルフ」、「レアメタル・ドラゴン」、「ヘル・ドラゴン」、「スピア・ドラゴン」、「スピリット・ドラゴン」を墓地へ送り、さらに「龍の鏡」でそれらを除外して「F・G・D」を融合召喚というガッチガチの戦術を見せ付けた。さらに2ターン後にはこのカードの効果で2体目が並んだ。
アニメイラストはOCGイラストに比べると、背景の色合いが異なる。
OCG版
「POWER OF THE DUELIST」(2006年5月18日発売)で初登場。
永続魔法
※「DUELIST EDITION Volume.1」収録のカード(DE01-JP033)による
自分のエクストラデッキの融合モンスター1体をお互いに確認し、
決められた融合素材モンスターを自分のデッキから墓地へ送る。
発動後2回目の自分のスタンバイフェイズ時に、
確認した融合モンスター1体を融合召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。
このカードがフィールド上から離れた時、そのモンスターを破壊する。
そのモンスターが破壊された時このカードを破壊する。
アニメGXの初登場時と比べて、永続魔法に変更されているほか、融合召喚までのタイムラグができていることや、破壊以外でこのカードがフィールドを離れても融合モンスターが破壊されてしまう点では弱体化したが、召喚ターンの攻撃、生け贄(リリース)不可の効果は削除された。
融合召喚を行うカードの中でも非常に強力な部類に入る。
このカード1枚あれば融合が可能であり、非常に簡単に融合召喚できる。しかし、融合素材代用モンスターを利用できないため、素材が一式揃っていなければ使用できない。そのため、色々な融合召喚を行うデッキで使用すると良いだろう。
融合召喚を行う以外に、墓地にカードを送るという使用方法もある。
融合素材に指定されているカードしか墓地へ送れないというデメリットはあるものの、複数枚のカードを墓地へ送れるので、「おろかな埋葬」以上の働きをしてくれることもある。
代表的なコンボとしては、このカードで「キメラテック・オーバー・ドラゴン」や「F・G・D」を指定してデッキから大量の機械族/ドラゴン族5体を墓地へ送り、それを「オーバーロード・フュージョン」や「龍の鏡」で融合する、というものである。たった2枚のカードが手札にあれば成立する上に、特に前者はオーバーキル級のとんでもない攻撃力を得ることも可能で、デュエリストの間ではこのデッキは【未来オーバー】、【未来バーロー】などと呼ばれ、代表的な1ターンキルデッキとして知られていた。
「ミラクル・フュージョン」を擁し、様々な融合パターンを持つE・HEROであれば、このカードで適当なE・HEROを墓地へ落とすことで楽に融合召喚が狙える。
また、属性融合のE・HERO6種を投入すれば、このカードで神属性を除く任意のモンスターを墓地へ送ることも可能。
その他素材指定の緩い融合モンスターであれば、擬似「おろかな埋葬」のような使い方がしやすい。デュアルデッキであれば「超合魔獣ラプテノス」で任意のデュアルモンスターを墓地へ送ることができる。「F・G・D」を指定すれば、サイバー・ダークの装備確保や、「レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン」による蘇生対象の確保など、様々な使い道がある。
1ターンキルのキーパーツであったため、2006年9月1日の制限改訂で制限カードに指定された。
以降、1ターンキルでの用法は少なくなったものの、容易にデッキから複数体のモンスターを墓地へ送れるカードとして長い間重宝されていた。
その後、海外ではこのカードと「F・G・D」のコンボに「ライトパルサー・ドラゴン」・「ダークフレア・ドラゴン」やカオスモンスターを組み合わせたギミック【カオスドラゴン】が環境トップに躍り出る。「手札が未来融合しかなくても1ターンキルされる」とすら言われ、2012年9月の制限改訂でとうとう禁止カードに指定されてしまった。
しかし、2017年1月にエラッタされた状態で制限カードとして復帰した。(2017年10月に準制限、2018年1月に制限解除となった。)
永続魔法(エラッタ版)
(1):このカードの発動後1回目の自分スタンバイフェイズに発動する。
自分のエクストラデッキの融合モンスター1体をお互いに確認し、
そのモンスターによって決められた融合素材モンスターを自分のデッキから墓地へ送る。
(2):このカードの発動後2回目の自分スタンバイフェイズに発動する。
このカードの(1)の効果で確認したモンスターと 同名の融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。
このカードがフィールドから離れた時にそのモンスターは破壊される。
そのモンスターが破壊された時にこのカードは破壊される。
発動から墓地肥しまでにタイムラグが生まれ、除去によって妨害されるリスクができた。融合素材にできる枚数などには変化はないが、このカードが禁止カードとなる前に比べると、魔法・罠を除去、妨害する手段が増加し、質も向上されているため、つけ入る隙はあると思われる。
融合召喚できるモンスターの系統は変わっていないが、その特性と禁止カードとして指定された期間の長さのため、融合素材としてフィールド上のモンスターを指定する「スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン」など、融合召喚できないモンスターも増加している。他の融合召喚できないモンスターについては下記の「細かいルールについて」などを参照。
強力なカードだが、初登場時のレアリティはレア。「デュエリストパック -ヘルカイザー編-」、「DUEL TERMINAL -オメガの裁き!!-」で収録された時のレアリティはノーマル。入手が容易なのはこれから手に入れたい人には嬉しいところだろう。
しかし、「DUELIST EDITOIN Volume.1」で再録された際は初登場時より高いウルトラレアとなっている。
細かいルールについて
このカードで融合召喚できないモンスターは以下の通り。このカードを墓地にカードを送るためのカードとして考えていると意外と見落としやすいので注意。
- 融合素材の指定が融合・シンクロ・エクシーズモンスターである。
デッキから素材を墓地へ送れないため。該当するのは「波動竜騎士 ドラゴエクィテス」や「E・HERO シャイニング・フレア・ウィングマン」、「旧神ノーデン」など。ペンデュラムモンスターはデッキにいる限り可能。 - 融合召喚に使用できるカードが指定されている。
E-HERO融合体が該当する。「ダーク・フュージョン」(と「ダーク・コーリング」)でしか融合召喚できないため、当然このカードでは不可能。 - そもそも融合召喚できない。
コンタクト融合体や剣闘獣、M・HEROなどが該当する。言わずもがな。 - 融合素材が禁止カードなどに指定されているために、どうあがいてもデッキに素材が揃わない。
現在(2018年以降)では、「迷宮の魔戦車(素材の「キャノン・ソルジャー」が禁止カード)」が該当する。
融合素材代用モンスターを用いることは不可能なので、このカードでは融合召喚できない。過去には「サイバー・ドラゴン」が制限・準制限に指定されていたため、「サイバー・エンド・ドラゴン」(制限時代は「サイバー・ツイン・ドラゴン」も)がこのカードで融合召喚できないこともあった。2017年半ばまでは「クリッチー」や「音楽家の帝王」(どちらも素材の「黒き森のウィッチ」が元禁止カード)も使用できない状態だった。
このカードは、このカードで融合召喚されたモンスターを対象にとる。
そのため、このカードで呼び出した「ナイトメアを駆る死霊」は融合召喚した直後に自身の効果で破壊される。もちろん、融合召喚はされているので蘇生制限は満たせる。
このカードで「キメラテック・オーバー・ドラゴン」を融合召喚した場合、「キメラテック・オーバー・ドラゴン」の効果でこのカードが墓地へ送られ、そうなるとこのカードの効果で「キメラテック・オーバー・ドラゴン」まで破壊されてしまうので、自分フィールドに何も残らないことになる。前述の通り、「キメラテック・オーバー・ドラゴン」とこのカードの相性は非常に良いが、このようなリスクも一応存在する。直後に「オーバーロード・フュージョン」で「キメラテック・オーバー・ドラゴン」を出す場合はオーバーロードで出した方でこのカードが墓地へ送られるので気にする必要はない。
このカードがフィールドから離れた場合、融合モンスターは破壊されるが、そのモンスターが「レアメタル化・魔法反射装甲」を装備していた場合や、「禁じられた聖愴」の効果を受けていた場合などは破壊されない。また、「月の書」で裏側表示となった場合や、「亜空間物質転送装置」で一時的に除外された場合などはこのカードと融合モンスターの関係が断たれ、融合モンスターはこのカードが破壊されても破壊されず、このカードは無意味なカードとして場に残る。
融合モンスターが破壊された場合、このカードは破壊される。
しかし、融合モンスターが破壊以外の方法でフィールドを離れた場合(墓地へ送る、リリースする、エクストラデッキに戻す、など)、エクシーズ素材にした場合はこのカードは無意味なカードとして場に残り続ける。また、2ターン後に融合召喚するはずの融合モンスター(と同名カード)がエクストラデッキに存在しない場合も無意味なカードとして場に残り続ける。
「王宮の弾圧」などでこのカードを妨害できるのは発動時のみ。2ターン後の特殊召喚のタイミングでの妨害は不可能。また、2ターン後の特殊召喚の時点で「融合禁止エリア」などが存在する場合は融合召喚が不可能となり、このカードは無意味なカードとして場に残る。
一方で、「終焉の焔」などで特殊召喚が封じられている場合でも、このカードの発動は可能。当然、2ターン後のタイミングで封じられている場合は何も特殊召喚できない。
実際に融合するモンスターを指定し、融合素材をデッキから墓地へ送るのは効果解決時。そのため、発動したところでチェーンして「サイクロン」などを発動されこのカードを破壊された場合、永続魔法ゆえに処理は行わない。
「融合」と「フュージョン」の両方の名を持つ。「シンクロ・フュージョニスト」や「賢者の石-サバティエル」は両方を同時に指定しているので、現状は特に意味はない。
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関連項目
- 1
- 0pt

