異世界で孤児院を開いたけど、なぜか誰一人巣立とうとしない件とは、初枝れんげによる小説である。イラストはパルプヒロシ。
公式略称は「異世界孤児院」だが、ネット上ではほぼ「マサツグ様」の愛称で知られる。というか、「異世界孤児院」と呼ぶのが作者くらいしかいない説もある。
概要
2016年よりインターネット小説投稿サイト『小説家になろう』に投稿された。2017年よりTOブックスから書籍版が発売され、全3巻完結。2018年よりWEBコミックガンマぷらすにて有池智実によるコミカライズが連載され、バンブーコミックスから単行本が発売された。既刊6巻。2019年には舞台化され、翌年には好評につき再演もされた。
クラスカースト最底辺の高校生、直見真嗣(通称:マサツグ様)がクラスメイト達と共に異世界に飛ばされて……という『なろう』ではよく見られるクラス転移モノ。しかしマサツグ様をはじめとする作中人物のブッ飛んだ言動等がなろう内外から話題を集め、書籍化を果たした。ただし書籍版とWEB版ではストーリーが大きく異なる。
登場人物
- 直見真嗣(なおみ・まさつぐ)
- 主人公である高校生。異世界の『ワルムズ王国』に召喚された際、クラスで唯一戦力として認められなかった事をきっかけに、誰も見向きもしなかった孤児院の経営をさせられる。物語開始時点では口調が偉そうなだけの普通の少年であったが、自身の持つスキル『守る(改)』が希少かつ万能なスキルである事に気付いてからは傲岸不遜な性格となっていく。
- 口癖は「やれやれ」「たいしたことじゃない」。特に「やれやれ」の頻度は高く、一つの台詞の中で二回言う事も。
- リュシア
- マサツグ様が最初に保護した孤児。そしてWEB版においては孤児院メンバー唯一の「孤児」。ネコ耳幼女。元は奴隷で、主人により暴力を受けており、更に病気も患っていた事から死を覚悟していた。最高の治療魔法である『リザレクション』を受けても回復しなかったが、マサツグ様の『守る(改)』により全治し、マサツグ様を崇拝慕う事となった。
- エリン
- 二人目の孤児で、バルク王国最高の暗殺部隊から逃げ続けていたところをマサツグ様に救われたエルフの王女。WEB版では落ちぶれても王女然としており、大人しめのリュシアとキャラが被った少女であったが、書籍版ではツンデレ俺っ娘に。
- WEB版では帰る場所があるにも関わらず、マサツグ様目当てで孤児院に転がり込むという発作的な行動を起こしたが、書籍版では帰る場所を失った文字通りの孤児となっている。
- シー
- 孤児院の古井戸に封じ込められていた水の精霊。土地の穢れによって10万年はその場を離れられないはずだったところを、マサツグ様が現れたことで穢れが祓われて解放された。
- WEB版では、大陸一帯の水の精を取り仕切る「精霊神」であり、彼女が解き放たれたことで孤児院の周囲は豊かな土地になり、逆にミヤモト達のいる王国側はゾンビや幽霊が頻繁に現れ、不幸な事故が頻発し、作物が枯れたり水が腐ったりして「まあなんかメチャメチャに」なってしまったらしい。書籍版ではそれほどの影響力は持たず、いまいち頼りにならないワガママ人外ロリの面が強調される。
- 彼女によるとマサツグ様は神を超えているかもしれないらしく、毎度スケールの大きい褒め称え方をする。
- ミヤモト
- マサツグ様のクラスメイトで、いじめの主犯格。いじめの際には金品を要求したり、人前で裸にさせて芸を強いていた。
転移後、癒しの力をもたらす聖剣「ナイチンゲール」に選ばれ、クラスの頂点に君臨していた。だが、買い物中のマサツグ様一行に鉢合わせたのが運の尽きで、孤児院の少女たちに散々罵倒された挙句、半ばその場のノリでナイチンゲールを使用不能にされ、ほぼ身一つで逃げ帰る羽目に。
それ以降、クラスメイトが次々とマサツグ様の軍門に降る中最後まで抵抗し続けたが、その果てに待っていたのは理不尽というか意味不明な結末だった。 - 書籍版ではほとんどのクラスメイトが存在自体を消された中、「マサツグの自称ライバル」というポジションでなんとか居場所を保った。
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関連項目
外部リンク
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