A級順位戦単語

エーキュウジュンイセン
5.3千文字の記事
  • 5
  • 0pt
掲示板へ

A級順位戦とは、名人挑戦をかけたトップ棋士10人によるリーグ戦である。なお、他にもA級順位戦はあるがここでは将棋について述べる。

概要

名実共に将棋界を代表するトップ10人の棋士が9ヵかけて名人への挑戦をして戦う総当たりのリーグ戦である。優勝者(同率の場合はプレーオフの勝者)が名人への挑戦権を獲得し、名人戦七番勝負へと進出する。

順位戦そのものについては当該記事を参照のこと。

将棋界の一番長い日

A級順位戦最終日(=名人挑戦者、A級からの陥落者が決まる日)の事を将棋界の一番長い日と呼ぶ。

2月の8回戦と3月の9回戦(最終戦)は全ての対局が同日に行なわれる。名人への挑戦権とA級残留をかけた戦いは例年最終戦までもつれ込み、深夜まで熱した戦いが続く。リーグ戦の成績には複数棋士の勝敗が絡むため、最終局の勝敗によって波乱が巻き起こりやすく、これまで数々のドラマを生み出してきた。

72期の最終一斉対局(2014年3月7日)は、静岡市が「徳川家康年記念事業」の一環として誘致し、同の料亭「浮楼」にて開催された(静岡市の実施報告exit)。4年後の第76期以降は毎年、同所にて一斉対局を開催している(実施報告:76期exit77期exit78期exit79期exit)。

最近の参戦者

A級参戦歴には名人在位を含む。

第80期(2021年度)

名人渡辺明(A級以上3年連続、通算11期、名人2期。名人のほか棋王王将も保持)

順位 棋士※1 A級参戦歴 勝敗数 今年度
成績順
備考
1 齋藤慎太郎八段 2年連続、通算2期 最年少(28歳)
2 豊島将之竜王 5年連続、通算5期 竜王の他に叡王も保持
名人1期
3 広瀬章人八段 8年連続、通算8期
4 糸谷哲郎八段 4年連続、通算4期
5 菅井竜也八段 2年連続、通算2期
6 佐藤康光九段 11年連続、通算25期 最年長(51歳)
名人2期
7 佐藤天彦九段 7年連続、通算7期 名人3期
8 羽生善治九段 29年連続、通算29期 名人9期
九世名人資格保持者
9 永瀬拓矢王座 1年、通算1期 A級初参戦
10 山崎隆之八段 1年、通算1期 A級初参戦

※1: 肩書と段位は2021年6月1日時点。

79期(2020年度)

名人渡辺明(A級以上2年連続、通算10期、名人1期。名人のほか棋王王将も保持※1

順位 棋士※2 A級参戦歴 勝敗数 今年度
成績順
備考
1 豊島将之竜王※1 4年連続、通算4期 6勝3敗 2位 名人1期
2 広瀬章人八段 7年連続、通算7期 6勝3敗 3位
3 佐藤康光九段 10年連続、通算24期 4勝5敗 6位 最年長(50歳)
名人2期
4 佐藤天彦九段 6年連続、通算6期 4勝5敗 7位 名人3期
5 羽生善治九段 28年連続、通算28期 4勝5敗 8位 名人9期
6 糸谷哲郎八段 3年連続、通算3期 5勝4敗 4位
7 三浦弘行九段 5年連続、通算19期 1勝8敗 10位 降級
8 稲葉陽八段 5年連続、通算5期 2勝7敗 9位 降級
9 菅井竜也八段 1年、通算1期 5勝4敗 5位
10 斎藤慎太郎八段 1年、通算1期 8勝1敗 1位 最年少(27歳)
名人挑戦 → 敗退

※1: 渡辺豊島タイトルは前期名人戦七番勝負・第6局(2020年8月14,15日)終局時点
※2: 他9名の段位は2020年6月1日時点

78期(2019年度)

名人豊島将之(A級以上3年連続、通算3期、名人1期。名人のほか王位棋聖も保持※1

順位 棋士※1 A級参戦歴 勝敗数 今年度
成績順
備考
1 佐藤天彦九段 5年連続、通算5期 4勝5敗※2 4位 名人3期
2 羽生善治九段 27年連続、通算27期 4勝5敗※2 5位 名人9期
3 広瀬章人竜王 6年連続、通算6期 5勝4敗 2位
4 糸谷哲郎八段 2年連続、通算2期 4勝5敗※2 6位
5 佐藤康光九段 9年連続、通算23期 5勝4敗 3位 最年長(49歳)
名人2期
6 久保利明九段 3年連続、通算13期 2勝7敗 10位 降級
7 三浦弘行九段 4年連続、通算18期 4勝5敗※2 7位
8 稲葉陽八段 4年連続、通算4期 4勝5敗※2 8位
9 渡辺明二冠 1年、通算9期 9勝0敗 1位 二冠=棋王王将
名人挑戦 → 奪取
10 木村一基九段 1年、通算5期 4勝5敗※2 9位 降級

※1: 段位・タイトル2019年6月1日時点

※2: 4勝5敗で6名が並んだが、この中で「順位」が最下位だった木村一基九段が降級した。

77期(2018年度)

名人佐藤天彦(A級以上4年連続、通算4期、名人3期)

順位 棋士※1 A級参戦歴 勝敗数 今年度
成績順
備考
1 羽生善治竜王 26年連続、通算26期 7勝2敗 2位 竜王のほか棋聖も保持
名人9期
2 稲葉陽八段 3年連続、通算3期 3勝6敗 8位
3 広瀬章人八段 5年連続、通算5期 6勝3敗 3位
4 佐藤康光九段 8年連続、通算22期 4勝5敗 5位 最年長(48歳)
名人2期
5 久保利明王将 2年連続、通算12期 4勝5敗 6位
6 豊島将之八段 2年連続、通算2期 8勝1敗 1位 名人挑戦 → 奪取
九段へ昇段
7 深浦康市九段 7年連続、通算10期 2勝7敗 9位 降級
8 三浦弘行九段 3年連続、通算17期 4勝5敗 7位
9 糸谷哲郎八段 1年、通算1期 6勝3敗 4位
10 阿久津主税八段 1年、通算2期 1勝8敗 10位 降級

※1: 段位・タイトル2018年6月1日時点

76期(2017年度)

名人佐藤天彦(A級以上3年連続、通算3期、名人2期)

順位 棋士※1 A級参戦歴 勝敗数 今年度
成績順
備考
1 稲葉陽八段 2年連続、通算2期 6勝4敗※2 2位※2
2 羽生善治三冠 25年連続、通算25期 6勝4敗※2 1位※2 名人挑戦 → 敗退
三冠=王位王座棋聖
名人9期
3 渡辺明竜王 8年連続、通算8期 4勝6敗 9位 降級
竜王のほか棋王も保持
4 広瀬章人八段 4年連続、通算4期 6勝4敗※2 3位
5 行方尚史八段 5年連続、通算6期 3勝7敗 10位 降級
6 屋敷伸之九段 3年連続、通算6期 2勝8敗 11位 降級
7 深浦康市九段 6年連続、通算9期 5勝5敗 7位
8 佐藤康光九段 7年連続、通算21期 6勝4敗※2 4位 最年長(47歳)
名人2期
9 久保利明王将 1年、通算11期 6勝4敗※2 5位
10 豊島将之八段 1年、通算1期 6勝4敗※2 6位
11 三浦弘行九段 2年連続、通算16期 5勝5敗 8位

前年度ので当年度は11人で実施。降級者が1人多い3人となる。

※1: 段位・タイトル2017年6月1日時点

※2: 当年度は最高成績者(6勝4敗)が6名出たため、順位下位から順にパラマス方式によるトーナメントで挑戦者決定戦を実施した。

ラマトーナメントの勝敗は名人挑戦者を除き翌年度の順位に考慮しないため、翌年度の順位戦の序列は七番勝負の敗者・羽生稲葉広瀬佐藤康→久保豊島となる。

75期(2016年度)

名人佐藤天彦(A級以上2年連続、通算2期、名人1期)

順位 棋士※1 A級参戦歴 勝敗数※2 今年度
成績順
備考
1 羽生善治三冠 24年連続、通算24期 6勝3敗* 2位 三冠=王位王座棋聖
名人9期
2 行方尚史八段 4年連続、通算5期 4勝5敗* 5位
3 渡辺明竜王 7年連続、通算7期 6勝3敗 3位 竜王のほか棋王も保持
4 佐藤康光九段 6年連続、通算20期 3勝6敗※3 8位 最年長(46歳)
名人2期
5 屋敷伸之九段 2年連続、通算5期 4勝5敗* 6位
6 森内俊之九段 22年連続、通算22期 3勝6敗*・※3 9位 名人8期
降級 → フリークラス宣言
7 広瀬章人八段 3年連続、通算3期 6勝3敗 4位
8 深浦康市九段 5年連続、通算8期 4勝5敗* 7位
9 稲葉陽八段 1年、通算1期 8勝1敗 1位 名人挑戦 → 敗退
10 三浦弘行九段 1年、通算15期 1勝3敗 (※2)

※1: 段位・タイトル2016年6月1日時点

※2: ソフトし疑惑冤罪事件ので5戦が不戦扱い。対局予定相手は勝ちの扱い(該当者には勝敗数欄に*を付記)。三浦弘行九段は降級せず引き続きA級11位に所属となるexit

※3: 上記※2ので降級者は1名となった。三浦を除く成績下位は3勝6敗が2名いたが、「順位」が上位の佐藤康がA級残留となった。下位の内はA級陥落の結果を受けて、2017年4月1日付でフリークラス転出を宣言した。

74期(2015年度)

名人羽生善治(A級以上23年連続、通算23期、名人9期)

順位 棋士※1 A級参戦歴 勝敗数 今年度
成績順
備考
1 行方尚史八段 3年連続、通算4期 6勝3敗 2位
2 渡辺明棋王 6年連続、通算6期 6勝3敗 3位
3 久保利明九段 3年連続、通算10期 2勝7敗 10位 降級
4 広瀬章人八段 2年連続、通算2期 3勝6敗※2 7位
5 深浦康市九段 4年連続、通算7期 3勝6敗※2 8位
6 郷田真隆王将 11年連続、通算13期 3勝6敗※2 9位 降級
7 森内俊之九段 21年連続、通算21期 4勝5敗 6位 名人8期
8 佐藤康光九段 5年連続、通算19期 5勝4敗 4位 最年長(45歳)
名人2期
9 佐藤天彦八段 1年、通算1期 8勝1敗 1位 名人挑戦 → 奪取
九段へ昇段
10 屋敷伸之九段 1年、通算4期 5勝4敗 5位

※1: 段位・タイトル2015年6月1日時点

※2: 3勝6敗が3人いるが、このうち「順位」が上位だった広瀬と深の2名がA級残留、最も下位の郷田がB級1組へ降級となる。

73期(2014年度)

名人羽生善治(A級以上22年連続、通算22期、名人8期)

順位 棋士※1 A級参戦歴 勝敗数 今年度
成績順
備考
1 森内俊之竜王 20年連続、通算20期 4勝5敗 7位 自身初の順位戦し分け以下
(負け越し)を記録
名人8期
2 行方尚史八段 2年連続、通算3期 6勝3敗※2 1位 名人挑戦 → 敗退
3 渡辺明二冠 5年連続、通算5期 6勝3敗※2 2位 二冠=棋王王将
4 佐藤康光九段 4年連続、通算18期 4勝5敗 8位 最年長(44歳)
名人2期
5 深浦康市九段 3年連続、通算6期 5勝4敗 5位
6 三浦弘行九段 14年連続、通算14期 3勝6敗 9位 降級
7 久保利明九段 2年連続、通算9期 6勝3敗※2 3位
8 郷田真隆九段 10年連続、通算12期 5勝4敗 6位
9 広瀬章人八段 1年、通算1期 6勝3敗※2 4位
10 阿久津主税八段 1年、通算1期 0勝9敗 10位 降級
A級順位戦での全戦全敗は4人

※1: 段位・タイトル2014年6月1日時点

※2: 当年度は最高成績者(6勝3敗)が4名出たため、順位下位から順にパラマス方式によるトーナメントで挑戦者決定戦が実施された。
ラマトーナメントの勝敗は名人挑戦者を除き翌年度の順位に考慮されないため、翌年度の順位戦の序列は行方尚史八段(七番勝負の敗者)→渡辺明二冠→久保利明九段→広瀬章人八段となる。

過去のA級順位戦全敗は第2期順位戦村上一八段(13戦全敗)、第15期順位戦松浦卓造八段(9戦全敗・不戦敗4を含む)、第39期順位戦木村義徳八段(9戦全敗)、第40期順位戦石田和雄八段(9戦全敗)が記録

72期(2013年度)

名人森内俊之(A級以上19年連続、通算19期、名人8期)

順位 棋士※1 A級参戦歴 勝敗数 今年度
成績順
備考
1 羽生善治三冠 21年連続、通算21期 8勝1敗 1位 名人挑戦 → 奪取
三冠王位王座棋聖
名人7期
2 三浦弘行八段 13年連続、通算13期 4勝5敗 6位
3 郷田真隆九段 9年連続、通算11期 3勝6敗※2 8位
4 渡辺明竜王 4年連続、通算4期 5勝4敗 3位 竜王のほか
棋王王将も保持
5 屋敷伸之九段 3年連続、通算3期 3勝6敗※2 9位 降級
6 佐藤康光九段 3年連続、通算17期 5勝4敗 4位 名人2期
7 深浦康市九段 2年連続、通算5期 5勝4敗 5位
8 谷川浩司九段 32年連続、通算32期 2勝7敗 10位 降級
A級以上連続在位32期は歴代2位
A級以上在位32期は歴代3位の記録
名人5期
9 行方尚史八段 1年、通算2期 6勝3敗 2位
10 久保利明九段 1年、通算8期 4勝5敗 7位

※1: 段位・タイトル2013年6月1日時点
※2: 3勝6敗が2人いたが、このうち「順位」が上位の郷田がA級残留、下位の屋敷がB級1組へ降級となった。

71期(2012年度)

名人森内俊之(A級以上18年連続、通算18期、名人7期)

順位 棋士※1 A級参戦歴 勝敗数 今年度
成績順
備考
1 羽生善治三冠 20年連続、通算20期 8勝1敗 1位 名人挑戦 → 敗退
名人7期
2 渡辺明竜王 3年連続、通算3期 5勝4敗 4位
3 三浦弘行八段 12年連続、通算12期 7勝2敗 2位
4 谷川浩司九段 31年連続、通算31期 2勝7敗※2 8位 名人5期
5 屋敷伸之九段 2年連続、通算2期 5勝4敗 5位
6 郷田真隆棋王 8年連続、通算10期 6勝3敗 3位
7 佐藤康光王将 2年連続、通算16期 5勝4敗 6位 名人2期
8 高橋道雄九段 4年連続、通算13期 2勝7敗※2 9位 降級
9 橋本崇載八段 1年、通算1期 2勝7敗※2 10位 降級
10 深浦康市九段 1年、通算4期 3勝6敗 7位 A級4度の挑戦で初の残留

※1: 段位・タイトル2012年6月1日時点
※2: 最下位は2勝7敗で3人いたが、このうち「順位」が最も上位の谷川がA級残留、下位だった高橋橋本の2名がB級1組へ降級となった。

関連動画

将棋界の一番長い日

関連リンク

関連項目

【スポンサーリンク】

  • 5
  • 0pt
スマホ版URL:
https://dic.nicovideo.jp/t/a/a%E7%B4%9A%E9%A0%86%E4%BD%8D%E6%88%A6
記事編集 編集履歴を閲覧

この記事の掲示板に最近描かれたお絵カキコ

お絵カキコがありません

この記事の掲示板に最近投稿されたピコカキコ

ピコカキコがありません

A級順位戦

13 ななしのよっしん
2018/02/01(木) 16:25:22 ID: Wzr0hNa0i1
月下の棋士の話だけど、
A級のヤベーら感がすごかった。
14 ななしのよっしん
2018/02/02(金) 00:39:43 ID: 7u0V3UaLMZ
あの鬼畜眼鏡が4敗もするようになったのか…(;
15 ななしのよっしん
2018/03/03(土) 00:24:38 ID: xMd++E0pcx
将棋神様の存在を信じざるを得ない。
16 ななしのよっしん
2018/03/03(土) 00:25:01 ID: Cfsis1l1Sc
歴史的な6人プレーオフ決定記念カキコ
ドラマチック一番長い日だった・・・
17 ななしのよっしん
2018/03/03(土) 00:40:56 ID: 4pM/D9CueU
6人プレーオフってもしかして至上初?
今日興味乗ってみててよかった記念。
18 ななしのよっしん
2018/03/03(土) 02:44:24 ID: nY/6pSwd9M
・6人プレーオフ
渡辺棋王-三浦九段の直接対決渡辺降格決定

フィクションで書いたら馬鹿にされるレベル奇跡の展開
19 ななしのよっしん
2018/03/18(日) 22:44:24 ID: Wzr0hNa0i1
将棋界1,500万人の頂点に立つ
選ばれし10人。
そして、その中で一番勝利を挙げた「最強」の棋士だけが、
もうひとりの頂点である「名人」と戦うことを許される。


こう書くと如何にやべーらかわかるな。
20 ななしのよっしん
2018/04/03(火) 21:46:13 ID: HCMrfnnXVo
今年プレイオフ鬼畜眼鏡っぷりはひどかった…(誉め言葉)
なにあれ、だれが勝てんの?
21 ななしのよっしん
2020/02/28(金) 08:53:26 ID: MuGIDilvi/
渡辺三冠が九勝全勝はすごいの一言だし、
勝敗、2位から9位がどんづまりだな。
22 ななしのよっしん
2020/03/02(月) 16:04:33 ID: /D8YzNRyzb
し分け周辺が多すぎて、5勝4敗の康が3位だったり4勝5敗のが4位で木村が9位降級というなかなかどうして最終局までが離せない年度だった

5勝勢とそのファンの重みを、4勝勢とそのファンはそれと同じくらい順位の重みを(あらためて)痛いほど味わったんじゃないかな