HMX-12 マルチとは、ゲーム「To Heart」に登場するキャラクターである。
CVは堀江由衣/羊宮妃那(リメイク版)。
概要
To Heartは現在(当時の97~99年あたり)を舞台にした日常的な話ではあるが、登場人物に非現実的な存在である魔術師、超能力者、ロボット(アンドロイド)が居るという特徴がある。その内、ロボットにおいては、既に本作の舞台設定では既に実用化され、一般家庭に使用されて風俗に馴染んで珍しい物では無くなっている点が前二者と異なる。
マルチは家庭用汎用アンドロイドの試作型メイドロボであり、テストとして浩之らが通う高校に1年生として入学してくる。作中では、学校の階段で転びそうになる所を浩之が受け止める形で初登場。
性格はロボットと思えない程極めて無邪気で純真無垢であり、人に喜ばれる事が好きで頑張りやである。
「はわわ~」が口癖。その上、超が付くドジっ娘であり、時々オーバーヒートして倒れてしまう事もある。
そのドジっぷりと一生懸命なその健気さに心奪われた人は数しれず、PC版の時点で行われた公式の人気投票ではなんと得票率4割超という数字を叩きだしぶっちぎりのトップ。PS版では他のキャラの人気が底上げされた関係で全体に占めるファンの割合こそ減ったが、To Heartでは不動の1番人気であるのみならず、当時のエロゲー・ギャルゲー系雑誌等の人気キャラランキングでも上位を独占したため、現在でも萌えの代名詞とされる事は少なくない。また、マルチのシナリオは多くの人が感動し、後の「Kanon」や「AIR」等と言った泣きゲーシナリオの走りとも評されている。
彼女の生み出した「ミートせんべい」は伝説であり、ファンが実際に作って再現までした逸品である。
同時期に開発されたHMシリーズの姉妹機に「HMX-13 セリオ」が居る。(上層部の意向はマルチとセリオの同時トライアウト試験の結果で成績の良い方を製品化(商品化、量産化)するというものであった。)
尚、作中の時点では最新型のメイドロボなだけあり、メイドロボの中でもかなり精密に作られており、頬や唇、更には胸も柔らかい素材でできている。また、(PC版では)Hも可能となっており、アレやソレまでしっかり人間同様に機能する。因みに補助電源に水素発電を行う為、(きれいな)おしっこまで行う。
スペック的にセリオよりもかなり劣っている(人間とあまり変わらない)のだが、これは開発スタッフが敢えてそう設定した為である。
充電やデータ管理には当初PC版では専用の機材が使われていたが、PS版以降はノートPCで行われている。初期は左腕をケーブルでPCに接続し、後頭部を電源に接続していたが、最終的にアニメ版では左腕一本のケーブル(恐らくUSB接続と思われる)に統合されていた。
型番のHMは、「ホームメイド」、もしくは「ヒューマンメイデン」の頭文字であり、試作機にはそれに加え、試作機を意味するXが付加されている。
テーマBGMは「夢見るロボット」であり、曲名の通り、マルチは夢を見る事が出来る。
尚、このテーマBGMはPC版とPS版で若干メロディが異なる。
試作型のセールスポイントとしては、感情があり表情豊かな事である。
しかし、HM-13 セリオと共に量産されたHM-12 マルチは、スペックの底上げがされたが、感情に関する機能が削除された。このHM-12は、感情が無い(希薄な)為、HMX-12とは異なり目にハイライトが無い表現になっている。
PS版のマルチシナリオをクリアすると「肩揉みマルチ」というおまけモードをプレイ出来るようになる。
また、ポケットステーションにTo Heartのセーブデータを保存するとポケステの液晶画面にセーブアイコンの代わりにアニメーションするマルチの顔が現れる。
マルチを主人公にしたスピンオフ作品に「おでかけマルチ」がある。
但し、本作に登場するマルチとは別個体である。
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関連項目
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