オーベルシュタインの犬 単語


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オーベルシュタインノイヌ

2.9千文字の記事

オーベルシュタインの犬とは、「銀河英雄伝説」に登場するオーベルシュタインの犬の飼い主に飼われているである。

概要

オーベルシュタインの犬の飼い主であるパウル・フォン・オーベルシュタイン飼い犬ダルマチアン種の老で、わりと尊大な偏屈者。名がなく、特に作品外では「オーベルシュタインの犬」で通っている。

かつてはもオーベルシュタインの犬ではなかったが、まだオーベルシュタインの犬の飼い主でなかった頃のオーベルシュタインとその職場で偶然出会い、運悪く居合わせた衛兵を立てつつも拾われ、オーベルシュタインの犬、つまりオーベルシュタインの犬の飼い主飼い犬となった。

来歴

オーベルシュタインの犬になるまで

オーベルシュタインの犬の飼い主飼い犬になったときのオーベルシュタインの犬は、やせて薄よごれ、貧相な尻尾を振る流浪の老であった。その前半生はさだかではない。そのオーベルシュタインの犬でなかったがオーベルシュタインの犬となったのは帝国488年の。当時、オーベルシュタインラインハルト・フォン・ローエングラムのもとで元帥事務長を務めていた(宇宙艦隊総参謀長を兼摂)。

ある日、オーベルシュタイン食を終え、元帥ビルに戻ったときのことである。玄関を入ろうとした彼の足元にまとわりついたのが、このであった。「なんだ、このは?」と問うた彼に、衛兵閣下ではございませんので……?」とおそるおそる聞き返す。よもや衛兵も相手を仕事場にを連れてくる男と本気で思ったわけではあるまいし、論そんなことはなかったのだが、当人は「そうか、私のにみえるのか」となにやら感銘を受けた様子で、その日からこのを扶養家族に加えた。

オーベルシュタインの犬の生活

こうしてオーベルシュタインに飼われるところとなり、オーベルシュタイン晴れオーベルシュタインの犬の飼い主となった。しかしこのオーベルシュタインの犬が、拾われた身のくせして生意気なことに、やわらかく煮たしか食べないという偏食(でなければ極端な義者)だったらしい。

そこでオーベルシュタインの犬の飼い主オーベルシュタインは、自身で中に屋までを買いに出かけるようになったのだとか。そこを退勤中のナイトハルト・ミュラーが見かけ、何を考えたか理由まで探り出し、ミッターマイヤーやらロイエンタールやらビッテンフェルトやらていこくももたろうで言うに披露している。話を聞いたうち、帝国軍の双璧はさすがに沈黙を守ってノーコメントを貫いた。反対に案の定づいてみせたのがビッテンフェルトで、どうし気が合うのだろう」というコメントであった。

その後も、飼いが自邸に帰宅した際、っ先に出迎え、「尊大に尻尾をふって、彼の飼が玄関をはいることを許可した」りしている。どこまでも殊勝さとは縁のないであった(まぁ飼いもその点似たようなものではあるが……)。

オーベルシュタインの犬の飼い主の死

時は流れ新帝国3年7月26日がオーベルシュタインの犬になってから4年ちょっと後のことである。

オーベルシュタインの犬の飼い主にして新帝国の軍務尚書・元帥という重任にあったオーベルシュタインは、ヴェルゼーデ仮皇宮の執務室にあって地球教最後の残党のテロ攻撃を受け、致命の重傷を負った。彼は自邸の執事ラーベナルトへ伝えるべき言葉として、遺言状の位置とともににはちゃんとをやってくれ。もう先がながくないから好きなようにさせてやるように」と遺して逝った。

その場の人間には「ラーベナルト」が誰だかわからなかったせいで末期台詞になりそびれたが、事実上、オーベルシュタインの犬の飼い主人生の最期に気にかけたことは、君でも王未来でもなく、自分が飼うオーベルシュタインの犬の行く末であった。

オーベルシュタインの犬と「ハウンド」

舞台外伝オーベルシュタイン篇」では、オーベルシュタインと「オーベルシュタインの犬」をめぐるオリジナルストーリーが展開された。

この作品における「オーベルシュタインの犬」とは、オーベルシュタインが代々受け継ぐ銀河帝国非公式秘密諜報組織「ハウンド」に対する帝国軍内部の蔑称である。作中ではオーベルシュタインと異シュテファン・ノイマンを中心に、この「ハウンド」の物語が繰り広げられる(詳細は別記事「シュテファン・ノイマン」を参照あられたい)。

その幕切れは、劇団かかし座による影絵で表現された「」とオーベルシュタイン(演:貴水博之)が出会い、そして去っていくシーンであった。

オーベルシュタインの犬 Die Neue These

Die Neue These」では、未来オーベルシュタインの犬の飼い主との出会いが帝国490年へと一年遅くされた。そのかわり、ちょうどこの時期にあたるラインハルト統治下での帝国社会の変化を追いかけるナビゲーター的な役割として、第二十八話で印的な初登場を飾ることとなった。

未だオーベルシュタインの犬ならぬ野良としてオーディンの中心を逍しており、ラインハルトの邸宅の前で警備の兵士に構われたり、中で庶民的な食を楽しむビッテンフェルトメックリンガーオイゲントリオのもとに顔を出してビッテンフェルトが差し出した塩対応したり(差し出されたシュバイハクセはローストであるからして、でもなければ煮込まれてもいない次第)、グレゴール・フォン・ミュッケンベルガーオフレッサー墓参りをしているところに居合わせたりしている。

そして最終的に、まだオーベルシュタインの犬を飼っていないオーベルシュタインがちょうど退勤するところに到達。例のやり取りを経て、事オーベルシュタインの犬となったのであった。

オーベルシュタインの犬と田中芳樹

――意外な反応もありましたか。
オーベルシュタインの犬を出したときは、あれほど受けるとは思いませんでしたよ(笑)
――そうですか。
うん。人名辞典に言うと、【オーベルシュタインオーベルシュタインの犬の飼い主】という感じですね。
――まさか、それはないと思いますが(笑)
でも、あのときは本当にこちらが面食らうくらい受けましたね。

――「『銀河英雄伝説』のつくりかた 田中芳樹ロングインタビュー
銀河英雄伝説外伝5 黄金』(東京創元社)所収

この記事は、まぁそういうことである。

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掲示板

  • 13 ななしのよっしん

    2023/07/15(土) 11:54:43 ID: cq6q4cu25C

    川原が後書きで、「(この素晴らしい)作品世界に何かしらのキャラとして参加したいものだ、オーベルシュタインの犬でもいいから」とか書いてたな

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  • 14 ななしのよっしん

    2024/03/19(火) 11:32:17 ID: yyuozL/udC

    説明が回りくどすぎて

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  • 15 ななしのよっしん

    2024/05/21(火) 15:02:52 ID: kUXTus+LUs

    「血ももないような策を然と出すド有能だが味方からすら嫌われまくるド嫌われ者の重臣が、何を思ったかある日偶然出会った野良突然飼い始めた上重臣なのにわざわざ自ら大好物を買いにいったり死期を悟った時にはわざわざ執事に後を託す言葉を遺すくらいには大事にしていた」
    というだけで確かに妙に面い話なのはわかるとして、
    関連項目
    ・作中でを飼っていたことが明言されている方々
    イヌ科の生き物に例えられる方々
    と良い感じにオチとして効いてて面く、一応は原作に存在する人物をきちんと存在しているとはいえある意味存在そのものがネタみたいな記事としては秀逸な構成だと思う……w

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