ダヤン・ビシエド(Dayan Viciedo、1989年3月10日-)とは、キューバ共和国出身(アメリカ合衆国に亡命)のプロ野球選手(一塁手)である。現在は中日ドラゴンズに所属。
中日ドラゴンズ #66 | |
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ダヤン・ビシエド Dayan Viciedo |
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基本情報 | |
国籍 | アメリカ合衆国 (キューバから亡命) |
出身地 | キューバ共和国 ビジャ・クララ州レメディオス |
生年月日 | 1989年3月10日 |
身長 体重 |
185cm 108kg |
選手情報 | |
投球・打撃 | 右投右打 |
守備位置 | 一塁手、左翼手、三塁手 |
プロ入り | 2009年 |
経歴 | |
プロ野球選手テンプレート |
15歳頃からキューバリーグにて活躍。キューバの英雄で日本ではずっこけたオマール・リナレスと比較されるほどの逸材だったという。
19歳の時にキューバから泳いで参った!!いかだでアメリカ合衆国に亡命し、その後シカゴ・ホワイトソックスと4年契約を結ぶ。
2010年にメジャーデビューを果たすと、38試合で打率.308、5本塁打13打点と結果を残す。
2012年には左翼手のスタメンとなり、25本塁打を放つ。2013年は前年と比べてやや成績を落としたが、2014年にも21本塁打を放つ活躍を見せている。
2015年は一度はホワイトソックスと1年契約を結ぶもその後解雇され、その後はトロント・ブルージェイズ、オークランド・アスレチックスといった言った球団とマイナー契約を結んでは解雇されるといった繰り返しの日々を送り、結局この年はマイナー暮らしでメジャーに昇格することが出来なかった。
この時点で26歳と若く、メジャーでの実績もあることから大砲を欲していた中日ドラゴンズが目を付け、12月1日に獲得を発表。背番号はかつて黄金期を創った落合博満が監督時代に着けていた「66」。
2016年、オープン戦では夫人の出産のために一時帰国していたこともあったが、2本塁打を放つ等結果を残し、開幕一軍に合流。
初出場となった開幕戦では「4番・一塁」で先発出場し、開幕戦となった阪神タイガース戦にて6回にランディ・メッセンジャーから初安打となるタイムリー内野安打を放つと、8回には来日初本塁打を記録。ここからさらに2試合続けて本塁打を記録したが、新外国人選手が開幕戦から3試合連続本塁打を記録するのは史上初めてのことである。その後も4月24日の東京ヤクルトスワローズ戦では逆転満塁本塁打を放つなど、チームを幾度となく助ける一打を放ち、打率.347、9本塁打23打点という活躍で3,4月の月間MVPを受賞。5月7日の読売ジャイアンツ戦では2回の先頭で10号となるソロ本塁打を放つと、その後打線がつながり2アウト一、三塁で再び打席が回り、ここで11号となる3ランを放ち、2009年8月26日にクレイグ・ブラゼルが記録して以来となる1イニング2本塁打を達成した。
しかし交流戦で急激に調子を落とすと、8月には負傷で一時離脱するなど尻すぼみに成績が下降。後半戦はわずか3本塁打に終わり、最終的には打率.274、22本塁打、68打点に終わった。
2017年も中日に残留。4月は打率2割前半を彷徨うなど前年の後半戦を思わせる不振っぷりだったが、5月に入ると月間8本塁打を放つなど調子を大幅に上げる。しかし6月に入るとまた打率が急降下してしまい、さらに6月16日には米国の市民権の取得のために一時帰国することになったのだが、想像以上に手続きが複雑化してしたため取得が難航しだいたいトランプが悪い結局再来日は1ヶ月近く経過した7月13日にまで伸びた。さらに8月14日は東京ヤクルトスワローズ戦で右手に死球を受けて骨折。この年は87試合の出場に留まった。
2018年は打撃が好調で安打を量産。8月に月間安打記録を47に更新し、月間MVPを受賞。135試合の出場で打率.348、178安打、26本塁打、99打点を記録し、首位打者と最多安打のタイトルを獲得。オフにベストナイン(一塁手)を受賞した。オフに3年契約を結ぶ。
2019年は打撃不振もあったが徐々に復調。全143試合に出場し、打率.315、18本塁打、93打点を記録。オフに2年連続でベストナインを受賞した。
2020年は開幕当初は好調だったが、7月21日の巨人戦で菅野智之から死球を受けて以降、長い不調に陥る。10月はようやく復調気配だったが、10月28日の阪神戦で守備時に左肩を脱臼、そのままシーズンを終えた。17本塁打、82打点はチームトップだったが、打率は.267に留まった。守備では初めてゴールデングラブ賞を受賞。
2021年はリハビリを済ませ、助っ人では球団新記録となる6年連続開幕4番を務めた。主力野手が軒並み不振に陥ったためマークが集中したが、交流戦で日本生命賞を受賞するなど徐々に調子を上げる。8月27日の読売ジャイアンツ戦でレオ・ゴメスを上回るNPB通算450打点に達し、又も助っ人での球団記録を塗り替えた。しかし9月以降は不振に陥り、9月24日には安打数でもアロンゾ・パウエルを抜き助っ人歴代1位となるものの、終わってみれば130試合で打率.275・17本・70打点と物足りない結果となった。それでも守備面での貢献は大きく、2年連続でゴールデングラブ賞を受賞。オフに新たに3年契約を結んだ。
2022年は開幕から深刻な不振に陥り、脱臼の後遺症にも苦しんだ。選球眼も悪化しチームの低迷を招くが、代わりとなる選手がいないので止むなく起用され続ける。この年は終盤に巻き返しを見せ、9月には4割に迫る打率を残すものの、長打力は鳴りを潜めた。シーズン全体でも打率.294・14本・63打点とチームトップの数字を残したが、推定4億以上の年俸に見合うものではない。併殺打もリーグ最多の20を数えた。
ホワイトソックス時代に25本塁打を放ちながら打率.255、四球28、三振120という数字があらわすように典型的なフリースインガーである。
助っ人にしては弾道が低く、弾丸ライナーが多い。広角に打ち分けることを得意とする。当然だが本拠地・ナゴヤドームとの相性は悪く、ホームラン性の打球を巨大フェンスに阻まれるケースが目立っている。
左手一本で弧を描くようなフォロースルーが特徴的だったが、2020年の故障以降は負荷を減らすため、両手でスイングするようになった。しかし翌年の開幕直後にこれが原因で故障したため、元に戻した。
左翼手ではミスも多かったため、日本では外野手として登録されてはいるが試合では一塁手を守っている。しかし一塁守備は決して悪くはなく、肩も強いためオープン戦ではバント処理の際に投手が一塁送球を指示したにも関わらず、二塁に送球してアウトにした場面もある。
選球眼も日本では比較的改善されており、2016年のBB/K(四球と三振の割合)はセ・リーグの外国人選手の中ではトップの数値を記録した(敬遠はゼロ)。また2016年は阪神戦で異常に強く、.377、7本塁打、20打点とメッタ打ちにした。その中でも能見篤史は8打数5安打2本塁打と大得意にした。アイライクノウミサン
コーチや通訳によれば練習熱心で、日本の野球に適応しようと努力する真面目な男と高く評価されている。夫人の出産で一時帰国した後に再来日した際、時差ボケがあるにも関わらずその日のうちに試合出場を直訴したほど。ホワイトソックス(後に中日でも)でチームメイトだった福留孝介いわく「優しくていい男」とのことである。
大リーグ時代の素行不良が伝えられた時期もあったが、どうもスペイン語圏のキューバ出身で亡命選手なので英語が上手くなく、本人もシャイで周囲と馴染めなかったので性格が悪いヤツだと思われていたらしい。その点中日はドミニカなど同じスペイン語圏の選手(とスペイン語を話せる高橋周平などの日本人選手)が多いのですんなり輪に加われたようだ。現在はスペイン語圏国出身の外国人選手の親分的存在となっている。
2018年からは家族を日本に呼び寄せて名古屋で一緒に暮らしている。外国人選手はシーズンが終わるとすぐ母国に帰国する場合が多いため、オフの表彰イベントなどは欠席するのが基本なのだが、ビシエドは2019年から、MVPやベストナインの表彰が行われるNPBアワーズに普通に出席している。2020年に至っては新型コロナウイルス感染症に伴う入国制限を警戒してか(本人がリハビリ中ということもあるが)帰国すらせず、年末年始を名古屋で過ごした。
通算:12年 | 試合 | 打席 | 打数 | 得点 | 安打 | 二塁打 | 三塁打 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 | 犠打 | 犠飛 | 四球 | 死球 | 三振 | 併殺打 | 打率 | 出塁率 |
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CNS:4年 | 305 | 1143 | 987 | 148 | 281 | 40 | 12 | 33 | 147 | 7 | 11 | 7 | 107 | 31 | 167 | 38 | .285 | .370 |
MLB:5年 | 483 | 1798 | 1675 | 200 | 425 | 73 | 7 | 66 | 211 | 2 | 0 | 14 | 95 | 16 | 388 | 57 | .254 | .298 |
NPB:7年 | 852 | 3534 | 3166 | 397 | 926 | 175 | 3 | 132 | 524 | 15 | 0 | 27 | 274 | 65 | 432 | 121 | .292 | .358 |
タイトル | |||
---|---|---|---|
NPB | 首位打者 | 1回 | 2018年 |
最多安打 | 1回 | 2018年 | |
表彰 | |||
NPB | 月間NVP | 4回 | 2016年4月、2017年5月、2018年8月、2022年9月/10月 |
ベストナイン | 2回 | 2018年、2019年 | |
交流戦日本生命賞 | 1回 | 2021年 | |
ゴールデングラブ賞 | 1回 | 2020年、2021年 | |
その他 | |||
NPB | オールスターゲーム出場 | 1回 | 2016年 |
月間安打記録 | 47 | 2018年8月 |
掲示板
43 ななしのよっしん
2019/09/01(日) 01:47:29 ID: tFm2rOh+do
攻守の要かつ助っ人陣の兄貴的存在なんて、相当貴重だぞ
ドラゴンズは色々あるけど少しずつ前に進んでるから、絶対にいてもらうべき
今は苦しい竜の大黒柱として奮闘してくれているタンケに、相応の結果(優勝)をプレゼントしてやりたいよ
44 ななしのよっしん
2020/07/11(土) 00:37:39 ID: nijNGyVfZ2
お子さんも日本の少年野球チームでショートとキャッチャーやってて将来日本のプロ野球選手なりたい!と言ってるみたいで。
球団の総会に出席したりファン感謝祭に積極に出たりアメリカにいる時期より日本にいる時期の方が長く日本語も少しずつ覚えてきてる。そら愛されるわ。(中日の選手内スペイン語教育もしっかりしてるからってのもあるだろうけど)
ここ数年のサヨナラホームラン5本?のうち3発がビシエドみたいな状態だからマジでビシエド抜きのチームが考えられん。観客が入った試合でサヨナラホームランとかかっこよすぎるし、まだ1か月で7発と凄いペースで量産してる
45 ななしのよっしん
2020/11/10(火) 17:27:11 ID: IgNcjN3l1n
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最終更新:2024/03/29(金) 14:00
最終更新:2024/03/29(金) 14:00
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