ルナイトとは、漫画『キン肉マン』に登場するキャラクターである。
オメガ・ケンタウリの六鎗客の一人で、鉄鋼の鎧をまとった狼をモチーフとした超人。この作品にありがちな初登場時とその後でデザインが異なっている超人であり、初期の頃は獣っぽさよりも騎士っぽさが強調された顔立ちとなっており、口元が隠れていた。単行本では現行のデザインで統一されている。
口癖は「ガウガウ」。
強靭な顎と鋼鉄製である鋭く尖った手足の爪、敵を締めあげる尾を持っており、見た目通りの獣性を前面に出した荒々しいファイトスタイルの持ち主。最大の特徴は、「ベルクマンの法則[1]」によって試合中に巨大化することであり、環境の厳しい場所ほど素早く巨大化できる。ルナイトの祖先は地球の北極近くに住む大柄な種族であり、巨大化することは先祖返りを意味している。巨大化後のパワーは超人横綱であるウルフマンを圧倒するほど強力なものである。
ちなみに、ウルフマン戦で巨大化したときにヘイルマンは「最速記録を更新したんじゃねえか?」と発言し、アリステラも「地球はもはや我々にとって住みよい星でなくなってるのかもしれんな」と発言しており、地球に住む我々にとってはたいへん耳が痛くなる事実をオメガの民の皆様から指摘されている。数億年前の地球環境とは人間の文明がどうこう以前に激変していて当たり前であるが、完璧超人始祖たちは当時から普通に暮らしていたので肉世界では異なる可能性が高い
作中、唯一正義の五本槍との対抗戦で負け、一番最初に脱落した六鎗客であるが、一番最初にオメガの星を救うために必要な正義超人が有しているパワーを手にしており、オメガの民でも火事場のクソ力を使えることを証明したという点でその功績は大きい。もっとも、その直後に自ら死を選んでしまったため肝心のパワー発生の方法を仲間に伝えることができず、アリステラの怒りを買うこととなった。
滅亡の危機に瀕したオメガの星を救うという使命を果たすため、オメガマン・アリステラたちと共に地球へ襲来。スペインのサグラダ・ファミリアに眠るサイコマンが遺した「お宝」を手に入れようとする。
それを阻止しようとした正義の五本槍と交戦となり、特設Bリングでウルフマンと対戦。序盤はウルフマンの張り手を受けていたが、アリステラの追加命令をきっかけに反撃に出て、ウルフマンの肩口に噛みつく。
オメガ側が4連勝という結果となり、ウルフマン戦が最後に残った一戦となる。ウルフマンの相撲技によって何度も投げられるが、地球の空気を吸うことによって体が巨大化し、パワー自慢のウルフマンを相手にパワーで圧倒するようになる。ダウンしたウルフマンの顔面を四股を踏んで踏みつける屈辱を与え、ウルフマンの過去のトラウマを刺激するウォルフガングスパイラルで体を締めあげていく。さらに、手負いのロートルと罵ったうえにキン肉マンと選手交代を提案するなど、プライドの高いウルフマンをこれでもかと侮辱する。その後も、古傷である左足アキレス腱に噛みつき、反撃のルービックキューブ張り手もメタルバイトで跳ね除けてしまい、優位に試合を進める。
勝負あったかと思われたが、キン肉マンからの叱咤激励をきっかけにウルフマンの体が発光し火事場のクソ力を発動させると、パワーアップしたルービックキューブ張り手によって顔面が変形させられるほどのダメージを受ける。しかし、こちらもアリステラからの叱咤激励を受けたことによって奮起すると、ウルフマンの体の発光がルナイトへと移っていく。パワーアップしたルナイトはウルフマン得意の合掌捻りを逆に繰り出し、KO寸前にまで追い詰める。しかし、死んでいった仲間たちの声を聞いたことで立ち上がったウルフマンは再び火事場のクソ力を発動させると、最後は死んだはずの五本槍たちから支えられ驚異的な土俵際の粘りを見せたウルフマンの新技「不知火・雲竜投げ」を決められて敗北する。
試合後、立ち上がったものの足元がふらつき、リングから落下しそうになる。そこへウルフマンが腕を掴み助けようとする。しかし、オメガの誇りと、「地球の超人たちはオメガの民を苦難に追い込んだ元凶」との思いが強かったためにウルフマンの善意を「偽善者」と反発し、これを拒否したルナイトは強引に振りほどいて自ら死を選ぶ。しかし、死に際に「だが、不思議とお前との勝負は楽しかった。さらばだ横綱さんよ」とウルフマンに声をかけていた。力の秘密を手に入れながら持ち帰ることなく死を選んだルナイトに対し、アリステラは「恥の上塗りだ」と激昂するが、同時に労いと弔いの言葉も送っていた。
アリステラがキン肉マンスーパー・フェニックスと戦っている最中にヘイルマン、ギヤマスターと共にオメガハンドに宿り、アリステラの体が発光するきっかけを作っている。マッスル・リベンジャーの決め手となる鉄柱への頭部落下をメタルバイトで防いでおり、アリステラを救った殊勲者と言えるだろう。
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