宮津線とは、WILLER TRAINS(京都丹後鉄道)の路線である。
西舞鶴駅~豊岡駅間(83.6km)を結ぶ路線。愛称として、西舞鶴駅~宮津駅間は宮舞線、宮津駅~豊岡駅間は宮豊線の名称がつけられており、どこを通る路線かわかりやすくなっている。
宮豊線の宮津駅~天橋立駅間のみ、宮福線の延長扱いで電化されている。
1924年(大正13年)4月12日に峰山線として、舞鶴(現在の西舞鶴)~宮津間が開業したのを皮切りに、1932年(昭和7年)8月10日に全線開通し、舞鶴~峰山の峰山線と峰山~豊岡の峰豊線を統合し宮津線に改称する。
全通後は鉄道省→国鉄を経て運営されてきたが、乗客数の減少に伴い、1987(昭和62年)2月に特定地方交通線第3次最終指定廃止対象路線として国鉄宮津線廃止承認される事になる。
1987年(昭和62年)4月1日に分割民営化により、JR西日本の路線となるが、1990年4月1日に北近畿タンゴ鉄道の路線として転換開業した。
その後、2015年4月1日にWILLER TRAINS(京都丹後鉄道)の運営となり、現在に至る。
では、西舞鶴から豊岡行の普通列車に乗ってみた感じで解説させていただきます。
JR線から乗り換え口を出ると、まずは西舞鶴駅で切符を買うことにしよう。
列車の車窓は海側を座るといいだろう。(いずれも進行方向から、下り列車なら右側の座席、上り列車なら左側の座席である。)
出発して右側に宮津線の車両基地である「西舞鶴運転区」が見え、待機中のKTR車両を見ることができるだろう。
車窓左側に並走したJR舞鶴線は左にKTR宮津線は右に曲がるといよいよ、田園風景をしばらく走りトンネルを過ぎると、関所をモチーフにした駅舎のある四所駅に到着する。
発車してすぐに国道178号線をアンダーパスしトンネルをくぐると、車窓左側に由良川が見えてくるはずだ、そして「安寿と厨子王」ゆかりの地に近い東雲駅に到着する。発車すると由良川が近づいていきしばらく並走すると教会かペンションをモチーフにした丹後神崎駅に着くはずだ。夏は海水浴で賑わう、「神崎海岸」の最寄駅である。
同駅を出発すると宮津線最大のハイライトであり「けいおん!」&「AIR(アニメ版)」の舞台になった「由良川橋梁」を渡ることになる。
その橋梁を渡ると、舞鶴市に別れを告げ、宮津市に入ったことになり、丹後由良駅に到着。夏は海水浴に秋にはミカン狩りでにぎわう。
出発し由良海岸を車窓の右側に見据えると、トンネルを出たその先に奈具海岸が見える。また晴れたいい日には、天然記念物であるオオミズナギドリが生息する冠島が見えるハズである。
再びトンネルをくぐり、奈具海岸の対岸には栗田半島が見え、さらに関西電力「宮津エネルギー研究所・丹後魚っち館」が見えてくると。栗田駅に到着する。
栗田を出ると車窓左手に宮津市民球場が見えるとほどなくトンネルに入るそして、出て右手に一文字に天橋立が観え宮津の市街地に入ると宮津駅に到着。宮福線はここで乗り換えとなる。
宮津を発車後、宮福線と並走の後、宮津線は右にカーブする。大手川の橋梁を渡りトンネルを入ると、車窓右側に宮津の市街地に宮津湾と対岸に栗田半島の西側が見えてくる。
トンネルを出ると、またも宮津湾がしっかりと見えるだろう。ゆっくり速度落とすと日本三景の一つ沿線随一の観光地「天橋立」が在る、天橋立駅に到着する。
天橋立を出発すると、車窓右側に、内海である、阿蘇海が広がる。天橋立の一文字に対岸側には、傘松公園に成相山が見えてくる。トンネルをくぐると今度は、対岸に与謝野町(旧:岩滝町)の町並みが見えてくる。国道176号線をアンダーパスし列車の速度が落ちて着いた駅が岩滝口駅である。
発車しトンネルをくぐり、野田川橋梁を渡ると与謝野町に入る。車窓左側に寄り添ってくるサイクリングロードは「京都府道803号加悦岩滝自転車道」かつての「加悦鉄道」廃線跡で、しばしの併走のちかつては丹後山田と言われた与謝野駅に到着する。
出発すると、件の自転車道路と別れ、車窓左側に与謝野町の町並みと加悦谷平野が見えてくる。列車はゆっくりと登ってトンネルを出ると水戸谷渓谷ある鉄橋と国道312号線が並走する。ゆっくりと駆け上がる時に列車は京丹後市に入る。
列車はしばらくすると下り坂に入り今までのゆっくり振りが嘘の様にスピーディー下っていく、ちょうどそうなると竹野川も寄り添うように走り、やがて列車は京丹後大宮駅に到着する。
出発すると、両車窓に田園風景と京丹後市内をトップスピード85km/hで突っ走っていく、車窓右側にショッピングセンターマインが見えてくると右にゆるくカーブし国道312号線をアンダーパスし減速すると、京丹後市の中心で「丹後ちりめん」発祥の地で、機織機をモチーフにした駅舎の峰山駅に着く、出発すると、田園地帯とちょっとごみっとした山間を左に右にと抜けると、景色にも開けてくる。大きく左にカーブすると、駅のホームもカーブにかかっていて潜水艦をモチーフした駅舎の網野駅に到着する。
同駅がある京丹後市網野町は東北楽天ゴールデンイーグルスの元監督であり、京丹後名誉市民でもある、野村克也氏の出身地でもある。
出発して程なく、登り勾配ゆっくりと走っていき国道178号線をオーバークロスしトンネルに入ると日本標準時子午線を超え雪崩覆いのあるトンネルをくぐり勾配を下ると、夕日ヶ浦木津温泉駅に到着する。
発車すると、またも登り勾配を上がる。春になれば、チューリップに桜と美しい風景が見れるだろう。
のどかな風景を下りながら進むと少し久美浜湾が見えた辺りで小天橋駅に着く。
出発すると左にカーブすると丹後の農村風景を見ることになる。次に右にカーブし、鉄橋を渡ったのち、ホームと待合室のみの甲山駅に到着する。付近に久美浜高校があり、通学時間帯にもなるとそれなりに賑わう。
甲山を出ると、久美浜湾にもっとも近い場所を走りトンネルをくぐると車窓右側に久美浜湾とそして、主要駅の一つ久美浜駅に到着する。
発車すると、豊岡駅からJR線の接続列車の案内放送とともに、左にカーブする。
やがて馬路(ばじ)峠の山の中を進んでいくと、国境越えのトンネル「馬路トンネル」に入る。
長いトンネルを出ると、兵庫県、そして豊岡市にやってきた。
長い山下りの後着いた駅がコウノトリの郷駅に到着する。なおこの駅の旧駅名である「但馬三江駅」は鉄道むすめに出てくる「但馬みえ」の名の由来でもある。また同駅舎内の駅事務室を改造した素人料理の店「ぽっぽや」が基本的には毎月第二,四の土曜日日曜日に営業しているので、ぜひここに来たなら、お立ち寄り願いたい。
出発し右に大きくカーブしトンネルを出ると、2010年4月8日に架け替えられた「円山川橋梁」を渡り、豊岡の市街地が見えてくる頃JR山陰本線が車窓右側に合流、そして終点、豊岡駅に到着する。
宮福線からの直通の特急「はしだて」については、電車特急「はしだて」が宮豊線の天橋立まで、気動車特急「はしだて」は、宮豊線の豊岡(但し特急列車としての運転は久美浜まで)乗り入れてくる。
臨時特急「こうのとり」は普段は福知山発着となる7号・22号を延長する形で多客期に運行されているので、運転日に注意してほしい。
かつては宮津線全線を闊歩する優等列車、特急「あさしお」急行「丹後」などがあったが、2008年3月のダイヤ改正で「タンゴディスカバリー」が宮福線経由となってしまったので、現在は全線を走る優等列車はない。
基本は宮福線に乗入れ福知山駅でJR線の特急「きのさき」「こうのとり」に接続している。
また「こうのとり」運転日には福知山駅接続から天橋立駅接続に変更される。
なお、下り1号と上り4号は網野駅から豊岡駅まで、快速「丹波路」として運行される。
普通列車は基本は西舞鶴~豊岡のワンマン運行が基本だが、一部の普通列車は、宮津・天橋立・与謝野・網野などで完結する。また、快速「丹後あおまつ1・2号(宮津線内各駅停車)」と普通「丹後あおまつ3・4号」、「丹後くろまつ号」は宮福線に直通する。
一部時間帯には、車掌乗務もしくはアテンダント乗務の列車もある。
編成は1両編成の列車だが、時間帯によっては2両ワンマン(主に通勤通学の時間帯)または、KTR001系 KTR8000形による普通列車もある。
特急:「はしだて」・「たんごリレー」、快速:「丹後路」
●:全列車停車、▲:一部列車停車、|:通過
愛称 | 駅番号 | 駅名 | 特急 | 快速 | ■乗り換え路線 | 所在地 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
宮舞線 | M8 | 西舞鶴駅 | ■西日本旅客鉄道(JR西日本):舞鶴線 | 京都府 | 舞鶴市 | ||
M9 | 四所駅 | ||||||
M10 | 東雲駅 | ||||||
M11 | 丹後神崎駅 | ||||||
M12 | 丹後由良駅 | 宮津市 | |||||
M13 | 栗田駅 | ||||||
14 | 宮津駅 | ● | ● | ■WILLER TRAINS(京都丹後鉄道):宮福線 | |||
宮豊線 | |||||||
T15 | 天橋立駅 | ● | ● | ||||
T16 | 岩滝口駅 | | | ↓ | ||||
T17 | 与謝野駅 | ● | ● | 与謝郡 与謝野町 |
|||
T18 | 京丹後大宮駅 | ● | ● | 京丹後市 | |||
T19 | 峰山駅 | ● | ● | ||||
T20 | 網野駅 | ● | ● | ||||
T21 | 夕日ヶ浦木津温泉駅 | ● | ● | ||||
T22 | 小天橋駅 | | | ● | ||||
T23 | かぶと山駅 | | | ↓ | ||||
T24 | 久美浜駅 | ● | ● | ||||
T25 | コウノトリの郷駅 | | | ↓ | 兵庫県 豊岡市 |
|||
T26 | 豊岡駅 | ● | ● | ■西日本旅客鉄道(JR西日本):山陰本線 |
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最終更新:2024/12/11(水) 09:00
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