東海ステークスとは (トウカイステークスとは) [単語記事]

東海ステークスとは、JRA(日本中央競馬会)が開催する競馬の重賞競走である。格付けはGⅢ。

2025年からは東海ステークスとプロキオンステークスの開催日時の入れ替えが行われ、それと共に格付けも同じく変更となった。

概要

中央競馬でグレード制が導入された1984年に、中央競馬における冬のダート王決定戦としてGⅢ「ウインターステークス」の名前で中京競馬場に創設された。当初はダート 2200mの設定であったが1990年に2300mに延長された。1997年にはJRAのダート競走番組改革によりフェブラリーステークスがGIに昇格、ウインターステークスはこれに次ぐGⅡに位置づけられ、東海テレビの寄贈賞が掛けられたことにより「東海ウインターステークス」と改称した。しかし2000年に冬のダートGIとしてジャパンカップダートが新設されることになったため「冬のダート王決定戦ウインターステークス」の役割をジャパンカップダートへ引き継ぎ、開催時期を5月に変更してウインターの名前も外し現在の「東海ステークス」となった。ちなみに中京競馬場には1999年まで「東海ステークス」という同名のOP特別が存在したが、このレースとの関連はない。
中京競馬場の改修で京都ダート1900mに移っていた2012年までは5月開催が続き、帝王賞のステップレース的な性格を持っていたが、2013年の番組刷新に伴い、京都競馬場のダートGⅢである平安ステークスと開催時期を入れ替える形で1月に移動。フェブラリーステークスのステップレースとなり、2014年からは1着馬にフェブラリーSの優先出走権が与えられるようになった。

先述の通り元は2300mと長距離のレースだったが、2010年から京都で代替開催になった際に1900mに短縮された。2013年からは更に短縮され中京競馬場のダート 1800mでの開催が続いていたが、2020年と2024年には京都開催となった。2024年までは現在 JRAが開催する唯一のダートGⅡでった。

2025年からはJRAの開催スケジュールの大幅な変更にともない、先述の通り東海SとプロキオンSの開催条件の入れ替えにより格付けも変更されダート 1400mのGⅢに、2025時点での唯一のJRA ダートGⅡ格付はプロキオンSに移行した。

2200～2300mで開催されていた時代の勝ち馬にはアンドレアモン、ライフタテヤマ、ナリタハヤブサ、ライブリマウント、アブクマポーロ、ファストフレンドらダートの名馬が名を連ね、2着にはフェートノーザン、ウイングアロー、タイムパラドックス、スターキングマン、アロンダイトらが入線している。連覇はナリタハヤブサとハギノハイグレイドの2頭が達成しているが、どちらも2勝ともJRA レコードで勝利しているという共通点がある。
1800mになってからはフェブラリーSを見据えた馬が多く出走するようになり、グレープブランデーとコパノリッキー、インティがこのレースとフェブラリーSを連勝している。

レース結果

年齢表記は2000年まで旧表記。

GⅢウインターステークス　※97年から東海ウインターステークス
89年まで中京ダート 2200m、1990年から中京ダート 2300m(99年のみ小倉ダート2400mで開催)

回数	開催日	勝利馬	性齢	騎手	調教師	タイム	動画
第1回	1984年 12月9日	アンドレアモン	牡6	吉永正人	松山康久	2:18.1
第2回	1985年 12月8日	チェリーフット	牡4	中島敏文	藤本晋	2:19.1
第3回	1986年 12月7日	ライフタテヤマ	牡5	猿橋重利	安田伊佐夫	2:19.7
第4回	1987年 12月6日	クラウンエクシード	騸7	秋山忠一	小林稔	2:19.9
第5回	1988年 12月4日	ソダカザン	牡5	横山典弘	石栗龍雄	2:19.6
第6回	1989年 12月3日	マルブツスピーリア	牡4	加用正	瀬戸口勉	2:21.2
第7回	1990年 12月16日	ナリタハヤブサ	牡4	横山典弘	中尾謙太郎	2:25.3
第8回	1991年 12月15日	ナリタハヤブサ	牡5	熊沢重文	中尾謙太郎	2:24.5
第9回	1992年 12月20日	チェリーコウマン	牝4	菊沢隆仁	工藤嘉見	2:25.9	sm6285546
第10回	1993年 12月18日	ローリエアンドレ	牡5	藤田伸二	境直行	2:27.5
第11回	1994年 12月17日	ライブリマウント	牡4	石橋守	柴田不二男	2:27.1
第12回	1995年 12月16日	キョウトシチー	牡5	松永幹夫	中尾謙太郎	2:31.8
第13回	1996年 12月14日	トーヨーシアトル	牡4	松永昌博	松永善晴	2:24.9
第14回	1997年 11月30日	アブクマポーロ	牡6	石崎隆之	出川克己	2:24.8
第15回	1998年 12月6日	マチカネワラウカド	牡5	石橋守	高橋隆	2:25.6
第16回	1999年 12月5日	マイターン	牡5	橋本美純	宮徹	2:33.6	sm9670566

GⅡ東海ステークス
2009年まで中京ダート2300m、10年から12年まで京都ダート1900m、13年から19年まで中京ダート 1800m、2020年と2024年は京都ダート 1800m

回数	開催日	勝利馬	性齢	騎手	調教師	タイム	動画
第17回	2000年 5月21日	ファストフレンド	牝7	蛯名正義	高市圭二	2:24.2
第18回	2001年 5月20日	ハギノハイグレイド	牡5	池添謙一	松田国英	2:23.4
第19回	2002年 5月19日	ハギノハイグレイド	牡6	福永祐一	松田国英	2:22.3
第20回	2003年 5月25日	ゴールドプルーフ	牡8	丸野勝虎	今津勝之	2:26.5
第21回	2004年 5月23日	アンドゥオール	牡5	松永幹夫	長浜博之	2:23.7
第22回	2005年 5月22日	サカラート	牡5	秋山真一郎	石坂正	2:22.6	sm8941141
第23回	2006年 5月21日	ハードクリスタル	牡6	藤岡佑介	作田誠二	2:23.6
第24回	2007年 5月20日	メイショウトウコン	牡5	武幸四郎	安田伊佐夫	2:26.8
第25回	2008年 5月25日	ヤマトマリオン	牝5	小林徹弥	安達昭夫	2:24.0	sm3458171
第26回	2009年 5月24日	ワンダースピード	牡7	小牧太	羽月友彦	2:23.7	sm10755364
第27回	2010年 5月23日	シルクメビウス	牡4	田中博康	領家政蔵	1:55.4	sm10854224
第28回	2011年 5月22日	ワンダーアキュート	牡5	和田竜二	佐藤正雄	1:53.7	sm14534899
第29回	2012年 5月19日	ソリタリーキング	牡5	浜中俊	石坂正	1:56.4	sm17871330
第30回	2013年 1月20日	グレープブランデー	牡5	C.ルメール	安田隆行	1:51.0
第31回	2014年 1月26日	ニホンピロアワーズ	牡7	酒井学	大橋勇樹	1:50.4	sm22771399
第32回	2015年 1月25日	コパノリッキー	牡5	武豊	村山明	1:50.9
第33回	2016年 1月24日	アスカノロマン	牡5	太宰啓介	川村禎彦	1:51.9
第34回	2017年 1月22日	グレンツェント	牡4	横山典弘	加藤征弘	1:53.2
第35回	2018年 1月21日	テイエムジンソク	牡6	古川吉洋	木原一良	1:51.8	sm32618320
第36回	2019年 1月20日	インティ	牡5	武豊	野中賢二	1:49.8	sm34502037
第37回	2020年 1月26日	エアアルマス	牡5	松山弘平	池添学	1:50.2
第38回	2021年 1月24日	オーヴェルニュ	牡5	川田将雅	西村真幸	1:49.2
第39回	2022年 1月23日	スワーヴアラミス	牡7	松田大作	須貝尚介	1:51.7
第40回	2023年 1月22日	プロミストウォリア	牡6	B.ムルザバエフ	野中賢二	1:51.2
第41回	2024年 1月21日	ウィリアムバローズ	牡6	坂井瑠星	上村洋行	1:49.2	sm43298616
2025年(第42回)からプロキオンSとの開催日時の入れ替えでGⅢに変更
第42回	2025年 7月27日	ヤマニンウルス	牡5	武豊	斉藤崇史	1:22.2