犬房由乃

犬房由乃（いぬふさ ゆの）とは、「ワールドウィッチーズ」シリーズの登場人物である。

アニメ・ゲーム等未登場。

プロフィール

• 姓名：犬房由乃
  • 身長：158cm
  • 年齢：16歳（『魔女たちの航跡雲』EPISODE.05） / 19歳（1944年）
  • 生年月日：1924年3月31日
• 出身： 扶桑皇国
  • 階級：曹長 → 准尉
  • 原隊：扶桑皇国陸軍飛行第50戦隊
  • 所属：連合軍第505統合戦闘航空団＜ミラージュウィッチーズ＞
• 使い魔：秋田犬
  • 搭乗機：長島飛行脚 キ43-I「隼」1型（「陸奥」号）
  • 使用武器：MG34 ほか
  • 固有魔法：不明

モデル

日本陸軍のエース・パイロット、大房養次郎。乗機に「陸奥」の二文字を描いていた。

砲兵下士官から航空科に転じ、熊谷陸軍飛行学校を首席卒。第一野戦補充飛行隊での錬成を経て飛行第50戦隊に配属されビルマ戦線へ出征する。同地でB-24を撃墜するが被弾により41日間におよぶ入院を余儀なくされる。復帰後にも同方面で活躍を重ね、B-29を撃墜する大功も挙げた。陸軍武功徽章（乙）受章、最終階級准尉、撃墜数19。戦後は防衛庁にも勤務した。

容姿・人物

童顔に大きな茶色の瞳を浮かべ、頭頂にアホ毛を立てた肩にかかる明るい茶髪を持つ少女。制服はカーキ色の軍服で、腿までのスパッツ（レギンス）を着用し、大きな背嚢、前面左右に付けたベルトポーチに加え肩掛け鞄までの重装備を肌身放さず持ち運んでいる。

性格は明るく前向き、いかなる困難を前にしても微笑みを絶やさない不屈さ、「一宿一飯の恩義は必ず返す」を信条とする義理堅さを持つ。異なる国、異なる言語、異なる身分といった相違を気にせず打ち解けられる高い社交性の持ち主でもあり、小さな子供の面倒を良く見ながら老人にも可愛がられるおばあちゃんっ子である。貧乏性の一面もあり、それゆえに物資収集には妙な才覚がある様子。

能力

幼少期には山野を駆けて育ち、地上で砲兵ウィッチとして実戦参加したという経歴があり、航空ウィッチとしての戦いにも大いに活かしている。幼少期の経験と砲兵で学んだ地図読解力はすぐれた地形記憶能力として顕れ、勘の良さもあって航法が得意。食料や水、物資の調達能力に長け、道なき道の徒歩移動も平気でこなすなど、航空ウィッチとしては異色のサバイバル能力も持っている。こうした彼女の能力は、満足な補給もないまま敵地を横断した“最も長い撤退戦”での部隊の戦力維持に大いに貢献した。

航空ウィッチとしての愛機はキ43-I「隼」で、脚尾に「陸奥」の固有名を書き込んでいる。この機体はダキアで墜落損壊したが、IAD（インダストリア・アエロナウティカ・ダキア）社での全面修理を受けるとともに、構造を同社製IAD-80Cの参考とされている。また航空ウィッチ転向後にも、ダキアでの戦いでは現地調達したII号陸戦ストライカーユニットを使用した事例がある。

経歴

扶桑東北の田舎出身で、山野を駆け回って育った。扶桑陸軍の陸上砲兵ウィッチ（後の陸上装甲歩兵）として新型自走陸上砲撃ユニット（後の陸上装甲ユニット）で扶桑海事変に出征するが、上空支援に飛ぶ航空ウィッチに憧れて航空ウィッチを志す。飛行適性と航空ウィッチ不足の時節から転属を認められ、熊谷飛行学校での速成教育では特に航法が評価されて同期中トップクラスの好成績を収めた。

その後、野戦補充飛行隊を経て成績優秀により欧州カルパティア山脈における怪異監視任務に派遣され、義勇飛行兵団の一員として活動する。しかし1940年、単独での空中警戒任務中にダキアの首都ブカレスト方面に向かう中型ネウロイと遭遇、反復攻撃により初撃墜を飾るが、自身も左ユニットを失って不時着の途中に立ち木に衝突して墜落し、肋骨のひび、火傷など入院41日間におよぶ重傷を負う。

意識不明のまま偶然墜落先となったカンタクジノ公爵家に保護され、同家のコンスタンティア・カンタクジノ予備大尉の知遇を得る。陸軍は由乃を未帰還のまま戦死扱いとしており、意識回復後に連絡を取ってはじめて生存が判明、あわせて准尉昇進が伝えられた。当時ダキアはすでにネウロイの攻勢下にあり、陸軍は快癒した由乃にそのままダキア防衛に協力するよう下令した。

撤退先のオストマルク領アルトラントでは、カンタクジノともども現地指揮官グレーテ・M・ゴロプ少佐の指揮下に入り、以後ネウロイの侵攻で孤立するなか黒海方面へ脱出し遠くカスピ海沿岸バクーまで至った“最も長い撤退戦”を戦い抜いた。同地で由乃はペルシア湾方面に展開する扶桑陸軍と連絡をとることに成功。補給を受けた部隊はバクーを根拠地とする第505統合戦闘航空団＜ミラージュウィッチーズ＞に昇格し、由乃もそれまでの戦果により陸軍より武功章を受けている。

交友関係

ダキア空軍のコンスタンティア・カンタクジノ予備大尉とは、被弾墜落した先がカンタクジノ家の庭園という奇縁によって保護されてからの間柄。祖国へのネウロイ侵攻という事態を前に意気阻喪していたカンタクジノを持ち前の明るさで我知らず元気づけ、背中を預けるべき戦友として認められている。

登場

初出は『ストライクウィッチーズ2』BD/DVD付録「全記録弐」第四巻で、第505統合戦闘航空団＜ミラージュウィッチーズ＞の一員として紹介された。その後2013年にイラストコラム連載「ワールドウィッチーズ」で取り上げられている。

コミック『ワールドウィッチーズ 魔女たちの航跡雲』ではEPISODE.05の主役となり、同じ505JFW所属ウィッチを扱ったEPISODE.06、07でも主要な役割を果たした。同話が収録された『魔女たちの航跡雲』第2巻作品ロゴのウィッチシルエットも由乃が担当している。

関連動画

関連項目

• ストライクウィッチーズ
• ワールドウィッチーズ
• ワールドウィッチーズ 魔女たちの航跡雲
• ストライクウィッチーズの関連項目一覧
• 扶桑皇国
• 第505統合戦闘航空団＜ミラージュウィッチーズ＞
  • グレーテ・M・ゴロプ - 司令
  • アーリャ・V・アレリューヒン - 戦闘隊長
  • コンスタンティア・カンタクジノ
  • ストヤナ・ストヤノワ
  • ヴァシリーサ・M・ヴァシリアデス