2018年クラシック世代 とは、競馬において2015年に生まれ2018年にクラシック競走を走った競走馬の世代である。
日本史上5頭目の三冠牝馬にして、シンボリルドルフの芝GI7勝の記録を34年の時を経て遂に更新した、「九冠牝馬」アーモンドアイを代表とする世代。
三冠馬オルフェーヴルの初年度産駒にして2歳女王に輝き、その後4歳からエリザベス女王杯を連覇したGI4勝馬ラッキーライラック、ロードカナロア以来の香港スプリント制覇を果たしたダノンスマッシュ、天皇賞(春)を連覇した菊花賞馬フィエールマン、春秋マイルGI制覇を果たした「令和のマイル王」インディチャンプ、国内外のマイル・中距離で活躍したクロノジェネシスの姉ノームコア、香港ヴァーズを2勝したメジロラモーヌの末裔グローリーヴェイズといった面々がそれに続く。
他、芝世代GI馬には、朝日杯FSの圧勝から世代の主役と目されたが怪我に泣いたダノンプレミアム、オルフェーヴル産駒の皐月賞馬エポカドーロ、福永祐一に初のダービーをプレゼントしたが現役中に夭折したワグネリアン、GI昇格したホープフルS初代王者となるもその後は振るわず地方送りになったタイムフライヤー、藤岡佑介に初中央GIを贈り豪州に渡りフランスで種牡馬入りしたNHKマイルカップ馬ケイアイノーテック。
古馬GI馬には3歳でマイルCSを勝ってその後も1400~1600で好走したステルヴィオ、スプリンターズSを勝ったゴドルフィンのタワーオブロンドン、キングヘイローの死去の直後の高松宮記念を福永祐一と制したミスターメロディ、3歳で有馬を勝ち池添謙一騎手を有馬記念最多勝利騎手にしたブラストワンピース、芝ダートのスプリント戦でのロケットスタートで多くのファンを沸かせたモズスーパーフレア、7歳にして母ビリーヴとのスプリンターズS母仔制覇を果たしたジャンダルム、豪州のコーフィールドカップを勝ったメールドグラースがいる。
GI未勝利馬では、未出走から突然弥生賞に挑戦して話題になり、その走破タイムから「わずか一度の戦いで神話になった」ヘヴィータンク、勝ち鞍が未勝利戦のみにもかかわらず獲得賞金が2億円を超えた「最強の1勝馬」エタリオウが良くも悪くも話題に。
またステイゴールドの事実上のラストクロップたちが6歳以降から活躍を見せ、6歳で重賞初制覇しずっと中距離を走っていたのにいきなり春天に送り出されて「またしても何も知らない」とネタにされた「ファニキ」ことマイネルファンロン、長い善戦街道を経て長距離海外重賞を2勝、父譲りのゴドルフィンキラーぶりを発揮したステイフーリッシュ、Twitterで戦法を決めて7歳で重賞初制覇を成し遂げた「Twitterをする馬」アフリカンゴールドらがSNS上を中心に人気を呼んだ。
そのほか、国内に1400のGIがないことに泣いた7ハロンの王者ダイアトニック、中長距離重賞の常連で新潟記念3戦全連対のユーキャンスマイル、サリオスの姉でエリザベス女王杯・有馬記念2着のサラキア、三冠牝馬デアリングタクトを相手に金鯱賞を最低人気で逃げ切ったギベオン、エフフォーリアの秋天とコントレイルのJCでともに4着に入りレーティング118をゲットしたサンレイポケット、重賞未勝利ながら種牡馬入りしたウオッカの息子タニノフランケルなどもこの世代。
ダートも芝に負けず劣らず多士済々で、世代別のGIを全勝し3歳で南部杯とチャンピオンズカップを勝利したが故障に泣いたルヴァンスレーヴ、ルヴァンスレーヴの後に南部杯を連覇した盛岡の鬼アルクトス、古馬GIを4勝しドバイワールドカップ2着の「左大臣」チュウワウィザード、東京大賞典で世界初の同一ダートGI4連覇を達成した「右大臣」オメガパフュームが揃う。
GI級未勝利馬では、ダート短距離重賞で驚異の複勝率を誇るリュウノユキナ、藤田菜七子に女性騎手初の交流および中央重賞制覇を贈ったコパノキッキングなどがいる。ソリストサンダーやスワーヴアラミスもダート重賞の常連であった。
障害ではJ-GI馬はおらず、21年、22年の小倉サマージャンプを連覇し、21年末の中山大障害にも参戦したアサクサゲンキが代表格。他に22年の東京ジャンプステークスで2着に6馬身差をつけて鞍上と共に重賞初制覇を飾ったケイティクレバーなど。
地方にはホッカイドウ競馬に所属しながら芝のレースや海外遠征をして「コスモバルクの再来」と呼ばれ、アーモンドアイがスーパーレコードで勝利したジャパンカップで89年にホーリックスが出した2.22.2のタイムで入線し話題になったハッピーグリン、東京大賞典や南部杯で3着など交流GⅠの常連として活躍した大井のモジアナフレイバーなどがいる。
海外では香港のマイル路線の代表であり2019年から21年にかけて16連勝を果たしたゴールデンシックスティ、日本生まれのアイルランド馬サクソンウォリアー、18年の欧州年度代表馬ロアリングライオン、無敗の米三冠馬ジャスティファイなどがいる。
この世代は国内に限ってもGIを8勝している三冠牝馬アーモンドアイがいるため、その煽りを受けて同期の競走馬達の成績が悪くなってしまったかというと実はそうでもなく、同期達もとんでもなく強かった。そもそも三冠路線で対決しアーモンドアイに敗れたラッキーライラックやノームコアも古馬になってからGIを3勝、2勝しているのである。最近では牝馬の活躍が目立つと半ば冗談交じりに「女の子にボコボコにされた世代」などと言われることもあるが、もちろん牡馬もめちゃくちゃ強かった(ついでに騸馬も強かった)。
3歳時のマイルチャンピオンシップから東京大賞典まで18世代で5連勝したのをはじめとして、JRAの平地GIだけでも32勝(古馬GI22勝)を挙げこれまでの最多記録を更新し、海外GIを6勝も14世代と並んで最多タイ、地方交流を含めたダートGIも13勝し、すべて合わせれば50勝の大台に達している。また3歳から7歳まで中央平地古馬GIを勝利したのは12世代以来である。芝、ダート、スプリント、マイル、中距離、長距離問わずどんな舞台でも結果を残す馬が居て、古馬重賞の勝利数は100勝を超え3桁に達するなど、下の古馬GI表でもアーモンドアイが埋もれてしまうようにすら見えるレベルで勝ちまくり、JRAで行われている芝GIを同世代で完全制覇するまで残すところは宝塚記念のみ、ダートまで広げてもフェブラリーステークスの僅か2レースまで迫っている。
同世代で席巻していないのはオジュウチョウサンをはじめとする古豪たちが第一線を張っている障害競走くらいであった。しかし短距離・マイル路線は2020年後半には一つ下の19世代の「牝馬三強」桜花賞馬グランアレグリアが現れ勝ち星は止まり、また2大グランプリは同じく三強の秋華賞馬クロノジェネシス、そして一つ上の17世代の「遅咲きの大輪」リスグラシューが本格化してきたことにより、3歳時のブラストワンピースが挙げた有馬記念の1勝に留まっている。
中央平地32勝。
競走名 | 2017年(2歳) | 2018年(3歳) |
---|---|---|
朝日杯フューチュリティステークス | ダノンプレミアム | |
阪神ジュベナイルフィリーズ | ラッキーライラック | |
ホープフルステークス | タイムフライヤー | |
皐月賞 | エポカドーロ | |
東京優駿(日本ダービー) | ワグネリアン | |
菊花賞 | フィエールマン | |
桜花賞 | アーモンドアイ | |
優駿牝馬(オークス) | アーモンドアイ | |
秋華賞 | アーモンドアイ | |
NHKマイルカップ | ケイアイノーテック |
競走名 | 2018年(3歳) | 2019年(4歳) | 2020年(5歳) | 2021年(6歳) | 2022年(7歳) |
---|---|---|---|---|---|
阪神スプリングジャンプ | |||||
中山グランドジャンプ | |||||
京都ハイジャンプ | |||||
東京ジャンプステークス | ケイティクレバー | ||||
新潟ジャンプステークス | |||||
小倉サマージャンプ | アサクサゲンキ | アサクサゲンキ | |||
阪神ジャンプステークス | |||||
東京ハイジャンプ | |||||
京都ジャンプステークス | |||||
中山大障害 |
競走名 | 2017年(2歳) | 2018年(3歳) |
---|---|---|
全日本2歳優駿 | ルヴァンスレーヴ | |
ジャパンダートダービー | ルヴァンスレーヴ |
競走名 | 2018年(3歳) | 2019年(4歳) | 2020年(5歳) | 2021年(6歳) | 2022年(7歳) |
---|---|---|---|---|---|
川崎記念 | チュウワウィザード | チュウワウィザード | |||
かしわ記念 | |||||
帝王賞 | オメガパフューム | ||||
マイルチャンピオンシップ南部杯 | ルヴァンスレーヴ | アルクトス | アルクトス | ||
JBCレディスクラシック | |||||
JBCスプリント | |||||
JBCクラシック | チュウワウィザード | ||||
東京大賞典 | オメガパフューム | オメガパフューム | オメガパフューム | オメガパフューム |
競走名 | 2018年(3歳) | 2019年(4歳) | 2020年(5歳) | 2021年(6歳) | 2022年(7歳) |
---|---|---|---|---|---|
ドバイターフ ( دبي تيرف) (Dubai Turf) |
アーモンドアイ | COVID-19により 開催中止 |
|||
コーフィールドカップ (Caulfield Cup) |
メールドグラース | ||||
香港ヴァーズ (香港瓶) (Hong Kong Vase) |
グローリーヴェイズ | グローリーヴェイズ | |||
香港スプリント (香港短途錦標) (Hong Kong Sprint) |
ダノンスマッシュ | ||||
香港カップ (香港盃) (Hong Kong Cup) |
ノームコア |
前世代 | 当記事 | 後世代 |
---|---|---|
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掲示板
41 ななしのよっしん
2024/04/29(月) 01:31:48 ID: G2qiTI4hD+
この年のダービー出走馬はもう全員(地方含めて)引退or死亡したのか…最後まで現役だったのがコズミックフォースとは思わなかったな
42 ななしのよっしん
2024/09/04(水) 16:35:38 ID: qqaCLZRTkx
43 ななしのよっしん
2024/10/26(土) 21:01:49 ID: Ce8MsqJisP
トゥラヴェスーラ、9歳馬ながら上がり3ハロン33秒6(2位タイ)の末脚でスワンステークス3着激走
葵ステークスで対戦経験のある、同期のアサクサゲンキは次走を京都ジャンプステークスにする見込み
元気だなぁ……
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最終更新:2025/03/25(火) 10:00
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