ダノンマジェスティ(Danon Majesty)とは、2015年生まれの日本の競走馬。鹿毛の牡馬。
馬主はダノックス。同期に2017年の朝日杯FSを勝ったダノンプレミアム、スプリントGⅠを2勝したダノンスマッシュがいる。
父ディープインパクト、母*ドバイマジェスティ、母父Essence of Dubaiという血統。
父と母の名前を見てピンときた方も結構いるかと思うが、全兄弟(父も母も同じ兄弟馬)に2017年の皐月賞と2019年の大阪杯を制したアルアイン、2021年の日本ダービー馬シャフリヤールがいる配合である。というわけで血統に関する説明は兄弟の記事に譲る。
2015年4月20日にノーザンファームで誕生。2016年のセレクトセールにて、2億3,760万円という高額で落札された。馬名の由来は「冠名+母名の一部」。
栗東の音無秀孝厩舎に入厩し、デビューは同期のダノンプレミアムが朝日杯FSを勝った翌週、2017年12月24日の阪神6R、芝1800m。鞍上は和田竜二。レース前はシンハラージャと一騎打ちムードだったが、全く問題にぜす単勝1.4倍の支持に応えて3馬身半の快勝デビューを飾る。ただなんともフラフラした走りで、気性の幼さが見受けられた。鞍上の和田も「時間が掛かると思います」、音無師も「まだ訳が分かってなくて、ピクニックに来てるような感じ」と、どう考えてもクラシック候補に向けるコメントではなかった。
明けて3歳、クラシックを目指し2月のきさらぎ賞(GⅢ)へ。若手の松若風馬を鞍上に、グローリーヴェイズを抑えて単勝2.2倍の1番人気に支持される。そう、このレースの前までは、アルアインの全弟という良血高額馬としてクラシック有力候補、まだ荒削りだが大器と言われていたのだが……。
レースでは序盤から騎手の言うことを聞かず、淀の坂で進出し始めたグローリーヴェイズにつられてどんどん上がっていくと、コーナーでほとんど逸走寸前まで外に膨らみまくってしまい、直線に入った時点でもう余力なし、あとは全く伸びず10頭立ての9着に惨敗。新馬戦の時点で懸念されていた気性の幼さがモロに出てしまい、全く制御できなかった松若騎手の騎乗も批判の的になった。
鞍上をベテランの内田博幸に替え、続く3月の大寒桜賞(500万下)は終始掛かりっぱなしながら4頭横並びの接戦を制して勝利。内田騎手は「あれだけ掛かったのに勝ち切るのは凄いね」と褒めてるんだか褒めてないんだかよくわからないコメントを残す。
ともあれ2勝目を挙げたものの明らかに収得賞金が足りなかったため皐月賞は断念し、日本ダービー出走を目指して青葉賞(GⅡ)に向かうことになった。
その青葉賞では上位人気3頭(スーパーフェザー、オブセッション、サトノソルタス)からやや離された4番人気だったが、やっぱり道中折り合いを欠いて8着が精一杯。皐月賞に続いてダービーも夢と消えた。
放牧を経て、7月の木曽川特別(1000万下)へ。デビュー戦以来の和田竜二を鞍上に迎えると、これまでの掛かりっぷりが嘘のようにちゃんと折り合い、直線では馬群を割って後方から抜け出すと、後ろを突き放して快勝。改めて潜在能力の高さを見せつけた……が、きさらぎ賞の逸走未遂でも出た左にもたれる悪癖が出て、この馬群を割る際に和田騎手が思わず振り返るほど思いっきり左に斜行していた。降着になっていてもおかしくなかった内容で、和田騎手は過怠金支払い処分を受けることに。
ともあれ改め菊花賞を目指し、次走は神戸新聞杯(GⅡ)……のはずだったのだが、この後脚部不安で、なんと2年4ヶ月もの長期休養を余儀なくされることになる。
5歳となった2020年11月、岸和田ステークス(3勝クラス)で久々の復帰。鞍上は和田。なんとここではこれまで一度もなかった逃げの手を打つと、直線でも後続を突き放す走りを見せ、ポタジェに差し切られたものの3着には3馬身半差をつける2着。
明けて6歳、2021年初戦は得意の中京、1月の寿ステークス(3勝クラス)。今度は出負けして最後方ポツンのレースになり、断然の上がり最速で大外から一気に追い込んだが、ツーエムアロンソにアタマ差届かずまた2着。
そして3月の但馬ステークス(3勝クラス)はテン乗りの川田将雅を鞍上に、今度は2番手追走の先行策から直線で力強く抜け出し、単勝1.6倍に応えて2年8ヶ月ぶりの勝利、オープン入りした。
続いては3年ぶりの重賞出走となる5月の新潟大賞典(GⅢ)。鞍上は和田。スタートで出遅れ後方からのレースとなり、直線で外から上位の末脚は見せたものの6着まで。
半年休んで11月のアンドロメダステークス(OP)では松山弘平が騎乗、3番人気に支持されたが直線伸びず6着に終わり、年内はこれで終了となった。
明けて7歳、2022年は1月の日経新春杯(GⅡ)で始動。鞍上は岩田望来で6番人気。出負けして後方からになり、特に見せ場もなく10着。
続いて2月の京都記念(GⅡ)。鞍上は和田に戻ったが、ついに最低人気の13番人気に。レースでは好スタートを切ったものの控えて中団につけたが、3コーナーからもう追い通しになり直線で置いていかれ10着。
松本大輝が騎乗した4月の福島民報杯(L)では向こう正面で後方から押し上げていったが、3コーナーで垂れてきた馬に進路を塞がれて最後方まで戻されてしまう。直線に入って大外を追い込んだが6着まで。
5月の新潟大賞典(GⅢ)は武藤雅が騎乗。後方の内につけて直線でじわじわ脚を伸ばしたものの、内が伸びず外が伸びる馬場だったこともあって伸びきらず8着。
再び岩田望来が騎乗した7月の関越ステークス(OP)も中団から伸びず7着。このレースを最後に、10月6日に登録抹消となった。通算15戦4勝。
2歳から3歳時は気性の幼さで素質を発揮しきれず、これからというところで怪我に泣き、不完全燃焼という感じの競走生活に終わってしまったダノンマジェスティ。よくある話と言ってしまえばそれまでだが、良血の素質馬であってもその才能を伸ばしていけるかはまた別問題なのである。彼の第二の馬生に幸あらんことを。
ディープインパクト 2002 鹿毛 |
*サンデーサイレンス 1986 青鹿毛 |
Halo | Hail to Reason |
Cosmah | |||
Wishing Well | Understanding | ||
Mountain Flower | |||
*ウインドインハーヘア 1991 鹿毛 |
Alzao | Lyphard | |
Lady Rebecca | |||
Burghclere | Busted | ||
Highclere | |||
*ドバイマジェスティ 2005 黒鹿毛 FNo.2-s |
Essence of Dubai 1999 黒鹿毛 |
Pulpit | A.P. Indy |
Preach | |||
Epitome | Summing | ||
Honest and True | |||
Great Majesty 1990 黒鹿毛 |
Great Above | Minnesota Mac | |
Ta Wee | |||
Mistic Majesty | His Majesty | ||
Necaras Miss |
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最終更新:2024/04/19(金) 06:00
最終更新:2024/04/19(金) 06:00
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