小林泰三とは、日本の小説家である。
読みは「こばやしやすみ」で「たいぞう」ではない。本屋ではたまに間違った棚に置かれている。
1995年、「玩具修理者」で第2回日本ホラー小説大賞短編賞を受賞しデビュー。『肉食屋敷』の解説によれば、応募締切の3日前に奥さんに書くことを勧められてぱっと書き上げ応募したらしい(本人談)が真偽のほどは定かではない。
作品は短編集が中心で、長編はあまり多くない。SF、ホラー、クトゥルー、ミステリー、はては恋愛まで幅広いジャンルを書き分けるが、得意なジャンルはSFとホラー。SFの設定を利用してホラーを、SFを利用してミステリーを、などジャンルを越えた設定もお手のもの。SF界隈ではデビュー当初から高い評価を得ており、野尻抱介、林譲治とともにハードSFの新たな旗手としてNHKトリオと呼ばれている(らしい)。
デビュー作の『玩具修理者』や代表作の『ΑΩ』など、小林泰三といえばホラーが多く、それらの作品ではじゅるじゅるとした汁気の多い描写が目立つ。初めて彼の小説を読む人は、『海を見る人』や『天体の回転について』などのSFから手を出すのもいいだろう(内容自体は結構ガチのハードSFで、そっちも悪趣味な作品は入っているが)。
ホラーが大丈夫という人は、『玩具修理者』『家に棲むもの』『脳髄工場』などで、じゅるじゅるとした描写とその裏に張り巡らされた物語の罠を存分に堪能すべし。
▶もっと見る
急上昇ワード改
最終更新:2025/12/06(土) 13:00
最終更新:2025/12/06(土) 13:00
ウォッチリストに追加しました!
すでにウォッチリストに
入っています。
追加に失敗しました。
ほめた!
ほめるを取消しました。
ほめるに失敗しました。
ほめるの取消しに失敗しました。