星新一 単語


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星新一 by イガエイ

星新一(ほし しんいち)は日本の小説家。「ショートショートの神様」とも呼ばれ、小松左京、筒井康隆と並んで日本SFの御三家と称される。

経歴

1926年東京都に生まれる。レイ・ブラッドベリの連作長篇『火星年代記』に感銘を受けSFの道に進む。1957年に柴野拓美、矢野徹らと共に同人誌『宇宙塵』を刊行。これに発表した作品が認められデビューした。1997年没。

作風・人物

SF、ファンタジーの他にも幻想・奇想小説、ホラー、エッセイ、ノンフィクション等ジャンルの垣根を越えて様々な作品を執筆、また海外作品の翻訳も行っている。

徹底的に固有名詞・事実風俗を廃す傾向にあり、時代や地域に関係なく読める。このことは氏の作品が20ヶ国語以上にも訳されていることからも窺える。

1,000編以上に及ぶ短編小説を発表しており、これらをまとめた短編集が数多く出版されている。短い時間に気軽に読めるほか、非常に簡潔な作風であるために幅広い年代に人気がある。ワンコイン、五百円玉を持って書店で文庫版を1冊買ってくるだけで、かなり満足できるはずである。

フレドリック・ブラウンの長篇の最高傑作に氏は『火星人ゴーホーム』を挙げ、筒井康隆は『発狂した宇宙』を採る。筒井氏はこのことにブラックユーモアが好きな人とシュールなドタバタ劇が好きな人とに分かれるのではと述べている。

表紙・挿絵

上記のようにたくさんの文庫本短編集が出版されているが、新潮文庫から出ている書籍の表紙や挿絵の多くは真鍋博が手がけている。

また新潮文庫は和田誠が担当しているものも多い。

彼らの絵柄も簡潔な作風であり、星新一の文章にマッチしていると言えるのではないだろうか。タイトルが活字の本が真鍋、描き文字の本が和田。

また角川文庫で出ている作品は、現在は片山若子が表紙・挿絵を担当している。

主な著書

どれが短編集でどれが長編なの? どれを読めばいいの? という方向けの簡単なリスト。読む本を選ぶ際の参考にどうぞ。「絶版」表記のないものは全て新刊書店で入手可能。以下のリスト以外にも児童書版や全集、傑作選などがある。

短編集・ショートショート集

以下を揃えればほぼ全作品が読める(はず)。

  • ボッコちゃん(新潮文庫) - 有名作品が多数入っているので入門にオススメ。
  • ようこそ地球さん(新潮文庫)
  • ボンボンと悪夢(新潮文庫)
  • 悪魔のいる天国(新潮文庫)
  • おのぞみの結末(新潮文庫)
  • マイ国家(新潮文庫)
  • 妖精配給会社(新潮文庫)
  • 宇宙のあいさつ(新潮文庫)
  • 午後の恐竜(新潮文庫)
  • 白い服の男(新潮文庫)
  • 妄想銀行(新潮文庫)
  • おせっかいな神々(新潮文庫)
  • ひとにぎりの未来(新潮文庫)
  • だれかさんの悪夢(新潮文庫)
  • 未来いそっぷ(新潮文庫)
  • さまざまな迷路(新潮文庫)
  • かぼちゃの馬車(新潮文庫)
  • 殿さまの日(新潮文庫) - 時代・歴史小説集。新潮文庫の短編集では唯一の絶版。電子書籍で読めるほか、収録作はポプラ文庫の「星新一時代小説集」全3巻にも収録されている。
  • エヌ氏の遊園地(新潮文庫)
  • 盗賊会社(新潮文庫)
  • ノックの音が(新潮文庫) - 全作品が「ノックの音がした。」という書き出しで始まる連作集。
  • 夜のかくれんぼ(新潮文庫)
  • おみそれ社会(新潮文庫)
  • たくさんのタブー(新潮文庫)
  • なりそこない王子(新潮文庫)
  • どこかの事件(新潮文庫)
  • 安全のカード(新潮文庫)
  • ご依頼の件(新潮文庫)
  • ありふれた手法(新潮文庫)
  • 凶夢など30(新潮文庫)
  • どんぐり民話館(新潮文庫)
  • これからの出来事(新潮文庫)
  • つねならぬ話(新潮文庫)
  • 天国からの道(新潮文庫)
  • ふしぎな夢(新潮文庫)
  • きまぐれロボット(角川文庫)
  • ちぐはぐな部品(角川文庫)
  • 地球から来た男(角川文庫)
  • おかしな先祖(角川文庫)
  • ごたごた気流(角川文庫)
  • 城のなかの人(角川文庫) - 時代・歴史小説集。
  • つぎはぎプラネット(新潮文庫) - 巻末に「星新一ショートショート全作品読破認定証」がついているので、最後に読むのがオススメ。

長編・中編集・連作短編集・戯曲

  • 気まぐれ指数(新潮文庫) - 長編
  • ほら男爵 現代の冒険(新潮文庫) - 連作短編集
  • 夢魔の標的(新潮文庫) - 長編
  • ブランコのむこうで(新潮文庫) - 長編
  • にぎやかな部屋 (新潮文庫) - 戯曲
  • 宇宙の声(角川文庫) - 中編集
  • 声の網(角川文庫) - 連作短編集

エッセイ

  • できそこない博物館(新潮文庫)
  • 進化した猿たち The Best(新潮文庫) - もともとは同題で3分冊だったエッセイ集の抜粋版。全部読みたい場合は3分冊版を古書店で探そう。
  • きまぐれ暦(新潮文庫) - 絶版。電子書籍で読める。
  • きまぐれ遊歩道(新潮文庫) - 絶版。電子書籍で読める。
  • きまぐれフレンドシップ (新潮文庫) - 全2冊の書評集。絶版。電子書籍で読める。
  • きまぐれ星のメモ(角川文庫)
  • きまぐれ博物誌(角川文庫)
  • きまぐれ体験紀行(角川文庫)
  • あれこれ好奇心(角川文庫) - 絶版。電子書籍で読める。
  • きまぐれエトセトラ(角川文庫) - 絶版。電子書籍で読める。
  • きまぐれ学問所(角川文庫) - 絶版。電子書籍で読める。

ノンフィクション

  • 人民は弱し 官吏は強し(新潮文庫) - 父・星一の評伝。
  • 明治・父・アメリカ(新潮文庫) - 『人民は弱し 官吏は強し』の姉妹編。
  • 夜明けあと(新潮文庫) - 明治時代の出来事をまとめた本。絶版。電子書籍で読める。
  • 祖父・小金井良精の記(河出文庫) - 祖父の評伝(上下巻)。絶版。電子書籍で読める。

訳書(現在入手可能なもの)

  • 竹取物語(角川文庫) - 現代語訳
  • 闘技場 フレドリック・ブラウン コレクション(福音館書店) - 翻訳
  • さあ、気ちがいになりなさい(フレドリック・ブラウン、ハヤカワ文庫SF) - 翻訳

世にも奇妙な物語

フジテレビのドラマ番組「世にも奇妙な物語」シリーズでも星新一原作の作品のいくつかがドラマ化されている。

  • 「人形」(1992年)主演:杉本哲太、桜金造 ・・・ 原作「ノックの音が「人形」」
  • 「ネチラタ事件」(1992年)主演:細川俊之、鶴田真由 ・・・ 原作「ネチラタ事件」
  • 「穴」(1992年)主演:いかりや長介 ・・・ 原作「おーい、でてこーい」
  • 「ブルギさん」(1995年)主演:田原俊彦 ・・・ 原作「もてなし」
  • 「夢のつづき」(1995年)主演:片岡鶴太郎、あめくみちこ ・・・ 原作「はやる店」
  • 「殺し屋ですのよ」(2004年)主演:観月ありさ、大倉孝二・・・ 原作「殺し屋ですのよ」

ニコニコ動画

NHK製作で、いくつかの短編を様々なクリエーターが1話3分でアニメ化したオムニバスアニメ「星新一ショートショート」が一時期アップロードされていたが、現在はもちろん削除されている。

『朗読してみた』動画では、マイナーな動画ジャンルながらも人気が高く、よく題材に用いられる。ソロでの朗読から複数での読み合わせまで、彼の短編が様々な形で朗読されている。

関連動画


関連商品

伝記

ニコニコ市場は2023年11月に終了しました。ニコニコ市場は2023年11月に終了しました。

星新一に関する伝記・研究書。第28回日本SF大賞・第39回星雲賞ノンフィクション部門受賞。

作品

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他数多く著作がある。

関連項目

  • 小説家の一覧
  • SF
  • ショートショート

関連外部リンク

公式サイト
星新一公式サイト
http://www.hoshishinichi.com/
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