単語記事: 気象衛星ひまわり

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気象衛星ひまわりとは、日本が運用する気衛星であり、地上3万5,786kmの彼方に咲いた、日本の防災の砦である。

概要

1977年に初代1号機が打ち上げられ、以来8代 39年に渡って日本アジアを見守り続けている気衛星である。

ひまわり」という称はヒマワリのように絶えず地球の方を向き続け、1日1回地球を周回するところからつけられ、3種8機(2015年現在)の静止軌衛星シリーズす。

GMSシリーズ(1号~5号)

正式名称は、静止気衛星Geostationary Meteorological Satellite)。
イラスト(2号。衛星バス(筒状の部分)や搭載機器に若干の違いがあるも初代や3~5号もほぼ同型)

本体が回転することで安定を保つスピン方式の衛星。スピンしているため円筒状に配された太陽電池パネルと一緒に毎分100回転する大きな可視・走査放射計、回転せずに地球の方向を向き続ける向性アンテナが特徴。(今のところ)ひまわりと聞いて大部分の人が思い浮かべるのがこちらのタイプ

初代(GMS)は、宇宙開発事業を展開してまだ間もない(ISASが「おおすみ」を打ち上げたのが7年前の1970年NASDAが設立されたのが1969年NASDA初の内製造ロケットN-Ⅰを打ち上げたのが1975年日本の技術では十分な性衛星ロケットも用意できなかったため、NASDA気象庁発注NEC契約者となり衛星は実績のある米国・ヒューズエアクラフト社(現ボーイングエアクラフト社)のHS-335を購入、それにサンダババラ研究所・レイオン社の可視走査放射計(VISSR)や各種通信機器を搭載し、米国・ケープカナベラル射場からデルタロケットによって1977年7月14日に打ち上げられた。ちなみにこの日は「ひまわりの日」とされている。

初代こそすべてアメリカの手による打ち上げという状態であったが、「近いうちに追いつけるだろうし、そうでなければならない(日本側関係者の言葉)」という決意と意思の下、衛星バス2代目からはHS-378)など基本部分はヒューズ社のものだが観測機器を徐々に産のものに切り替え、ロケット産のもので打ち上げるようになる。

2005年に打ち上げられた新機種の6号が運用されるまで5代27年間代替わりしながら運用される。基本的に1代1基体制(耐用期限が近付いたら新しい衛星を打ち上げ寿命をえた旧機が念のため待機に入るという形態。に予算の都合から...。)
故障知らずで健康優良児の親孝行者。

なお製作にあたっては初代と2号科学技術試験衛星という扱いで科学技術庁が全額負担、3号から5号までは科学技術衛星扱いで気象庁科学技術庁による経費負担。設計寿命は初代と2号が3年、3号以降は5年。

名称・ 打ち上げ日時[1] 打ち上げ場所 打ち上げロケット 運用開始日 運用終了日
GMS
ひまわり
1977年7月14日
19時39
ケネディー宇宙センター Delta2914 132号機 1977年
11月4日
1989年
6月30日
GMS-2
ひまわり2号
1981年8月11日
5時03分
種子島宇宙センター N-II 2号機 1981年
12月24日
1987年
11月20日
GMS-3
ひまわり3号
1984年8月3日
5時30
種子島宇宙センター N-II 6号機 1984年
8月27日
1995年
6月23日
GMS-4
ひまわり4号
1989年9月6日
4時11分
種子島宇宙センター H-I 5号機 1989年
12月14日
2000年
2月24日
GMS-5
ひまわり5号
1995年3月18日
17時01分
種子島宇宙センター H-II 試験機3号機 1995年
6月21日
2005年
7月21日

MTSATシリーズ(みらい及び6号・7号)

MTSATは運輸多衛星Multi-functional Transport Satellite) の英語略称で、これが正式名称となる。
イラスト(6号。7号は衛星バス(箱形の部分)や搭載機器に若干の違いがあるもほぼ同型)

航空管制機も付加された事で運輸省(現 国土交通省航空局も運用庁に加わった大衛星(大きさはGMSシリーズの約10倍の33m)。機内のジャイロを使う三軸姿勢制御のため本機は回転してない。本体から長く伸びた太陽電池パネルとソーラーイルミッキーマウスのように大きなLバンドアンテナが特徴。
ちなみに気象庁単独では衛星を打ち上げる予算が取れなかったため、気象庁と同じ運輸省内の航空管制業務の予算を使い、航空管制と相乗りという形の衛星となった。

基本設計が時代遅れとなったGMSシリーズに代わって新しく高性な設計で作られた。1号機(みらい)と新1号機(ひまわり6号)は米国スペースシステム・ロラール社製、新2号機(ひまわり7号)は三菱電機社製。
撮影解像度は1.5倍以上の1億3000万画素、三軸安定方式になったことで観測回数も1時間に1回から30分に1回に増え、それまでできなかった特定地域の集中観測もできるという、きめ細やかな子。

貿易摩擦という経済戦争に翻弄されたり、乗っかったロケットが落ちたり、製造元が倒産してなかなか輿入れさせてもらえなかったり、微妙回りに恵まれていない子でもある。衛星なのに

設計寿命は、気観測機5年。(同乗の航空管制機は10年。)

1999年に打ち上げられたMTSAT-1は、ロケットの故障により制御不となり、地上からの命令で爆破された。なお、この衛星には募により「みらい」という称が用意されていたが、打ち上げ失敗によりお蔵入りとなった。MTSAT-1R(新1号)打ち上げ成功後、称をめぐって気象庁国土交通省で争いとなったが、結局、民に染みのある「ひまわり」の称を継承することとなった。「みらい」という称は、「縁起が悪い」とかで採用しないことで合意していたらしい。

ちなみにMTSAT-1Rの「R」は、打ち上げ失敗で喪失した衛星の「代替機」を意味する「Replacement」の頭文字である。よってMTSAT-1Rの正式名称は、Multi-functional Transport Satellite-1 Replacementう長いものとなる。

おこトラブルによって設計寿命を大きくえ本運用を続けた5号GMS-5)をバックアップする為、2002年よりアメリカ環境観測衛星GOES-9を借り受ける事となるが、GOES-9MTSAT-1及び6号(MTSAT-1R)は衛星製造メーカーが同じという点からほぼ同性姉妹機という側面も持ち合わせている。 (付随記事 「気象衛星GOES」)

2005年から運用が開始され、6号による本運用と待機する7号といった二基体制でアジア太平洋地域の気を見守ってきたが、2010年7月に観測業務がバトンタッチされ本運用7号・待機6号となった。但し、データの中継や画像の配信といった業務は引き続き6号が行っていた。

2015年7月7日ひまわり8号正式運用開始に伴い6号の気観測衛星としての任務は終了となったが、商用通信衛星を使用した画像配信「HimawariCast」への移行期間に伴い、2015年12月4日15時30分(日本時間)までは画像配信を継続。また7号は9号の準備が整うまで待機運用へ移行となったが、待機運用中ながらも6号が配信を行う画像の撮影を6号による配信が終了するまで継続していた。
気象衛星センター 通信衛星による配信: HimawariCast スケジュール
気象庁 「ひまわり6号」からの衛星画像データ直接配信サービスの終了について

なお、6号・7号共に国土交通省航空局による航空管制業務は引き続き継続となる。

名称・ 打ち上げ日時[1] 打ち上げ場所 打ち上げロケット 運用開始日 運用終了日
MTSAT-1
みらい※仮称
1999年11月15日
16時29分
種子島宇宙センター H-II 8号機 打ち上げ失敗 衛星喪失
GOES-9
「パシフィックゴーズ」
1995年5月23日
14時5222
ケープカナベラル軍基地 Atlas I 9号機 2003年
5月22日[2]
2005年
7月14日[2]
MTSAT-1R
ひまわり6号
2005年2月26日
18時25
種子島宇宙センター H-IIA 7号機 2005年
6月28日
2015年7月7日[3]
2015年12月4日[4]
MTSAT-2
ひまわり7号
2006年2月18日
15時27分
種子島宇宙センター H-IIA 9号機 2006年
9月4日
待機運用中

Himawariシリーズ(8号・9号(予定))

正式名称は、Himawari-8, Himawari-9。
イラスト(8号・9号。同型)

2014年10月7日に観測機を大幅に強化された「静止地球環境観測衛星」として8号が打ち上げられた。また2016年に9号の打ち上げが予定されている。
気象衛星センター 「ひまわり8号・9号」に関する情報

MTSATシリーズ(具体的には航空管制ミッション)の後継機話が全く出てこないまま差し迫る観測機器の設計寿命に対し、気象庁が初の単独プロジェクトとして製作を決定した気観測衛星。この為搭載される機器は、MTSATシリーズと異なり気観測に関するもののみとなる。
7号に引き続き三菱電機が製造。衛星バスも7号と同機種だが、搭載機器の変化に伴い外見は大きく変化している。
設計寿命は15年(本運用8年・待機7年)となり、観測回数が10分に1回(日本付近であれば2分30秒に1回)、可視画像に関してはカラー画像(3色合成)が取得可となったほか、分解解像度)の向上など高性化もなされている。

経費節減の為に衛星の管制(制御)を民間事業者に委託するPFI方式が導入されると共に、これまで「ひまわり」が行ってきた画像の直接配信サービスは商用通信衛星JCSAT)を活用したものへ移行となる。(なお船舶や離からの気データ中継を担うDCP中継機継続。)
気象衛星ひまわり運用事業株式会社 Himawari Operation Enterprise Corporation
気象衛星センター 通信衛星による配信: HimawariCast

2014年12月18日
運用開始前の機確認試験を行ってる8号から画像取得に成功、静止気衛星が撮影した画像としては世界初となる可視3バンド合成カラー画像が開される。
気象庁 ひまわり8号による初画像
2015年1月29日
商用通信衛星JCSAT)を利用した衛星画像配信、「HimawariCast」の運用開始。なお8号の運用開始までは7号による観測画像を配信し、試験的に8号の画像も配信予定。
気象衛星センター 通信衛星からの衛星画像配信(HimawariCast)を開始しました
気象衛星センター ひまわり8号の試験観測によるサンプルデータ公開について

2015年7月7日11時(日本時間)
ひまわり8号 正式運用開始
気象庁 静止気象衛星「ひまわり8号」の運用開始日について

名称・ 打ち上げ日時[1] 打ち上げ場所 打ち上げロケット 運用開始日 運用終了日
Himawari-8
ひまわり8号
2014年10月7日
14時16分
種子島宇宙センター H-IIA 25号機 2015年
7月7日11時
運用中
観測/DCP中継
Himawari-9
ひまわり9号
2016年予定 種子島宇宙センター H-IIA 2017年予定 2031年予定
名称・ 打ち上げ日時[1] 打ち上げ場所 打ち上げロケット 運用開始日[5] 運用終了日[5]
JCSAT-8
JCSAT-2A」
2002年3月29日
10時29分
ギア宇宙センター Ariane 4 44L
110号機
2015年
1月29日
運用中
JCSAT-14
JCSAT-2B
2016年4月28日
14時22分予定
ケープカナベラル軍基地 Falcon 9 v1.1 FT
24号
2016年予定 未定

世界気象観測計画とひまわり

世界が連携した気観測を行う事を的として、「世界機関(WMO)」が国連の専門機関として1951年に前身の際気機関を引き継ぐ形で設立(ちなみに南極観測もこの機関が管轄)。
1963年世界会議で気衛星を含む全地球的な気観測網の確立、大コンピュータによる資料処理システムと通信網の整備、役割分担を定めた「世界監視計画(WWW)」が取りまとめられ、日本アジアオセアニア及び西太平洋地域の観測を担っている。

担当地域と担当衛星は、2016年4月現在下記の通り。 参考:WMO Stellite Status

監視区域・経度 運用衛星 衛星の位置
静止衛星 西太平洋
(東経108度~東経180度)
日本
 Himawari-8ひまわり8号
 MTSAT-2   「ひまわり7号待機運用中
 
 東経140.7度
 東経145
中華人民共和国
 FY-2F 「風雲2号F」 上待機
 
 東経112.5度
大韓民国
 COMS-1 「千里眼
 
 東経128.2度
太平洋
(西経180度~西経108度)
アメリカ合衆国
 GOES-15 「GOES-West
 
 西経135
西大西
(西経108度~西経36度)
アメリカ合衆国
 GOES-14  上待機
 GOES-13 「GOES-East
 
 西経105
 西経75
東大西洋
(西経36度~東経36度)
欧州衛星開発機構
 MSG-3 「Meteosat-10」
 MSG-4 「Meteosat-11」  上待機
 MSG-1  「Meteosat-8」  上待機
 MSG-2 「Meteosat-9」
 
 経度0度
 東経3.5度
 東経3.7度
 東経9.5度
インド
(東経36度~東経108度)
欧州衛星開発機構
 Meteosat-7 「IODC」
 
 東経57.8度
ロシア連邦
 Electro-L N1
 Electro-L N2 運用前試験中
 
 東経76度
 東経78度
インド共和国
 INSAT-3D
 
 東経82
中華人民共和国
 FY-2E 「風雲2号E」
 FY-2G 「風雲2号G」
 
 東経86.5度
 東経105
極軌衛星 アメリカ合衆国
 DMSP-F19 
 Suomi NPP 午後軌

 高度850km
 高度834km 
欧州衛星開発機構
 Metop-B 午前軌
 
 高度827km
ロシア連邦
 Meteor M-N2 午前軌

 高度830km
中華人民共和国
 FY-3C 「風雲3号C」 午前軌
 FY-3D風雲3号D」 午後軌 2016年予定
 
 高度834km
 高度836km
その他低軌衛星の一例 日本
 ALOS-2 「だいち2号
 GOSATいぶき
 GCOM-W1しずくA-train参加 2番
アメリカ合衆国
 EOS-Terra
 EOS-Aqua A-train参加 3番
 EOS-Aura A-train参加 最後尾
 CloudSat  A-train参加 5番
 OCO-2      A-train参加 先頭機
 SMAP
 ISS-RapidScat   国際宇宙ステーション付属
 GPM Core Observatory (GPM衛星)
アメリカ合衆国フランス共和国
 CALIPSO   A-train参加 4番
 
 高度628km
 高度666km
 高度705km

 高度705km
 高度705km
 高度705km
 高度705km
 高度705km
 高度685km
 高度407km
 高度407km
 
 高度705km

関連動画

衛星画像を全部つなげてみた。
   

打ち上げ映像
 

PV

VOCALOID×ひまわり

THE IDOLM@STER×ひまわり

リトルバスターズ!×ひまわり

ひぐらしのなく頃に×ひまわり

関連商品

関連コミュニティ

関連リンク

関連項目

脚注

  1. *表中の打ち上げ日時は日本時間 若しくは日本時間に置き換えたもの
  2. *表中の運用期間は日本におけるもの 米国での運用期間は1995年6月から2007年6月14日まで
  3. *観測衛星としての運用期間
  4. *画像配信衛星としての運用期間
  5. *表中の運用期間はHimawariCast衛星を使用した期間

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読み:キショウエイセイヒマワリ
初版作成日: 10/02/14 13:16 ◆ 最終更新日: 16/05/01 23:13
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気象衛星ひまわりについて語るスレ

20 : ななしのよっしん :2014/09/01(月) 21:17:57 ID: cCRiiyi/gC
8号さん、2014年10月7日(火)14時16分~18時16分に打上げが決まりましたよ~。
H-IIAロケット25号機/「ひまわり8号」の打ち上げ日決定!」
http://fanfun.jaxa.jp/topics/detail/2824.html
21 : ななしのよっしん :2014/10/07(火) 19:40:51 ID: mnBtkqVR57
祝!! 8号打ち上げ成功!!!
22 : ななしのよっしん :2014/10/07(火) 20:23:05 ID: Uz53vC7CRs
打ち上げ成功おめでとー!!
23 : ななしのよっしん :2014/10/08(水) 00:11:11 ID: +2zLHUAkcp
さっきWBSで試験的に撮影したひまわり映像流してたけど
めっちゃ高画質になっててワロタ
実際の運用開始は来年みたいね
どこまで精度が上がるのか楽しみだ
24 : ななしのよっしん :2014/10/10(金) 09:14:06 ID: vcGCP50wfb
正式名がHimawari-8になったと聞いて。

海外の人からすると突然8?ってなるかもだけど、ついにひまわりが通称でなくなる日が来るとは。

たぶん↑の人が見たと思われる、こんな映像が見れるというシミュレーションがこちら(一番下のPNGが人間にはわかりやすい)
http://www.data.jma.go.jp/mscweb/ja/himawari89/space_segment/spsg_sample.html

今までの気衛星の画像は人工的に大陸やらやら着色してたわけだけど、今回から自然カラーででてくるというのがすごく楽しみです
https://www.mitsubishielectric.co.jp/me/dspace/column/c1409_1.html
25 : ななしのよっしん :2015/07/07(火) 19:50:45 ID: n6+0nBl9Af
今日(7/7)11時からひまわり8号運用開始
気象庁ページを見て解像度の向上+観測波長域追加(可視カラー化)がよくわかる
26 : ななしのよっしん :2015/07/15(水) 14:31:55 ID: Nu/zvmNT9u
8号は2.5分に1回観測できることが話題になってるけど
実は7号も30分おきに行われる通常の観測とは別にある領域を
約1分ごとに観測する機を持ってたりするんだよな
http://www.jma-net.go.jp/sat/data/web/rapid.html
27 : ななしのよっしん :2015/08/19(水) 19:02:27 ID: n6+0nBl9Af
http://www.jma.go.jp/jp/gms150jp/
8/11から2.5分毎の映像を掲示してるそうだ
結構広い範囲を常時2.5分毎観測してるんだな
あと、ぬるぬる動くけど、画像が多すぎて回線速度が問われる
28 : ななしのよっしん :2016/09/03(土) 18:44:28 ID: WzNXajp4PY
http://www.jaxa.jp/press/2016/09/20160902_h2af31_j.html
ひまわり9号の打ち上げが11月1日に決定。
29 : ななしのよっしん :2016/09/27(火) 07:32:56 ID: ub2I3IIC4C
>>28
マジか、絶対見るわ
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