ぷよウォーズとは、1999年に発売されたゲームボーイカラーソフトである。正式タイトルは『ぷよぷよ外伝 ぷよウォーズ』。メカを合成・カスタマイズして戦う戦略シミュレーションRPGという魔導物語やぷよぷよシリーズ系統の中における異色作。
従来の作品でお馴染みのキャラクターたちは登場せず、存在が言及される程度である(ただし後述する小説版には直接登場するエピソードが描かれている)。
世界観
物語の舞台は他作でもラグナス・ビシャシの故郷として名前の出ている「ガイアース」であるが、彼の在籍していた時代とは大きく異なり科学と機械文明の発達した惑星となっている。ぷよは人類との共存生物として認知されているものの、異世界の存在や神や精霊といったファンタジー的概念に対しては作中人物は懐疑的な態度を見せている。
作中ではかつてぷよに眠るエネルギーを軍事利用し、とてつもない兵器を生み出すところまで行き着いたが、それを許さなかった惑星神たちによってぷよとぷよに関する人類の記憶も消されてしまう。しかしそれから遥かなる未来、とある考古学者が遺跡に残されていた石板のデータからぷよを復元し、再び人類とぷよの共存社会が成立。さらに、「テクターマシン」と呼ばれる小型機械にぷよたちを乗せて戦わせることが世界的に流行しているのが現代に当たる。
また、文明のサイクルなど「真・魔導物語」に基づいた世界観設定になっていることが一部覗える。
ストーリー
平和な惑星ガイアース。しかし、異世界からやってきた仮面の男アンゴルと、彼の引き連れる正気を失い凶暴化したぷよたちによって危機が訪れる。少年ダイチは正気に戻った一匹のぷよから事情を聞かされるが、その最中に突然体が縮んでしまう。これもアンゴル関係があるだろうと聞かされたダイチは自らもテクターマシンに搭乗し、己の異変の原因を探るため、そして操られたぷよたちを開放するため戦いに身を投じていく。
登場人物
- ダイチ
この物語の主人公。熱血さと子供っぽい純粋さを持つ。一人称は「ぼく」。
ぷよと心を通い合わせることができる性質の持ち主で、説得によって正気に戻すこともできる。
戦いを続けていくうちにアンゴルと自分の関係、そして出生の秘密を知り、向き合っていくこととなる。 - ぷよりん
ダイチが最初に正気に戻すことに成功した喋る緑ぷよ。語尾は「~ぷよ」。
ダイチの仲間にして共に歩む相棒的存在となる。 - ショウ
惑星神エルドラの命を受けてダイチを監視する少年。クールな皮肉屋。
後にダイチが自身の出自と向き合ってなおアンゴルと戦う道を選んでからは、正式に仲間となる。
元は異世界の住民で精霊だったが、エルドラの力によってガイアースに転生したらしい。 - マリン
ショウと共に行動をする元異世界の住民の少女。サバサバした性格。
転生前はぷよであり、アンゴルに連れて行かれたぷよの中にいる幼馴染の行方を追っていたが…。
アンゴルに操られ連れて行かれずに済んだのは、そのとき旅の道中を共にしていたアルル・ナジャに守られたため。アルルのことを「ゆうしゃさま」と呼び慕っている。 - ハカセ
ダイチの育て親。60歳過ぎの壮年(小説版より)だがダイチには実の父親だと思われていた。
発明家でありぷよ愛護協会会長にしてお菓子をこよなく愛する変わり者。
一方でアンゴルの件を警察に任せようとするなど至って良識的な面も持ち合わせるが、結局ダイチの熱意に折れて全力で支援し送り出している。 - プッチ
ダイチにテクターバトルでの対抗心を燃やすお金持ちのお坊ちゃま。
プライド高くお世辞にも善人とは言い難い言動が序盤では見受けられたが、アンゴルの件を知ってからはダイチの支援を申し出る。 - アンゴル
異世界より連れ込んだぷよたちを操る仮面の男。だが実際はガイアース出身。
かつてぷよ共々異世界へと追放されたと本人は思っているが、その真相はやや異なる。
自身の追放の原因となったガイアースの神や人類の存在、そして人類がまた過去と同じ過ちを繰り返そうとしていることに対しての激しい憎悪を抱いている。 - エルドラ
ガイアースの女神。普段はその身を隠し、所在地の口外も禁じている。
過去に起きたとある事件で力の大半を失っており、アンゴルへの対処は主にショウやマリンへの指示とバックアップで動いている。
小説版
織田健司氏によるノベライズ版がファミ通文庫より発売されている。描かれている物語は中盤までだが、そのかわり状況や心情などゲームでは表現されていない会話以外の部分が細かく補完されている。また、ゲームではマリンが少し言及していただけだった、ぷよウォーズ的には前日譚に当たる、封印されていた魔王(ゲームではマジン)とアルル・ルルー・シェゾ・ショウとマリンの転生前と思しき面々との戦いの様子の一部始終を描いたエピソードが収録されている。
関連動画
関連項目
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