クリミアとは、地名などに用いられる言葉である。
- クリミア半島
- クリミア・ハン国
- クリミア人民共和国
- クリミア自治ソビエト社会主義共和国
- クリミア自治共和国
- クリミア(小惑星)
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クリミア半島
黒海の北岸に位置する半島である。クリミア・タタール人が先住民族であり、遺跡を見ることができる。特別都市セヴァストポーリを除く全土がクリミア自治共和国となっていた。
前述の通り先住民はクリミア・タタール人であるが、ソビエト連邦のスターリン時代に彼らは半島から極東アジアやシベリアへと強制移住させられ、元々一定数定住していたロシア系住民が名実ともに覇権を握るようになる(ちなみに彼らは、後に帰還を果たしたが、ロシア系住民が圧倒的に多いのは変わらず、政治的、民族的問題は数多く残る)。
第二次世界大戦の戦後処理について話し合った、「ヤルタ会談」の舞台となったヤルタもクリミア半島に存在する。セヴァストポーリの戦い、大祖国戦争、ソ連8月クーデター、2014年クリミア危機など、数々の歴史に翻弄される半島である。
第一次世界大戦前後から、クリミア人民共和国→ダヴリダ・ソビエト社会主義共和国→クリミア地方政府→クリミア・ソビエト社会主義国→クリミア自治ソビエト社会主義共和国→クリミア自治共和国→クリミア共和国(ロシア連邦)とコロコロと支配構造が変わる特異な場所である。それ以前も、紀元前からギリシア植民都市、ボスポラス王国、ポントス王国、ローマ帝国、クリミア・ゴート族、フン族、東ローマ帝国、ハザール、キプチャク、ジョチ・ウルス、ジェノヴァ共和国、クリミア・ハン国、オスマン帝国、ロシア帝国、そしてソビエト連邦が支配している。それだけ重要な場所だったのだと言えよう。
クリミア半島の特別都市セヴァストポーリ(セヴァストポリとも)は軍港地区をロシア軍が租借して黒海艦隊が駐留しており、自治共和国には含まれていなかった。
ちなみに黒海有数の保養地として有名で、ロシアや欧米のお偉いさんたちがこぞって別荘を建てたとか。
クリミア・ハン国
1441年にジョチ・ウルス(モンゴル帝国構成国ウルスの一つ)の中から建国された国。クリム・ハン国とも。クリミア・タタール人のルーツである。
クリミア半島を中心に、黒海北岸の草原地帯に闊歩した。1475年以降、オスマン帝国の保護下に入り、その属国として活動するが、1774年にロシア帝国によってオスマン帝国と切り離され、ロシア帝国傘下に入り、1783年にロシア帝国に編入された。またこれに伴い、13世紀以来続いたジョチ・ウルスが完全に滅亡したとみなされる。
クリミア人民共和国
1917年にロシア革命が起こり、ロシア帝国が崩壊したときに建設された「世俗的で民主的で平等な国家」。
しかし残念ながら、すでにこの半島に駐留し、ロシア革命を起こした革命家たち(ボリシェビキ)の息がかかった黒海艦隊によって、あっけなく半島は支配され、即座に解体、ダヴリダ・ソビエト社会主義共和国が設立され、後にソヴィエト連邦へと編入されてしまうのだった。
クリミア自治ソビエト社会主義共和国
通称クリミアASSR。クリミア人民共和国の後に続いた短命国家の後に設立。1921年から1991年のソ連崩壊までソビエト連邦を構成する国家の一つとして半島を治めた。
この国の時代にスターリンによるクリミア・タタール人の極東追放が行われ、ソ連崩壊の後に帰郷を許されている。かの有名な「独ソ戦争」「ヤルタ会談」「ソ連8月クーデター」はこの時代に行われた。
1954年にスターリンの後継者であったフルシチョフによって、半島と国家はウクライナに移管された。この移管が2014年頃になって、面倒なことを引き起こしたりするのだが・・・
クリミア自治共和国
クリミア(小惑星)
小惑星群に存在する小惑星で、当時のソビエト連邦の天文学者グレゴリー・ニコラエヴィチ・ネウイミンによって発見され、ソ連の領土であったクリミア半島にちなんで名づけられた。
ちなみに、小惑星群(小惑星帯とも)は火星と木星の間にある小惑星が集中する領域、アステロイド・ベルトのこと。
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